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日本COTYは獲れませんが!? 確信と偏見で選ぶ2021ベスト5台はヴェゼル、カロクロ…超意外なモデルも!!

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日本COTYは獲れませんが!? 確信と偏見で選ぶ2021ベスト5台はヴェゼル、カロクロ…超意外なモデルも!!

2021年の日本COTYは日産ノートが獲ったが…それがどうした!?

新型コロナウイルスの影響によるサプライチェーンの乱れ、半導体不足による大幅減産・生産調整はまだ続いていますが、けっして明るい状況ではなかった2021年も間もなく終わります。

>>トヨタ アクアのおすすめグレードとユーザーの評価を見てみる

そんな一年を、ニューモデルを軸に振り返ってみようと思います。日本カー・オブ・ザ・イヤーでは、2021年の年車として「日産ノート」を選んだようですが、一介の自動車コラムニストである筆者には“今年のクルマ”という印象はありません。

独断と偏見で選んだ2021年に印象に残った新型車は(順に)…「トヨタ アクア」「ホンダ ヴェゼル」「トヨタ カローラクロス」「ホンダ シビック」「スバル BRZ」の5モデルです。それぞれ、どこが印象的で、2021年に注目すべきポイントだったのか整理してみましょう!

●トヨタ アクア…“トヨタど真ん中デザイン”からのハズシが絶妙すぎる

個人的にはフルモデルチェンジをする意義はないと思っていたアクア。初代はハイブリッドのアクア、ガソリン車の「ヴィッツ」という具合にすみ分けできていましたが、ヴィッツにハイブリッドが登場し、その後継モデルとなった現行型「ヤリス」はハイブリッドモデルがとてつもなくハイレベルな燃費性能を実現していましたから、もはやアクアが無くなっても国内販売的には影響ないだろうと思ったのです。

仮に、新型アクアがヤリスハイブリッドよりも安価な値付けになるのであれば、従来ユーザーの乗り換え候補として一番に挙げられる存在になる可能性もあったと思いますが、実際にはヤリスハイブリッドよりも数万円高い設定になっています。これでは、もっとも手頃なハイブリッドカーとしてアクアを選んでいたユーザー層がヤリスに流れることは明白です。たしかにバイポーラ型ニッケル水素電池を採用するなどハイブリッド専用モデルらしい技術優位性はありますが、肝心の燃費性能がヤリスに負けているのも事実。はっきり言ってアクアのフルモデルチェンジは失敗だというのが第一印象でした。

しかし、よくよくスタイリングを眺めていると印象が変わってきます。ヤリスは完全にトヨタのど真ん中といえるスタイリングで、フロントマスクはどこか厳つさを感じさせるものです。一方、アクアは初代モデルをさらにマイルドにしたような“アクアらしさ”を感じさせます。トヨタのラインナップとは別のサブブランドとして生まれ変わったとすると、アクアの存在意義が理解できるのです。定番すぎるトヨタ車ではイヤというユーザーを他社モデルに奪われることなく、アクアを受け皿として用意するトヨタの商品企画力が、盤石の体制を生み出していると感じさせます。

●ホンダ ヴェゼル…本格4WDとハイブリッドでクラスを超えた走りを実現

ヴェゼルには同社がe:HEV(イー・エイチイーブイ)と呼ぶ2モーターハイブリッドとオーソドックスな1.5Lガソリン車が用意されています。もともとコンパクトSUVではトップクラスの人気をもつモデルのフルモデルチェンジとあって注目していたのですが、ハイブリッドをメイングレードとして訴求するなどホンダの電動化戦略に即した内容になっている点が気になりました。もし、乗り比べたときにハイブリッドよりガソリン車のほうが優位に感じるようでは、その戦略がはやくもほころんでしまうかもしれないと思ったからです。

ガソリンのFFと4WD、ハイブリッドのFFと4WDという全パワートレインに試乗した結論は、「新型ヴェゼルのベストグレードはハイブリッド4WDである」というもの。たしかにガソリン車の軽快感、FFハイブリッドのスッキリしたハンドリングも悪くはないのですが、ハイブリッド4WDの落ち着き感や安定感はコンパクトSUVを超えたものでした。こうした感触は、他社のハイブリッド4WDとは異なり、プロペラシャフトによって常にリアタイヤに駆動力がかかっているメカニズムを採用したことで生まれていると感じます。電動化によって得られるトルク感と四輪駆動の組み合わせが、ひとつ上のクラスのような走りにつながるということは、2021年の発見のひとつです。

●トヨタ カローラクロス…最終兵器のSUV投入で悲願のユーザー若返りが見えた

ふたたびトヨタのニューモデル、カローラクロスも2021年の印象に残る一台でした。他のカローラファミリーと異なり、リヤ・サスペンションをトーションビームとしたことでカローラらしい価格帯を実現したことや、前後フェンダーに大胆なキャラクターラインを入れたスタイリングなども印象的ですが、それよりも「ついにカローラにSUVが登場した」という事実がインパクト大でした。

モデルチェンジをしてもユーザー年齢層は上がるばかりといわれるカローラは、クロスの追加によって若返ることはできるのか、そしてザ・スタンダードといえるカローラもSUVが中心のラインナップに変身するのか、そのあたりはカローラクロスの誕生時から気になるところでした。

2021年11月はカローラ全体で1.3万台が売れ、うち7000台余りがカローラクロスといいますから、カローラ=SUVというイメージが強まってきています。カローラの若返りは確実に進んでいるのではないでしょうか。

●ホンダ シビック…超正統派な走りの探求が意外や若者にウケている!?

変化を求めるカローラに対して、ホンダ伝統のモデル「シビック」はより純度を高めた印象を受けました。9月にフルモデルチェンジを果たした11代目シビックは5ドアハッチバックのみになり、今のところパワートレインは1.5Lターボで、CVTに加えて6速MTも用意されるというものでした。

エントリーグレードでも319万円という新型シビックですが、初期受注の23.9%が20代というほど。さらに初期受注では35.1%がMTを選んでいたのです。ヴェゼルのフルモデルチェンジ時にはホンダは電動化一直線に向かうと感じましたが、シビックはまた異なるユーザー層をフォローするモデルとして残されたともいえます。これが、いわゆるレガシーとして足かせとなるのか、それとも新興メーカーにはないロイヤリティの高い顧客層としてメリットとなるのか、注目したいところです。

新型シビックはワインディングが本当に気持ちいいスポーツハッチに仕上がりました。6速MTでもCVTでも思い通りの走りが楽しめます。車格としては2.4Lクラスの新型ですが、軽快なドライビングが味わえる仕上がりになっています。

●スバル BRZ…環境対応とは思えないビンビンの高回転NAユニット

そのシビックの、走りにおいてライバルになるのでは? と思っていたのが、同じタイミングでフルモデルチェンジした「スバル BRZ」です。2.4L NAエンジンにアップグレードされたBRZのスペックは173kW(235PS)、250Nmで、1.5Lターボのシビックの134kW(182PS)、240Nmと比べるとパワーは大きく上回るのですが、トルクは同等で街乗りでは同じような加速性能になると予想したわけです。

しかし、実際に試乗してみるとこの予想は間違っていました。シビックに代表される最近のダウンサイジングターボと異なり、BRZのFA24型エンジンはビンビンに高回転まで回る、最新の環境性能を満たしているとは思えないほどの高回転型ユニットに仕上がっていて、VTECでならしたホンダのお株を奪う気持ちのいいNAエンジンだったのです。

しかも、室内にエンジンサウンドを演出するアクティブサウンドコントロール機能も備わっているからなおさらです。サーキット試乗では5500rpm以上を積極的に使って、高回転NAエンジンを味わうことができました。環境対応から、こうしたキャラクターのスポーツカーを新車で味わうことは不可能だと思っていただけに、2021年にBRZが登場したことは本当に驚きでした。

ご存知のように、スバルBRZは「トヨタ GR86」の兄弟車です。この2台を乗り比べて感じるのは、基本はBRZで、そこに“やんちゃ”要素を振りかけたのがGR86ということです。限界性能は同等でも、そこに至るまでの過程でスリリングな味つけをしてあるのがGR86で、スポーツカーらしい遊び心の演出が加わっているという印象でした。

ですから、FRスポーツカーの基本を味わいたいのであればBRZをオススメしたいと思います。そして、ATであってもスポーツカーとしての魅力がけっして劣っていないのもGR86/BRZに共通するポイントです。むしろ、エンジンの伸びやかさでいえばATに軍配が上がると感じたのは、これまた意外な発見で、2021年の試乗体験の中でも印象深い思い出になっています。

文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)

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みんなのコメント

45件
  • ぶっちゃけ賞なんてどうでも良いんです。だってユーザーの気持ち反映してないでしょ?
  • もはや、COTYは権威無し。
    評論家なんか誰も信じてないよ、心配すんな。

    新参のハンターチャンネル!おもしろい!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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