2024年10月10日販売がスタートした使えるBEV「ホンダ N-VAN e:」に初試乗。室内のゆとりも含めたビジネスユースとレジャーシーンの利便性はガソリンモデルと同等ながら、走りのゆとりに関しては、大幅なグレードアップを果たしていました。(文:神原 久 Webモーターマガジン、写真:平野 陽)
BEV化でさらに広がる「働くクルマ」の世界観
広さと使い勝手の良さを磨きぬいた商用バンは、レジャーユースも大得意。たとえば2018年7月に発売された「ホンダN-VAN」は、軽クラスのコマーシャルバンの世界観を一気に広げてくれた存在ではないでしょうか。
●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか
スーパーハイト系ワゴンであるN-BOXのプラットフォームを受け継ぐことで広く扱いやすい積載スペースを備えるとともに、ホンダ独創のセンタータンクレイアウトを活かして低床化を徹底。数値上の広さに、上下方向のさらなるゆとりというプラスアルファを実現しました。
同時に、便利に使いこなせる創意工夫も満載。後席&助手席ダイブダウンシートによる全域フラットな空間は、軽商用バン初となる助手席側センターピラーレス仕様と相まって、仕事の効率を高めてくれるだけでなくレジャーシーンでの使い勝手でも秀でた才能を発揮しています。
安全運転支援のメカニズムでも、最先端。ホンダの軽商用バンとしては初めてのHonda SENSING(ホンダ センシング)を装備するなど、安心感という意味での才能も磨かれていました。
2024年10月10日から発売がスタートした「N~VAN e:(エヌバン イー)」は、そんなN-VANの美味しいところをギュギュっと「濃縮」。同時に、フルバッテリーEVとしてのメリットを最大限生かして「一歩先を行く」ことに成功したようです。
シンプルだからこそ際立つ機能性。そこがまた味わい深い
今回、試乗したのは、コマーシャルユースにもパーソナルユーズにも活躍しそうな4座のスタンダードタイプ「e:L4」でしたが、所有する歓びに関しても我慢を強いられることはありません。
より乗用寄りのグレード「e:FUN」のようにLEDヘッドライトこそ設定されていないものの、ボクシーなスクエアフォルムは飽きが来ない印象。シンプルな中にも、自動車バンパー由来のリサイクル素材を活用して塗膜感をあえて目立たせているフロントグリルが、ちょっとおしゃれなワンポイントになっています。
試乗車は急速充電対応(50kWまで対応/オプション)仕様ということで、グリル部にはポートがふたつ並んでいました。
室内長や幅に考慮しながら使い勝手を追求したという専用デザインのインパネやドアパネルは、機能性に富んだツール感だけでなくほど良い遊び心も感じさせます。やはりオプションの8インチのHonda CONNECTナビが装備されていることもあって、商用バンとしては質感もしっかり確保されていました。
商用特化のモデルとしてHonda ON限定でサブスク販売される一人乗りのe:G、二人乗りのe:L2に対して、ふたりが並んで座れるリアシートを備えているところも、e:L4を選ぶメリット。いざという時にはやっぱり安心できます。ただしシートピロー(ヘッドレスト)のないベンチシートタイプということで、座り心地に関しては「絶賛!」というわけにはいきませんが。
大径タイヤ、ゆとりのブレーキ性能で上質な走り味を実現
低床レイアウトを活かした効率的なバッテリー配置や、専用デザインのインテリアによって、荷室容量はガソリン車と同等を実現。ともすれば弱点となる「重さ」を、低重心化などしっかり「味方」につけているところもポイントです。
実際に走らせてみると、重量増に合わせた大径(13インチ)タイヤのメリットの大きさが理解できます。しかも標準装着される横浜ゴム「BluEarth-Van RY55」は、EVの車両特性に合わせ低燃費性能かつ耐摩耗性能に優れたトレッドゴムを採用、操縦安定性を確保するために最適なタイヤプロファイルが与えられているといいます。
確かに直進時はもとよりコーナリングでの安定感は抜群なのに、乗り心地が非常にしなやかなフィーリングに驚かされました。電動サーボのサポートを受けたブレーキ(サイズもアップ)のコントロール性が高く、しっかりしたフィーリングがやはり類まれな安心感につながっています。
前輪を駆動する電気モーターは、最高出力こそN-VANのガソリンターボモデルと同じ64psながら、最大トルクは6割増しの162Nmを発生。スタート時にいきなりトルクが盛り上がるのではなく、まるで「回転に合わせている」かのように滑らかに力強さが盛り上がっていくセッティングです。
もちろんEVですから、静粛性の高さはいわずもがな。小排気量エンジンを一生懸命回して走る、ガソリンモデルとは一線を画しています。急坂での発進でも、唐突に勇ましいエンジン音にうんざりさせられることはありません。
少なくとも日常的シーンをイメージしながらのテストドライブでは、そんなBEVであることのメリットばかりが実感された次第。軽バンのイメージから想起されるさまざまなストレスから、見事に開放してもらいました。N-VAN e:はある意味、「内燃機関の限界を越えてしまった」と言えるかもしれません。
活用の場は、オーナーのアイデア次第で無限に広がる
EVならでは、という意味で興味津々だったのが、ホンダアクセスの用品装着車によるAC外部給電器(Honda Power Supply)と、外部電源入力キットを使った「自家給電」のデモンストレーションでした。フロントグリルの普通充電ポートに給電ソケットをつなぎ、リアバンパー端に設定された入力ポートに導電します。
開設スタッフによれば満充電なら、エアコンをつけっぱなしにしていても、電気ポットを使ったりパソコンで配信動画を愉しんだりしながら一晩快適に車中泊を楽しむことができるそう。「移動蓄電コンテナ(e:CONTENAIR)」という開発コンセプトは、伊達ではありません。
ホンダアクセスからリリースされるさまざまなアイテムは、ビジネスでもレジャーでも使い勝手を高めてくれそう。多彩なラインナップを駆使すれば、文字どおり理想のワンルーム生活を満喫することができそうです。
平日はバリバリ仕事に励み、時にはひとりで時にはパートナーとともにアウトドアライフを楽しむ・・・ホンダN-VAN e:は公私ともに万能選手として、オーナーのやる気や元気まで蓄電=チャージしてくれそうです。
車両価格こそ243万9800円(契約はリースのみ)~291万9400円と「それなり」のお値段となりますが、国の補助金だけで55万円(自家用)~約100万円(事業用)がサポートされます。さらに地方自治体のサポートも活用すれば、N-VANと価格差が逆転する可能性もあります。
あたあた充電インフラの問題さえクリアできるなら、これはもはや「迷う」必要はないかも。WLTCモードでの航続距離は245km、普通充電は3.2kW/6kWに対応しており、それぞれ満充電に約8.5/4.5時間となります。ちなみに50kWの急速充電器での80%充電は約30分と、EVあるあるの不安もストレスも軽めで安心です。初めてのEVライフにぴったりの「頼りになる相棒」とのお付き合い、始めてみませんか?
ホンダN-VAN e: ラインナップ&プライス
●通常販売タイプ
e:L4 269万9400円
e:FUN 291万9400円
●HONDA ON限定タイプ(サブスク・カーリース)
e:G 243万9800円(月額3万1840円~)
e:L2 254万9800円(月額3万3570円~)
ホンダN-VAN e:L4 主要諸元
●全長×全幅×全高:3395×1475×1960mm
●ホイールベース:2520mm
●車両重量:1140kg
●パワートレーン:モーター×1
●最高出力:47kW(64ps)
●最大トルク:162Nm(16.5kgm)
●バッテリー総電圧:358V
●バッテリー総電力量:29.6kWh
●駆動方式:FF
●WLTCモード一充電走行距離:245km
●タイヤサイズ:145/80R13
●車両価格(税込):269万9400円
[ アルバム : ホンダ N-VAN e:試乗会 はオリジナルサイトでご覧ください ]
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