速くなくても走る楽しさが感じられるモデル!
スポーツモデル、スポーツカー、スーパーカーは「速い!」というのがその第一条件のように考える人も多いだろう。しかしその種のクルマであっても「大して速くない、むしろ遅い」というクルマもある。そうしたモデルをピックアップしていこう。
見た目は実用車なのにエンジンは超強烈! リアル羊の皮を被った狼な国産車5選
1)マツダ・ロードスター(初代)
初代ロードスターは1980年代に入って絶滅状態となっていたライトウエイトオープン2シーターというジャンルを「当時(1989年)の技術でもう一度蘇らせよう」というコンセプトで生まれたモデルである。初代ロードスターは運転する楽しさの実現のためFR、四輪ダブルウイッシュボーンサスペンションといったコストの掛かるメカニズムを使いながら、「価格は誰もが買える200万円程度に抑える」というコンセプトも絶対だった。
そのため、エンジンは当時のファミリアなどに搭載されていた1.6リッターDOHCをベースにしたものだったこともあり、車重こそ1トンを大きく下まわる軽さだったが、絶対的な速さは当時のホンダ・シビックやトヨタ・カローラレビン&スプリンタートレノのスポーツモデルにとても敵わなかった。
しかし初代ロードスターは競争しない限り「笑顔が止まらない」ほど運転して楽しいクルマで、これだけでスポーツカーの条件は満たしていた。さらに初代ロードスターはシンプルなだけに持久力、耐久力が高く、タイヤ代に代表されるランニングコストも安く、速くすることも含めたチューニングもしやすいというクルマだけに、未だに根強い人気を保っている。
2)ホンダ・ビート
ビートはミッドシップの軽オープンスポーツ2シーターとして1991年に登場した。成り立ちを見ると速そうだが、ビートのエンジンはNAだったため最高出力こそ高回転化により軽の自主規制一杯の64馬力だが、トルクはターボ車に遠く及ばない上に、ミッドシップのオープンのため車重も重く、速さでは直接的なライバルのスズキ・カプチーノどころか、当時のスズキ・アルトワークスなどの軽のスポーツモデルにも完敗だった。
その代わりビートには「非力なエンジンを日常でも目一杯回せる」という楽しさもあり、これはこれでスポーツカーに相応しい楽しさを持っており、人気は未だ衰えず、中古車は高値安定だ。またビートの現代版的な存在となるホンダS660もビートほどではないにせよ「大して速くないけど楽しい」というDNAを引き継いでいる。
ガルウイングのスーパーカーでも速さに重きを置いていないものも
3)光岡オロチ
オロチは小規模ながら日本で10番目の乗用車メーカーである光岡自動車が、各部パーツの供給などで大手自動車メーカーも協力を得ながら2006年にリリースした、ガルウイングドアを持つエンジン横置きミッドシップのスーパーカーである。
スーパーカーというジャンルやスタイルから速そうに見えるオロチだったが、実際にはまったく速くなかった。それもそのはずでパワートレインは当時のレクサスRX330(2代目ハリアーの輸出仕様)の3.3リッターV6+5速ATというスポーツ性はないものだったのに加え、オロチのコンセプトは「スタイルや雰囲気を楽しむ扱いやすいファッションスーパーカー」だったからだ。それでもコンセプトを理解して買ったユーザーの満足度は高かったに違いない。
4)9代目スカイラインの基準車
20世紀までのスカイラインに求められる重要な要素は「速さと運転する楽しさ」だった。そのイメージリーダーが8代目モデルで復活したGT-Rで、浮き沈みが激しかったスカイラインにおいて原点に返った8代目モデルでスカイラインは自分を取り戻した。
しかし次の9代目モデルは、8代目モデルが人気こそ絶大だったものの販売面では意外に売れなかった原因が4ドア車のリヤシートの狭さと分析したこともあり、ボディサイズを拡大。それでも主力となる直6エンジンの排気量が2リッターから2.5リッターに拡大される分で「スカイラインらしい速さは保たれるだろう」と思われていた。
だが登場した9代目スカイラインの基準車の2.5リッターターボはリニアチャージコンセプトという「ターボ車ながら扱いやすい」というコンセプトを持つもので、「確かに扱いやすいけど、ターボ車らしいパンチに欠ける」のも事実だった。
さらに悪いことに当時トヨタはマークII3兄弟に8代目スカイラインの影響を受け2.5リッター直6ツインターボを搭載したスポーツモデルのツアラーVをラインアップしており、9代目スカイラインの基準車は質はともかくとして速さではツアラーVに完敗。古典的なスカイラインのイメージとはちょっと離れたクルマとなってしまった。
しかし9代目スカイラインはラゲッジスペース下からリヤシート下に移動された燃料タンクなどによる重量配分の配慮や、現代のターボエンジンに通じる前述したリニアチャージコンセプトなど、技術的に正しい進化をしたクルマだったのは今になるとちょっと皮肉にも感じる。
クルマはサーキットなどで競争しない限り「自分が乗って楽しい、満足できる」ことが最も重要な商品だ。それだけにスポーツ系のクルマを選ぶ際にも速さだけに目を向けず、自分に合ったクルマを選ぶことを強く勧める。
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みんなのコメント
競わせたがるのは雑誌側であって、メーカー側の意図とは違うと思います。
車としての魅力の違いだろう。