現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ハイパフォーマンスブランド「AMR」に注目だ!──東京オートサロン2019リポート【第8弾:アストン・マーティン編】

ここから本文です

ハイパフォーマンスブランド「AMR」に注目だ!──東京オートサロン2019リポート【第8弾:アストン・マーティン編】

掲載 更新
ハイパフォーマンスブランド「AMR」に注目だ!──東京オートサロン2019リポート【第8弾:アストン・マーティン編】

輸入車メーカーの出展がすくないなか、「東京オートサロン」に初出展したのがストン・マーティンだ。しかも、2台の展示モデルのうち、1台は「AMR(アストン・マーティン・レーシング)」が高度にチューンナップしたV型12気筒エンジンを搭載する「DB11 AMR」だった。

アストン・マーティンのブースは、コーポレートカラーといえるブリティッシュレーシンググリーンを基調に、モータースポーツでよく使われる蛍光系のライムグリーンをあしらったのが特徴だ。展示されたDB11 AMRも、ライムグリーンのボンネット・ストライプとブレーキキャリパーがただものでないオーラを強く放っていた。

サプライズ! AMG GT 4ドアクーペが展示された!!──東京オートサロン2019リポート【第7弾:メルセデス・ベンツ編】

DB11 AMRは、2018年に発表された2プラス2クーペ「DB11」のラインナップにおける最上位モデルであり、かつもっともスポーティなモデルだ。

搭載する5.2リッターV型12気筒エンジンは、30psパワーアップ。630psを誇る。くわえて、シャシーもスポーティさを高めたという。

たとえば、エンジンおよびリアサブフレームのマウント部は、ブッシュの剛性を高めた。これにより、車体がヨーイングするときのオーバーシュートを防ぐとともに、ステアリングの入力に対する反応速度と正確性を上げたそうだ。

また、フロントアクスルにも手を入れ、ロールを抑えた。ダンパーも10%硬くし、ピッチングをより減らしたという。あらゆる部分をよりスポーティにファインチューニングしているのがDB11 AMRの特徴だ。

それでいて、ベースになったDB11が持つ“GTカー”としてのキャラクターを、犠牲にしていないことを強調する。

「私たちのモータースポーツ愛は、1922年におこなわれたフランスGPに2台のマシンで参戦して以来変わっていません」と、プレス向けの説明会で話すのは、アストン・マーティン市販モデルの性能を統括するチーフエンジニアのマット・ベッカー氏だ。

ベッカー氏はアストン・マーティンに移籍するまで、ロータスに26年間籍を置き、「エリーゼ」シリーズや「エヴォーラ」を開発してきた。まさにミスター・ブリティッシュスポーツカーである。

「DB11 AMRは、パワーアップしているだけではありません。ハンドリングや乗り心地など、すべての面でよりクルマとドライバーの一体感が高まっています。エンジンサウンドもレースカーを意識し、中高音域を強調しました。あらゆるシーンで楽しめるモデルです」

アストン・マーティンは2015年、ベッカー氏の主導で「セカンドセンチュリー・プラン」を策定した。次の100年に向けた計画だ。それにより、モデルラインナップを大幅に「わかりやすく」(ベッカー氏)整理した。

たとえば、2プラス2クーペの「DBシリーズ」は、DB11とよりパワフルな「DBS」、2シーターの「バンティッジ」の3モデルに絞られた。エンジンはメルセデスAMG製の4.0リッターV型気筒8ターボと、自社製の5.2リッターV型12気筒ターボである。

ラインナップの整理がひと段落した今、気になるのはこれから登場する新型モデルだ。今後の計画についてベッカー氏に尋ねると、「ミドシップエンジンのスポーツカーのこと? それともSUVの『DBX』のこと? それとも……」と、いろいろなモデルが飛び出してきたため、質問者である私とふたりで思わず笑い出してしまった。

ベッカー氏によると、ミドシップエンジンのスポーツカーは「ベンチマーキングが終わった段階」という。おそらく、ターゲットモデルを決めたうえで、おおざっぱな数値目標を定めた段階まで進んでいるのだろう。

「目標とすべきライバルは多いです。フェラーリやマクラーレンなど手ごわいライバルがいる市場に投入するモデルですからね。これらメーカーは、すでに顧客がしっかりついています。そのなかでアストン・マーティンが成功するには、よりオールアラウンドに使える性能が重要と考えています」

アストン・マーティン初のSUVであるDBXのお披露目タイミングも近づいている。アストン・マーティンのホームページにも、偽装を施したDBXの走行シーン動画もアップされていて、楽しみになる。重量級モデルだけに、パワートレーンも気になるところだ。環境問題も意識しなくてはいけないはずだ。

「だからさまざまなパワープラントを試してきましたよ。メルセデスAMGの6気筒? それはまだ言えませんね(笑)。ハイブリッド? ありうる選択ですが、それもいまは言えませんね(笑)」

ベッカー氏はニコニコしながら、大きな自信を感じさせる口調で答えた。大排気量&大パワーのクルマにはよりきびしい時代がくるかもしれないが、彼の話を聞いている限り、未来は明るいように思えてきたのであった。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

こんなクルマよく売ったな!! 【愛すべき日本の珍車と珍技術】もう二度と作ることができない限定400台[インプレッサ22B-STiバージョン]はいまや3000万円以上!!!!
こんなクルマよく売ったな!! 【愛すべき日本の珍車と珍技術】もう二度と作ることができない限定400台[インプレッサ22B-STiバージョン]はいまや3000万円以上!!!!
ベストカーWeb
佐藤万璃音を擁してWEC・LMGT3に参戦するユナイテッドAS、マクラーレン720S GT3エボの新リバリー発表
佐藤万璃音を擁してWEC・LMGT3に参戦するユナイテッドAS、マクラーレン720S GT3エボの新リバリー発表
AUTOSPORT web
【詳細データテスト】プジョー5008 経済性は良好 走りと快適性は及第点 実用性や居住性は不満も
【詳細データテスト】プジョー5008 経済性は良好 走りと快適性は及第点 実用性や居住性は不満も
AUTOCAR JAPAN
「スーパーフォーミュラしかない!」念願かなったルーキーたちの課題は。2レース制増も影響か
「スーパーフォーミュラしかない!」念願かなったルーキーたちの課題は。2レース制増も影響か
AUTOSPORT web
こ、これアウトランダーじゃね!? 決算説明から見えた[日産PHEV第1号車]は三菱からのOEMか?
こ、これアウトランダーじゃね!? 決算説明から見えた[日産PHEV第1号車]は三菱からのOEMか?
ベストカーWeb
日産「フェアレディZ」にワゴンが登場!?  実は「ステージア」ベースで「リーフ」リアゲートを移植…車検をとって公道走行可能なカスタムカーでした
日産「フェアレディZ」にワゴンが登場!? 実は「ステージア」ベースで「リーフ」リアゲートを移植…車検をとって公道走行可能なカスタムカーでした
Auto Messe Web
実はサーキットより面白い? 本気のオフロード走行のススメ SUV人気の裏にある魅力
実はサーキットより面白い? 本気のオフロード走行のススメ SUV人気の裏にある魅力
AUTOCAR JAPAN
「オートモビリア」って、なに? ミニカーや古本などがずらりと並んだ「アミューズメントゾーン」にはキャンギャルも登場して熱気に包まれてました
「オートモビリア」って、なに? ミニカーや古本などがずらりと並んだ「アミューズメントゾーン」にはキャンギャルも登場して熱気に包まれてました
Auto Messe Web
「これが売れなかったら四輪撤退…」→超ロングセラーに! 世界の「シビック」を生んだ“妙な納得感のある理論”とは
「これが売れなかったら四輪撤退…」→超ロングセラーに! 世界の「シビック」を生んだ“妙な納得感のある理論”とは
乗りものニュース
沼にハマる 『レトロモビル2025』でフランス車の魅力に迫る 高い技術力と芸術的デザインの融合
沼にハマる 『レトロモビル2025』でフランス車の魅力に迫る 高い技術力と芸術的デザインの融合
AUTOCAR JAPAN
トヨタ「86」&スバル「BRZ」用クラッチは「歯打ち音」を低減!「ヤリス」用は半クラが扱いやすい…待望のアイテムが「小倉クラッチ」からリリース!
トヨタ「86」&スバル「BRZ」用クラッチは「歯打ち音」を低減!「ヤリス」用は半クラが扱いやすい…待望のアイテムが「小倉クラッチ」からリリース!
Auto Messe Web
先端の「クマ」も再現 ブガッティ・タイプ57 S コルシカ(2) 受賞多数のオープンボディ
先端の「クマ」も再現 ブガッティ・タイプ57 S コルシカ(2) 受賞多数のオープンボディ
AUTOCAR JAPAN
帽子を焦がしたレーシングシャシー ブガッティ・タイプ57 S コルシカ(1) バラバラからの再生
帽子を焦がしたレーシングシャシー ブガッティ・タイプ57 S コルシカ(1) バラバラからの再生
AUTOCAR JAPAN
トヨタ勝田貴元、惜しくも優勝逃す2位フィニッシュ……3.8秒差で僚友エバンスに軍配|WRCラリー・スウェーデン
トヨタ勝田貴元、惜しくも優勝逃す2位フィニッシュ……3.8秒差で僚友エバンスに軍配|WRCラリー・スウェーデン
motorsport.com 日本版
スズキの超ハイルーフ「本格SUV」に期待大!「ジムニー」超える“悪路走破性”に「まるで軍用車!?」な斬新デザイン採用! 日常から“アウトドア”まで大活躍の「エックスヘッド」コンセプトがカッコイイ!
スズキの超ハイルーフ「本格SUV」に期待大!「ジムニー」超える“悪路走破性”に「まるで軍用車!?」な斬新デザイン採用! 日常から“アウトドア”まで大活躍の「エックスヘッド」コンセプトがカッコイイ!
くるまのニュース
10トン超えのバッテリーを搭載して航続距離500km……ってホントにエコ? 大型トラックはBEVよりもFCVのほうが最適解
10トン超えのバッテリーを搭載して航続距離500km……ってホントにエコ? 大型トラックはBEVよりもFCVのほうが最適解
WEB CARTOP
被災3年…ついに架設スタート! 阿武隈川を渡る国道399号“軽くなる”新しい橋の姿は?
被災3年…ついに架設スタート! 阿武隈川を渡る国道399号“軽くなる”新しい橋の姿は?
乗りものニュース
“ランクル250”をハードコアにカスタマイズ!? オフロードチューニングのスペシャリストが最新コンプリートカー「AT37」を発表!
“ランクル250”をハードコアにカスタマイズ!? オフロードチューニングのスペシャリストが最新コンプリートカー「AT37」を発表!
VAGUE

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2580.02870.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1047.02288.0万円

中古車を検索
DB11の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2580.02870.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1047.02288.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村