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今冬登場確定! なぜ近いボディ形状と同一パワートレーンにした? GRヤリスとは違うGRカローラの魅力とは!?

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今冬登場確定! なぜ近いボディ形状と同一パワートレーンにした? GRヤリスとは違うGRカローラの魅力とは!?

 トヨタからその発売確定が発表されたGRカローラ。MT車に乗りたいけれど、奥様への言い訳が欲しい旦那さんにジャストフィットしそうなモデルになっている。

 価格はベストカー予想で500万円くらいからとなりそうだが、トヨタはその価格帯に同一パワートレーンのGRヤリスも設定している。

今冬登場確定! なぜ近いボディ形状と同一パワートレーンにした? GRヤリスとは違うGRカローラの魅力とは!?

 3ドアという専用ボディを採用していることで、一見差別化がされているように見受けられるが、GRヤリスでは小さいから……という購入希望者からすると、ホモロゲを獲得するために1台でも売りたいGRヤリスのシェアを喰ってしまうのでは? という不安もある。

 なぜトヨタは近いボディサイズでGRモデルを設定したのか? そして、GRカローラは何が魅力で「買い」なのか!? WRCなど競技事情にも詳しい国沢光宏氏が考察していく。

文/国沢光宏
写真/TOYOTA、SKODA

■ホモロゲモデルではないことで解放されたパワー! GRカローラの本気度

2022年6月に公開されたトヨタ GRカローラ(写真はモリゾウエディション)。2022年冬頃から発売予定

 2022年冬頃からGRカローラが日本発売となる。搭載される3気筒1600ccターボエンジンはGRヤリスと基本的に同じながら、高回転まで使うことにより32馬力パワーアップされ、304馬力というスペックを持つ!

 駆動系はGRヤリスと同じ電子制御カップリング式の4WDだ。アメリカで先行発表されたボディは水素エンジン積んでスーパー耐久レースで走っている5ドアHB。

 驚いたことに4ドアセダンボディのGRカローラも存在するという。果たしてトヨタの狙いはどこにあるのか? 以下、じっくり考えてみたい。

 まずGRカローラに搭載されるエンジンだけれど、本来WRCで使うGRヤリスのホモロゲモデル用として開発されたもの。といっても現在WRCのトップカテゴリーで走っている『ラリー1』クラスのGRヤリスは、4気筒のレース専用エンジンだ。

 レギュレーションにより3気筒エンジンを使えない。ここからが興味深い。WRCには『ラリー1』の下に『ラリー2』というクラスがある。

 写真を見ていただければわかるとおり、ラリー1より少し控えめなボディワークながら、全日本ラリーに出場しているシュコダのラリー2車両は、WRX STIを相手にせず圧倒的な速さを見せる。GRヤリスの3気筒1600cc、このカテゴリーで使う計画なのだった。

WRC世界ラリー選手権のWRC2/WRC3クラスなどで導入されているラリー2(旧R5)規定車両「シュコダ・ファビア・ラリー2エボ」。福永修/齊田美早子組が駆り、全日本ラリーにも参戦している

 バリバリの武闘派です。したがってGRヤリスのエンジンは基本設計からして格段に高い強度を持つ。GRヤリスについて言えばラリーで使うため高回転域不要(競技ではリストリクターが義務付けのため高回転域を使えない)。

 結果272馬力という数字になった。今回高回転域を使うことにより、簡単に304馬力となっている。少し手を加えればもう10%くらいパワーアップできる?

 GRカローラのボディはGRヤリスより190kg重い1475kgながら、32馬力のパワーアップで”ほぼ”チャラにできている。参考までに書いておくと中古車相場が高騰しているWRX STIの最終モデルは1490kgに308馬力というスペック。

 GRカローラ、すでに名車WRX STIと同等のポテンシャルを持つということになります。何だか魅力的に思えてきませんか?

■価格帯は同じくらい!? 違う購買層に訴えかけるヤリスとカローラ

 まったく個人的な趣味ながら、5ドアHBのカローラはデザイン的に好みじゃない。前後バランスのいい4ドアボディが出てきたらマニュアルで乗ってみたいと強く思う。

 気になる価格だけれど、カーボンルーフや専用サスペンションなど、大量生産車であるヤリスと異なる部品が多い。GRヤリスは、皆さん思っているより製造コスト高いのだった。現在の価格でほとんど儲かっていない。

 量産カローラのボディや部品をほとんど流用しているGRカローラは、ひと回り大きいボディながらGRヤリスと同等か安価な可能性大。

トヨタ GRヤリス。意外と製造コストは高く、現在の価格では利益がほとんどないという。量産カローラからの流用が多いGRカローラは、GRヤリスより少し安価となる可能性も?

 500万円を切ってくるような価格設定だと、ホンダ シビックタイプRやルノー メガーヌRS、スバル WRX STIの中古車よりお買い得感出てきます。ランエボやWRX STIが絶版になってしまったアメリカでも人気車になりそうな気がする。

 買う側からしても魅力的かもしれない。GRヤリスに乗ったらわかるが、競技車両ベースとして開発されたため、室内空間が狭い。

 リアシートだって遊びに来た友人を駅まで送るくらいの距離であれば十分使えるサイズながら、ファミリードライブしようとしたら厳しい。カローラのボディサイズだとまったく普通に使えてしまう。リアドアが存在するのも普段使いにゃ嬉しいです。

 気になるのはATの存在。個人的な意見を書かせて貰うなら、WRX STIと同じく「不要」でしょう。されど市場から「ATがあったら買いたい」みたいな意見も少なからず出てくることだろう。

 さまざまな情報によれば1~2年後にATを設定する方向らしい。ただこの手のモデルは中古車市場に出回るとマニュアル車のほうが人気で相場高い。買うならマニュアルを強くプッシュしておく。

 さて。サーキットを走ったらGRカローラとGRヤリス、どちらが速い速いだろうか?

 普通に考えればパワーウエイトレシオが低くてコンパクトなGRヤリスだと考えるかもしれない。私は車両バランスのよさに起因するコーナリングスピードの高さを活かし、ほとんど互角だと思う。競技に出るなら別だけれど、スポーツモデルを毎日の足として使いたいのなら最高の相棒になってくれるだろう。

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みんなのコメント

10件
  • ようするに、ベストカーの記事だから今年の冬に出ないし、500万円じゃないと認識すればいいんですね。
    よくもまぁ、妄想をダラダラと書けますね。
  • さすがにGRヤリスはもう公認取得に必要な台数作っただろ。
    公認に必要な「生産」台数は、「連続した12ヶ月」なので、発売から21ヶ月経った現時点で任意の12ヶ月を選んでもそれを満たせないとかさすがねぇだろ。
    単にWRCの2021年シーズンに間に合わなかっただけだ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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