現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > レクサス「高級SUV」のド派手カスタム仕様お披露目!「LX600」で過酷競技にJAOSが参戦する理由とは

ここから本文です

レクサス「高級SUV」のド派手カスタム仕様お披露目!「LX600」で過酷競技にJAOSが参戦する理由とは

掲載 2
レクサス「高級SUV」のド派手カスタム仕様お披露目!「LX600」で過酷競技にJAOSが参戦する理由とは

■バハ1000とはどんな競技?

 オフロード車パーツの老舗メーカー「JAOS」がバハ1000に参戦するために製作されたレクサス「LX(競技仕様)」がSEMAショーでお披露目されました。

【画像】高級SUVをガチの競技マシンに! 存在感凄いLX600の実車を見る!(12枚)

 BAJA(バハ)1000とは、毎年メキシコのバハカリフォルニア半島で開催される非常に過酷なオフロードレースです。

 1967年に始まり、2022年で55回目となる世界でもっとも権威があり、歴史のあるオフロードレースとして知られています。

 スコアインターナショナルが運営するこのレースは、バハ1000のほかにバハ500やバハ400などのレースがあり、1000や500は大体の走行距離(マイル)を意味しています。

 近年はエンセナダからラパスまでの828.25 マイル(約1330km強)をぶっ続けで約20~30時間かけて走ります。

 バハ 1000 には、トロフィートラック、ダートバイク、バハ バグ、バギーなど、多様なクラスが設定されており、すべて同じコースで競技がおこなわれます。

 過去55年間の歴史を振り返ってみると、総合優勝(4輪)の車両はほとんどがフォードやシボレーのピックアップトラックですが、過去2回(93年と98年)トヨタSR5(ハイラックス)が “アイアンマン”アイバン・ スチュワートが単独(ドライバー1名)で総合優勝を飾っています。

 2輪ではホンダが1968年に総合優勝を勝ち取ったのを皮切りに合計で優勝31回、同じくカワサキ10回、ヤマハ2回となっており、2輪では日本勢が多く総合優勝を飾っています。

 このバハ1000に、レクサス「LX600」にてエントリーすることを発表したのはオフロード車パーツの老舗メーカー「JAOS」です。

 そのバハに参戦する競技車両が11月1日から4日に開催されたSEMA ショー2022のJAOSブースで公開されました。

 LX600は2021年11月に開催されたSEMAショーのレクサスブースで初めて一般公開となり、日本では2022年1月の東京オートサロンでお披露目。

 高級SUVであるLX600で走る1300kmの過酷なオフロードレースに、なぜ高級SUVで過酷な競技に参戦しようと思ったのでしょうか。

 JAOSブースにて、同社の赤星大二郎社長に話を聞きました。

―― LX600でバハ1000出場を決めた理由を教えてください。

 2022年1月の東京オートサロンでオフロード仕様としてカスタムされたLX600を出展しました。

 そのときに『LXで何かレースに出られないだろうか』と漠然と考えていました。

 1989年に日本より16年も早く北米での展開が始まったレクサスは、北米がいわば母国といえる存在。

 その北米でオフロードのレースといえば…ということで歴史と伝統のあるバハ1000へのエントリーを考え始めました。

―― 企画から完成まではどれくらいの時間がかかっていますか?

 約半年です。クルマが届いたのが2022年3月でまずはすぐにフレームからすべてバラバラにするところから始まりました。

 見た目は市販のLX600と大きく変わらないように見えますが、中身は完全なレースマシンとしてリビルトされています。

 バラすときは早かったのですが、完璧にきれいに組み上げるのには時間も手間もかかりましたね。

 それから時間との戦いでした。ギリギリで仕上がった感じです

 もっとスムーズに行くかと思っていましたが、リリースされたばかりのクルマで私たちの経験値がないこともあり予想以上に時間がかかりました。

 カスタムというより、クルマを作り直したといったほうがいいかもしれません。

■LX600にはどのような改造が施されているのか

―― 世界一過酷なオフロードコースといわれるバハ1000対策としては?

バハ1000は1300kmもの距離を一昼夜で走る過酷なデザートレースです。

 同じ砂漠のレースでもダカールラリーとは違って大きな石や岩があちこちに転がっている荒地を一気に高速で駆け抜けるレースとなります。

 私たちがエントリーするのは「ストックフルクラス」(市販車無改造クラス)でエンジンは基本的に純正です。またサスペンションも純正ですが追加するのはOK。

 車高はボディリフトによって5インチ(約12.7センチ)ほど上がっています。

 タイヤはトーヨータイヤのオープンカントリーの35インチをはいていますが、この35インチのタイヤを納めるための改造およびボディの強化をしているといっても良いかもしれません。

―― SEMAの会場で事前車検を受けたと聞きました。

 バハの主催者であるスコアインターナショナルの担当者がブースに来てくださり主にロールケージなどの安全装備を確認いただきました。

 というのも我々は今回、FIA基準に則ってロールケージを製作しましたが、スコアはアメリカの組織なのでインチ基準のパイプを使用するのが前提でした。

 そのあたりの基準について事前にメールで質問しておりましたが、現場のやりとりでは「SCOREよりFIAが厳しいからFIA基準であれば大丈夫」と太鼓判を押してくださいました。

―― 2022年の目標を教えてください。

 まずはバハの舞台に立って、走り始めることですね。

 出たばかりのクルマでもありマシン作りに時間がかかったこともあってプレランもできていません。

 そしてナビは3人用意していますがドライバーは能戸知徳選手1名となります。

 ドライバーは「完走」を目標にしていますが、初出場、初めてのクルマで1300kmのオフロードを走ることはかなりハードだと思っています。

 2022年がプレランで2023年が1回目くらいの気持ちでいこうと思っています。

「足らないところは何か?」12時間でも走ることができれば、いろいろな問題点もたくさん見えてくるでしょう。

※ ※ ※

 最後にドライバーである能戸選手は次のようにコメントしてくれました。

「2022年で55回目を迎える歴史ある世界屈指のデザートレースに参戦できることを嬉しく誇りに思うのと同時に責任ある職務を全うしなければならない緊張感に包まれています。

 そのなかでも最大限に自分のパフォーマンスを発揮し、長い長いレース時間になると思いますので、一瞬の速さよりも一定のペースを守って走ることに専念したいと思います」

 JAOSが初めてエントリーするバハ1000のスタートは11月18日(現地時間)。

 今回、4輪車で日本チームとしてエントリーするJAOSとLXの健闘を祈るばかりです。

こんな記事も読まれています

少しうるさい?ロータリーエンジン マツダMX-30 R-EV 長期テスト(3) 不調で車両交換
少しうるさい?ロータリーエンジン マツダMX-30 R-EV 長期テスト(3) 不調で車両交換
AUTOCAR JAPAN
酷暑日要注意! うっかりNG行為と夏本番までに必ずやっておきたい寿命を長くするメンテナンスとは
酷暑日要注意! うっかりNG行為と夏本番までに必ずやっておきたい寿命を長くするメンテナンスとは
ベストカーWeb
碓氷峠最速の男は俺だ! 新井大輝選手が堂々の総合優勝 でも一悶着あったってマジ?
碓氷峠最速の男は俺だ! 新井大輝選手が堂々の総合優勝 でも一悶着あったってマジ?
ベストカーWeb
MotoGPマシンがスーパーバイクに負ける日は来ない? 排気量ダウンで懸念もFIM会長は自信示す
MotoGPマシンがスーパーバイクに負ける日は来ない? 排気量ダウンで懸念もFIM会長は自信示す
motorsport.com 日本版
トヨタ新型「スポーツコンパクト」発表! 全長4.3m以下ボディ&6速MTの設定アリ! ブレンボ製ブレーキも搭載の「GR86」墨に登場
トヨタ新型「スポーツコンパクト」発表! 全長4.3m以下ボディ&6速MTの設定アリ! ブレンボ製ブレーキも搭載の「GR86」墨に登場
くるまのニュース
シッカリと説明できる? 交通違反の罰金と反則金の違いを徹底解説
シッカリと説明できる? 交通違反の罰金と反則金の違いを徹底解説
バイクのニュース
ピニンファリーナ、ハイパーEV『バティスタ』展示…架空の億万長者「ブルース・ウェイン」の自宅に
ピニンファリーナ、ハイパーEV『バティスタ』展示…架空の億万長者「ブルース・ウェイン」の自宅に
レスポンス
工夫の塊[新型スイフト]はちょっと不便!? 正常進化も[リアに室内灯なし]!! トラウマになってるクルマって?
工夫の塊[新型スイフト]はちょっと不便!? 正常進化も[リアに室内灯なし]!! トラウマになってるクルマって?
ベストカーWeb
オコンの後任どうする? アルピーヌが重要視するのは“仲良しコンビ”にあらず「プロフェッショナルなドライバーが必要」
オコンの後任どうする? アルピーヌが重要視するのは“仲良しコンビ”にあらず「プロフェッショナルなドライバーが必要」
motorsport.com 日本版
クルマの個人売買で目にする「予備検」ってなに? 検査せずとも車検がとれる仕組みとは
クルマの個人売買で目にする「予備検」ってなに? 検査せずとも車検がとれる仕組みとは
WEB CARTOP
クラッチ操作不要の「E-Clutch」はDCTと何が違う? なぜ「CB650R/CBR650R」に初採用? ホンダ開発陣に聞いた
クラッチ操作不要の「E-Clutch」はDCTと何が違う? なぜ「CB650R/CBR650R」に初採用? ホンダ開発陣に聞いた
レスポンス
「めちゃくちゃ変わった」 宝塚IC接続の「尼宝線」大改造が完了 IC渋滞ゼロ「効果絶大」の声
「めちゃくちゃ変わった」 宝塚IC接続の「尼宝線」大改造が完了 IC渋滞ゼロ「効果絶大」の声
乗りものニュース
なぜ「ETCレーン」でバーがあがらない? “突破”しても良い!? 「正しい対処法」とは
なぜ「ETCレーン」でバーがあがらない? “突破”しても良い!? 「正しい対処法」とは
くるまのニュース
高速道路を乗り降り自由!? 料金も半額以下に!? ETC周遊割「ドラ割」「速旅」「みち旅」って何? 使い方と注意点とは
高速道路を乗り降り自由!? 料金も半額以下に!? ETC周遊割「ドラ割」「速旅」「みち旅」って何? 使い方と注意点とは
VAGUE
50ccエンジンバイクの新車が国内から消える!! 二重規制で2025年6月に前倒しか?
50ccエンジンバイクの新車が国内から消える!! 二重規制で2025年6月に前倒しか?
バイクのニュース
ルクレール、スペインGPでレッドブルの復調を予想。これからは四つ巴の優勝争いが見られる?
ルクレール、スペインGPでレッドブルの復調を予想。これからは四つ巴の優勝争いが見られる?
motorsport.com 日本版
フェラーリのカリスマ、ルカ・ディ・モンテゼーモロが成し遂げたこと 【第10回】フェラーリへの愛
フェラーリのカリスマ、ルカ・ディ・モンテゼーモロが成し遂げたこと 【第10回】フェラーリへの愛
AUTOCAR JAPAN
脱「コの字」型ヘッドライト採用! [新型フォレスター]は新世代スバルSUVの旗手となるのか?
脱「コの字」型ヘッドライト採用! [新型フォレスター]は新世代スバルSUVの旗手となるのか?
ベストカーWeb

みんなのコメント

2件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1250.01800.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

533.82169.0万円

中古車を検索
LXの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1250.01800.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

533.82169.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村