街道レーサー・オマージュと現代的カスタムの融合!
アオシマのLBワークス・シリーズから、「ケンメリ2Dr. 2014Ver.」の作例を、前編(下の「関連記事」参照)に引き続いてご紹介しよう。
プラモで作り込む”コヤジの宝物”!アオシマ製プラモ「LBワークス・ケンメリ2Dr.」前編【モデルカーズ】
【画像47枚】作り込んだディテールが光るケンメリと、その制作工程を見る!
近年、プラモデルやミニカーにおいて人気が高まっている、LBワークスやRWB、ロケットバニーなどのカスタムカー。これらはいずれも、1980年代日本の街道レーサーをイメージしたビス止めオーバーフェンダーを特徴とするが、その中でも、リバティーウォークが手掛けるLBワークスの人気と知名度は抜群である。同ブランドでは、フェラーリやランボルギーニなどのスーパースポーツにも同様のカスタムを施してしまうことで、世界的にも有名な存在となっている。
ここで採り上げているケンメリは、そんなリバティーウォークの代表・加藤渉氏のコレクションの1台として知られる車両だ。ビス止めオバフェンのケンメリという、言葉で説明すればストレートな懐古主義そのものではあるが、実際の仕上がりはかつての街道レーサーへのオマージュでありながら、現代的なカスタム手法も融合した、印象的なスカイラインである。ここでお見せしているのは、その実車を再現したアオシマ製プラモデルを、より完成度を高めてフィニッシュした作品で、自動車模型専門誌「モデルカーズ」の221号(2014年)にて掲載されたものだ。以下、その時の作者のコメントをお読みいただきたい。
「今回僕が制作しましたのはアオシマ製リバティーウォークのケンメリです。キットは、従来のケンメリ2ドアの金型を利用し新規パーツを組み合わせたもので、追加されたパーツはボディとの合いもよく、何もストレスはありません。ケンメリの基本パーツ部分にはさすがに古さは隠せませんが、それでもヒケやだるさは少なく、少しの修正で問題なく制作できるでしょう。作例は、実車により忠実なものにするため、いくつかの工作を加えています。
ボディの形状はフロント側がやや角張って感じられたので、ピラーからノーズにかけて段階的に丸みを持たすよう、カドを落しました。また、ラインの不自然さをなくすように、ドアからリアピラーに続くショルダーラインも角度を落して整えています。小さな修正ですが、こうすることで実車のイメージにより近づけることが出来ます。ボディカラーは説明書の指定ではメタリックでしたが、実車の写真をよく見るとパールのようですので、今回はブルーパールで仕上げました。また、バンパーやスポイラー、オーバーフェンダーのリベットを金属製に置き換えてみましたが、そのおかげで引き締まった仕上がりとなったように思います。
シャシー、特にインテリアには大きく手を加えて
外観だけでなくシャシーにも、足周りに関して結構大きく修正を入れてみました。オーバーフェンダーの張り出しに合わせ、ストラット取り付け位置を外側へ1cm程ずらしています。リア側は、実車ではただのシャコタンではなくハの字ですので、シャフトを軽くV字に曲げて組み立てました。インテリアは、ノーマルにいくつかの新規パーツ(シート、ステアリング、ロールバー等)を加えたのみという構成です。
もちろん、手軽に実車のムードを楽しむにはキットのままでも充分ですが、忠実に再現したい場合には、あれこれと改造しなければなりません。ダッシュボードは枠を利用し削り込み、コンソールのスイッチ類はアフターのステンレス製スイッチパーツやリベットを追加しそれっぽく仕上げました。その他の部品も出来るだけ実車に近づけ、ドア内張りやフロア部分はプラ板に置き換え/追加してアルミパネルを再現しています。
実を言うと今まであまり制作する機会がなかったジャンルのキットなのですが、今回の制作はとても新鮮な気持ちで楽しむことができました。出来上がってみると存在感がとても大きく、非常に模型映えしますね! こうしたキットは既存金型によるバリエーション製品が多く、完成度合いは制作者のスキルに左右される部分も多いと思いますが、逆に、しっかりした手順を踏んで作業を進めれば満足のいく作品が出来上がることと思います」
なお、アオシマのリバティーウォーク・シリーズは、このケンメリ2ドアのほか、同4ドアやC130ローレル、スカイライン・ジャパン4ドア、ハコスカ2ドア(旧イマイ金型)および同4ドアなどのお馴染みのキットをベースに、シリーズを展開。さらにR35型GT-Rもラインナップしたほか、近年ではランボルギーニのウラカンやアヴェンタドールを、シリーズ専用の設計(従来のフル再現キットとは別の、組み立てやすさ重視としたもの)でリリースしている。
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みんなのコメント
もう40年ぐらい前から変わってないよね。
変わったのは価格で当時は800円だった。