はじめに 2代目ヴェゼルとは
text:Wataru Shimizudani(清水谷 渉)
【画像】じっくり見る 新型ホンダ・ヴェゼル【アクセス用品装着車も】 全186枚
photo:Kazuhide Ueno(上野和秀)
2月18日。ホンダは、4月に正式発表予定の新型ヴェゼルをオンライン・イベントで世界初公開した。
なお、今回発表されたのは、フルモデルチェンジにあたって全面刷新されたエクステリアやインテリアのデザイン、新たに搭載する主要装備、先進安全装備やコネクテッド機能などの進化点など。
ダイナミクス性能、諸元、スペック、そして価格などについては、正式発表時にあらためて公開される予定だ。
さて、ヴェゼルは初代となる現行型が2013年にデビューして以来、世界中で384万台が販売されている、ホンダのコンパクト・クロスオーバーSUV。
日本市場におけるライバルは、日本メーカーでは、トヨタC-HR/ヤリス・クロス/カローラ・クロス(2021年内には日本デビュー見込み)、日産キックス、マツダCX-3、三菱エクリプス・クロス、スバルXVなど。
輸入車では、プジョー2008、シトロエンC3エアクロスSUV、ルノー・キャプチャー、フィアット500X、ジープ・レネゲード、そしてVW Tクロスあたりか。それぞれサイズやエンジン排気量は微妙に異なるが、車両価格は200万円台~300万円台前半のモデルだ。
まさに百花繚乱の激戦区に臨んでいく新型ヴェゼル。それでは現段階で公開されている概略を紹介していこう。
新型ヴェゼル 外観
フルモデルチェンジにあたって、新たな時代のヴェゼルをゼロから考え直し、SUVの力強さとクリーンさに、活力に満ちた印象を加えることで、気分をAMP UP(増幅)させるパートナーにふさわしいデザインを描いた。
そのため、スタイリングは現行型のヴェゼルから大きく変わった。
全体では、クーペライクなプロポーションを際立たせながらも、全席に爽快な視界を提供するため「スリーク(なめらかな)&ロングキャビン」を採用。低全高なファストバックのスタイルは、前後に芯を一気通貫させた水平基調のデザインとしている。
サイズは現時点では発表されていない。
一見したところ新型は、現行型(全長4330~4340×全幅1770~1790×全高1605mm)より大きく感じるが、車高は少し低められているものの、全長・全幅はほとんど変わらないという。
フロントまわりでは、ボディ同色のグリル、奥行きのあるヘッドランプ、立体感のあるバンパーなどが特徴的。
サイドビューではピラーまわりをスッキリとさせ、ボディ下端を上げてショルダー部のピークも上方に移して躍動感を持たせた。リアまわりも、ファストバック・スタイルでパーソナル性を強め、立体感のあるテールゲートや自然な高さにあるゲートハンドルなど、ヴェゼルらしく美しさと使い勝手を両立させたものとなっている。
今回、標準タイプに加えて、遊び心にあふれた「PLaY(プレイ)」というグレードも設定され、こちらは2トーンのエクステリアカラーやトリコロールの加飾などを採用して、個性をアピールしている。
新型ヴェゼル 内装
大きく変わったのはエクステリアだけではない。インテリアは、しっかり芯の通った「塊り感」のあるソリッドなフォルムを重視し、SUVの力強さを表現。
その一方で、身体に触れるような近い部位には、柔らかな触感と形状のパッドをあしらうことで、強さと優しさを兼ね備えた空間をデザインしている。
HMI(ヒューマン・マシン・インターフェイス)の考えに基づいて、インパネまわりの上方にメーターなどの視認系を配置し、スイッチ類などは操作しやすい位置にレイアウト。つまり、視線移動の軽減(視線を切らない、乱さない)や動線に沿った配置が、ドライバーやパッセンジャーの「美しい所作」につながるような骨格をつくっている。
リアシートもロングルーフの採用で十分なヘッド&フットスペースを確保しながら、囲まれた安心感も提供。キャビン全体から、力強さと安心感を与えてくれるインテリアデザインだ。
さらに、五感に訴える愉しさとして、心地良い光を室内に取り入れるガラス製のパノラマルーフや、オープンカーに乗っているようにキャビンに風が広がる新開発のエアコンなども装備されている。
インテリアのカラーは、標準タイプではブラック基調のモノトーンだが、「PLaY(プレイ)」ではグレー基調の2トーンとなり、トリコロールのタグをアクセントに用いるなど、インテリアにも遊び心を感じさせている。
新型ヴェゼル シャシー&パワートレイン
新型ヴェゼルは、ホンダ独自の「M・M思想(マン・マキシマム/メカニズム・ミニマム)」に基づいて、センタータンクレイアウトを現行型から踏襲している。
そのため、取り回しのしやすいコンパクトなボディサイズや、多彩な荷室・シートアレンジは変わらない。リアシートは座面を跳ね上げるチップアップ式も採用し、ラゲッジスペースには積めない背の高いものも収納を可能にしている。
パワートレーンのスペックなどは未公表だが、1.5LのDOHC iーVTECを搭載したガソリンモデルと、1.5LのアトキンソンサイクルDOHC iーVTECに2モーターを組み合わせ「e:HEV」を搭載したハイブリッドモデルが選択できる。
組み合わされるトランスミッションは、前者がCVT、後者は電気式CVTを組み合わせ、いずれも駆動方式はFFと4WDを設定(e:HEVプレイはFFのみ)。
e:HEVは、NORMAL/SPORT/ECONの3つの走行モードが選択可能で、Dレンジ/Bレンジ/減速セレクターでアクセルオフ時の異なる減速度合いを選択することができる。
4WDモデルは、悪天候や雪上走行においても安定したドライビングを可能にする「リアルタイム4WD」を搭載。とくにe:HEVモデルでは、エンジンの特徴である素早くリニアなトルク発生と、四輪に最適な駆動力配分を行うリアルタイム4WDの組み合わせにより、さまざまな道路環境で安定感のある愉しい走りを提供する。
新型ヴェゼル 装備/ADAS
最新の安全運転支援システム「ホンダセンシング」は広角カメラと高速画像処理チップを採用し、現行型からさらに機能を進化・充実させている。
ACC(アダプティブ・クルーズコントロール)は渋滞追従機能付きへ進化し、より安心で便利に運転をサポートする。
さらに、後方誤発進抑制機能、近距離衝突軽減ブレーキ、オートハイビームなどの機能を追加。安全装備では、マルチビューカメラシステムやブラインドスポットインフォメーションも新たに搭載した。
また、新世代コネクテッド技術を搭載した車載通信モジュール「ホンダコネクト」を通じて、より安心・快適なカーライフが楽しめるコネクテッドサービス「ホンダ・トータルケア・プレミアム」が利用できる。これにより、ナビゲーションの自動地図更新サービスや、スマートフォンがキーの代わりになる「ホンダ・デジタルキー」や車内Wi-Fiなど、ホンダの量販車として初となる機能を多数搭載している。
そのほかにも、ハンズフリーアクセス・パワーテールゲート(予約クローズ機能付き)、パノラマルーフ、ヒルディセントコントロール、静電タッチ式LEDルームランプ、独自開発のプレミアムサウンドシステムなど、一部はオプションだが、現行型には採用されていない新たな装備を数多く搭載している。
新型ヴェゼル ホンダアクセス
今回の発表と同時に、ホンダアクセスは新型ヴェゼルの純正アクセサリーと、これを用いた2つのエクステリア・スタイリングを公開した。
まず1つは「アーバンスタイル」。クルマへのこだわりが強いユーザーに向けた、都会的な感性を刺激する、上質なコーディネートだ。
メッキのフロントグリル、前後のロアスカート、テールゲートスポイラー、フォグライト/サイドロア/リアコンビ/リアロアのガーニッシュ、そしてエキパイフィニッシャーなどで、アウトドアはもちろん、都会生活でもクーペライクなスタイリッシュさをアピールする。
もう1つは「カジュアルスタイル」。クルマに自分らしさを求めるユーザーに向けた、カッパーブラウンが、“さりげないオシャレ”を演出するコーディネート。メッキのフロントグリル、アルミホイール、前後のロアスカート、テールゲートスポイラー、サイドロア/リアコンビ/リアロアのガーニッシュ、そしてドアミラーカバーなどで、カッパーブラウンを挿し色にオシャレ感を重視し、エクステリアを中心にオリジナリティを主張する。
いずれのスタイルも、インテリアに関しては正式発表時に公開される予定だ。
新型ヴェゼル 正式発表・発売時期
前述のように、今回の発表は内外装のデザインや装備などが中心で、サイズやパワースペック、そして価格などは4月の発表時に明らかにされる。
ただし、グレードに関しては、ガソリン車の「G」、e:HEVの「X」「Z」「PLaY(プレイ)」が設定される。このうちプレイは、FFのみの設定で、それ以外は4WDをラインアップすると発表されている。
なおZは、室内をメッキ調加飾でコーディネートするなど、Xより装備を充実させたグレード。もちろん、全グレードに「ホンダセンシング」は標準装備されている。
続報は、4月の正式発表後に改めてお伝えしたい。
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みんなのコメント
クーペルックというけど、現行の方がスポーティーに見えるし、、。
登録車がトヨタの独壇場では面白くないので、ホンダには頑張ってほしいのですがね。