現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > SUVも高性能だっていいじゃないか!──新型BMW X4 Mコンペティション試乗記

ここから本文です

SUVも高性能だっていいじゃないか!──新型BMW X4 Mコンペティション試乗記

掲載 更新 6
SUVも高性能だっていいじゃないか!──新型BMW X4 Mコンペティション試乗記

やっぱりBMW M社が手がけた新型「X4」は過激だった!

もはやスポーツカー

極上の大型ラグジュアリーSUV──新型BMWアルピナXB7試乗記

家族やパートナーのためにSUVを買わなくてはいけない。でも本当に欲しいのはスポーツカー……。なんて悩んでいる人に、BMWが解決策を提案してくれた。2021年10月に日本でも発売が開始され、2022年になってデリバリーが始まった「X4 Mコンペティション」。SUVのかたちをしたスポーツカーだ。

リアにいくにしたがって流れるようなルーフラインによるスタイリングと、すごみを効かせたエアダムやオーバーフェンダーが目をひく。性能も装備も生産台数も、すべてエクスクルーシブな雰囲気。つまり、そんじょそこらでは手に入りにくいクルマに仕立てられているのだ。

走らせると、見た目の印象を裏切らない。なにしろ、「サーキットでの走行を可能としたMハイパフォーマンスモデル」である。

BMWと、高性能車の開発を手がけるBMW M GmbH(M社)による珠玉のプロダクト。乗れば、本当に感心する。

乗り降りが楽だったり、後席が快適だったり、着座位置が高くて遠くまで見渡せたり……と、SUVのいいとこをちゃんと持ちながら、加速もハンドリングも、へたなスポーツモデルは足元にも及ばないといいたいぐらい、驚くほど高いレベルにある。

このクルマでサーキットを走りたい!

レースを意味する“コンペティション”の文字がボディとインテリアに入っている。375kW(510ps)の最高出力と620Nmの最大トルクをもつ2992cc直列6気筒エンジンに全輪駆動システムの組合せだ。エンジンのパワフルさと、車体のシャープな動き。このクルマでサーキットを走りたい! と、心底思った。

センターコンソール上のドライブモードセレクターで「コンフォート」モードを選んでいても、8段オートマチック変速機をマニュアル操作して自分で操れば、かなり楽しい。

3000rpmを超えると、キモチよくまわる直列6気筒エンジンの醍醐味がビンビンと……高回転で味わわないと、ホントもったいないエンジンだ。

レスポンスを最適化し高効率をねらった吸気ダクト、重量を最適化し高回転まで安定したパワーをもたらす鍛造ピストン。

そして、最適化されたブースト圧で速いレスポンスを発揮し、かつ、低回転時でも高いトルクをもたらすツイン・ターボチャージャーといったものが、そなわっている。

「スポーツ」モードは、クルマが“そこまでコントロールできるかナ?” と、挑戦してくる感じ。さらに「スポーツ・プラス」モードは市街地で選ばないほうが賢明かも? と、言いたくなるほど。まさにスポーツカー的な、すべてがミリ単位で操作できるぐらいのダイレクト感だ。軽量化された6ポッドの「Mコンパウンド」ブレーキも、さっと加速し、さっと止まる。スポーティな走りに大きく貢献している。

複数人でのドライブも快適

スポーティだけど硬くないのも嬉しい。電子制御の「アダプティブMサスペンション」のおかげで、巡航時などは乗り心地が意外なほど快適だったのだ。

後席シートにはリクライニング機構もそなわるので、3人とか4人で長距離ツーリングもキモチいいだろう。“傑作”と、呼びたい出来映えなのだ。

X4 Mコンペティションのよさは、もうひとつ、スタイリングにある。どちらかというとクーペ的。キャビンも一見コンパクトに、トランク部分はすこしノッチ(段)をつけて、荷室の存在感を薄めている。

いまは、同様のスタイリングが競合メーカーのプロダクトにも増えてきた感があるが、先鞭をつけたのは、2004年登場の初代X4ということを忘れてはならない。

パーソナル感が強いものの、実用的。そのヘリティッジが継承されているのだ。

1365万円がおいそれと払えるひとには、それに見合う価値のある1台である。

文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.)

こんな記事も読まれています

エバンスとの実質的な一騎打ちもタナクはトップ譲らず。ヌービルは7番手に挽回【ラリージャパン デイ3】
エバンスとの実質的な一騎打ちもタナクはトップ譲らず。ヌービルは7番手に挽回【ラリージャパン デイ3】
AUTOSPORT web
【角田裕毅F1第22戦展望】ファクトリーと現場の連携で活きたレッドブル製リヤサスペンション。改善の継続が7番手に繋がる
【角田裕毅F1第22戦展望】ファクトリーと現場の連携で活きたレッドブル製リヤサスペンション。改善の継続が7番手に繋がる
AUTOSPORT web
メルセデス・ベンツCLE 詳細データテスト 快適で上質な走りが身上 動力性能と燃費効率はほどほど
メルセデス・ベンツCLE 詳細データテスト 快適で上質な走りが身上 動力性能と燃費効率はほどほど
AUTOCAR JAPAN
WRCラリージャパンSS12恵那での車両進入事案について実行委員会が声明。被害届を提出へ
WRCラリージャパンSS12恵那での車両進入事案について実行委員会が声明。被害届を提出へ
AUTOSPORT web
2024年も記録保持中!? カローラ ロードスター…… ギネスブックに登録された「日本のクルマの世界一」【10年前の再録記事プレイバック】
2024年も記録保持中!? カローラ ロードスター…… ギネスブックに登録された「日本のクルマの世界一」【10年前の再録記事プレイバック】
ベストカーWeb
80年代バブル期に日本で人気だったMG「ミジェット」に試乗! 英国ライトウェイトスポーツの代表格はいまもビギナーにオススメです【旧車ソムリエ】
80年代バブル期に日本で人気だったMG「ミジェット」に試乗! 英国ライトウェイトスポーツの代表格はいまもビギナーにオススメです【旧車ソムリエ】
Auto Messe Web
【正式結果】2024年F1第22戦ラスベガスGP予選
【正式結果】2024年F1第22戦ラスベガスGP予選
AUTOSPORT web
角田裕毅が予選7番手「大満足。アップグレードへの理解が改善につながった」努力が報われたとチームも喜ぶ/F1第22戦
角田裕毅が予選7番手「大満足。アップグレードへの理解が改善につながった」努力が報われたとチームも喜ぶ/F1第22戦
AUTOSPORT web
勝田貴元、木にスピンヒットも間一髪「メンタル的に難しい一日。明日はタイトル獲得を最優先」/ラリージャパン デイ3
勝田貴元、木にスピンヒットも間一髪「メンタル的に難しい一日。明日はタイトル獲得を最優先」/ラリージャパン デイ3
AUTOSPORT web
クラッシュで50Gを超える衝撃を受けたコラピント。決勝レースの出場可否は再検査後に判断へ/F1第22戦
クラッシュで50Gを超える衝撃を受けたコラピント。決勝レースの出場可否は再検査後に判断へ/F1第22戦
AUTOSPORT web
胸を打つ「上質な走り」 アウディQ6 e-トロン・クワトロへ試乗 優秀なシャシーを味わえる388ps!
胸を打つ「上質な走り」 アウディQ6 e-トロン・クワトロへ試乗 優秀なシャシーを味わえる388ps!
AUTOCAR JAPAN
オーテック&ニスモ車が大集合!「AOG湘南里帰りミーティング2024」で見た「超レア車5台」と「中古車で狙いたいクルマ5台」を紹介します
オーテック&ニスモ車が大集合!「AOG湘南里帰りミーティング2024」で見た「超レア車5台」と「中古車で狙いたいクルマ5台」を紹介します
Auto Messe Web
なぜ潰れた? 名車と振り返る「消滅した自動車メーカー」 32選 後編
なぜ潰れた? 名車と振り返る「消滅した自動車メーカー」 32選 後編
AUTOCAR JAPAN
ラリージャパン3日目、SS12がキャンセル…一般車両が検問を突破しコース内へ進入、実行委員会は理解呼びかけると共に被害届を提出予定
ラリージャパン3日目、SS12がキャンセル…一般車両が検問を突破しコース内へ進入、実行委員会は理解呼びかけると共に被害届を提出予定
レスポンス
【F1第22戦予選の要点】苦戦予想を覆すアタック。ラッセルとガスリーが見せた2つのサプライズ
【F1第22戦予選の要点】苦戦予想を覆すアタック。ラッセルとガスリーが見せた2つのサプライズ
AUTOSPORT web
なぜ潰れた? 名車と振り返る「消滅した自動車メーカー」 32選 前編
なぜ潰れた? 名車と振り返る「消滅した自動車メーカー」 32選 前編
AUTOCAR JAPAN
NASCARの2024シーズン終了! 日本からスポット参戦した「Hattori Racing Enterprises」の今季の結果は…?
NASCARの2024シーズン終了! 日本からスポット参戦した「Hattori Racing Enterprises」の今季の結果は…?
Auto Messe Web
ジャガーEタイプ S1(2) スタイリングにもメカニズムにも魅了! 人生へ大きな影響を与えた1台
ジャガーEタイプ S1(2) スタイリングにもメカニズムにも魅了! 人生へ大きな影響を与えた1台
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

6件
  • まるでSUV=低性能という定式があるかのようなタイトルだな。
  • 変な日本語で中国人ぽいコメント多いよ。
    それを狙った日本人の可能性もあるよ。
    中華料理は好きあるよ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

862.01028.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

158.0888.0万円

中古車を検索
X4の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

862.01028.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

158.0888.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村