現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【ラージ商品群・国内第2弾】マツダ積年の夢を叶えるモデル CX-80開発者インタビュー

ここから本文です

【ラージ商品群・国内第2弾】マツダ積年の夢を叶えるモデル CX-80開発者インタビュー

掲載 21
【ラージ商品群・国内第2弾】マツダ積年の夢を叶えるモデル CX-80開発者インタビュー

すでにある「CX-60」、そして過去の「CX-8」との違いとは

鈴木ケンイチ(以下・鈴木):「CX-80」は、すでにある「CX-60」の3列シート版だと思うのですけれど、それ以上の意味合いはあるのでしょうか?

【画像】マツダ「新フラグシップ」CX-80 ディテールやインテリアのフォトギャラリーをみる 全77枚

柴田浩平氏(以下・柴田):「CX-80」は、マツダのフラッグシップを標榜するクルマです。ただ同じものを大きく伸ばしただけではなく、デザインも世界観も大きく変えています。室内空間は、より豊かに作っており、運転手だけでなく、後ろに乗る人も余裕をもって楽しめるように作り込んでいます。

鈴木:「CX-60」はドライバー・ファーストであり、「CX-80」は、もっとファミリーを向いているということですね。では、そうなると、過去の3列シート・モデルである「CX-8」とはどのように違うのでしょうか?

柴田:「CX-8」の目指すものを継承し、より成長しているというのが「CX-80」ですね。

「CX-8」は、走って格好良く、それでいて3列目まで大人がきちんと乗れるという実用性がありました。その組み合わせが、「CX-8」の一番のキモだと思います。その方程式を継承して、さらに「CX-80」ならではの存在感を出しています。

具体的には、直列6気筒エンジンや縦置きプラットフォームなど、「CX-8」よりも良いコンポーネントを使って、クルマとして、ひとつ上に行っています。

マツダの積年の夢をかなえるためのクルマ鈴木:ひとつ上のクラスを目指すというのであれば、やはりユーザーも、これまでと違うのでしょうか?

柴田:「CX-8」のお客様よりも、さらに上級志向になるでしょう。そして、そういうお客様は一筋縄ではいきません。ただ走りが良いとか、静粛性が良いではすみません。背景となるストーリーや、将来に向けた展望、技術的な哲学といったところまで共感を得られないと、購入まで行きません。

そのために「CX-80」では、骨格を走りに有利な縦置きプラットフォームに変え、電動化に対する備えをやっています。この従来モデルとの根本的な違いが、上級志向のお客様を納得させるに必要な武器だと思っています。

鈴木:それが「CX-80」などのラージ商品群ということになりますね。ただ、個人的にラージ商品群に挑戦することに、一抹の不安を感じています。無謀なチャレンジなのではないかということです。

柴田:不安は理解できますが、ラージ商品群は、マツダとしては、理詰めで考えた、手堅いモデルと考えています。

もともとマツダには積年の夢があります。これまで、マツダのオーナーは、次のクルマとして輸入車など上に行ってしまい、マツダから逃げてしまうという課題がありました。それを、しっかりとつなぎとめて、一生、マツダのクルマに乗り続けていただきたいというのが積年の夢でした。それに応えるのが、ラージ商品群です。

アメリカのマスの市場を手堅く狙うのがラージ商品群

柴田:また、ラージ商品群は、アメリカの市場を含んでいます。そのためマツダとしては、かなりの台数になるはず。ですから、単発でチャレンジして、失敗したら終わりというものではなく、もう収益の基盤をここ(ラージ商品群)で稼がなければいけない! というほど、腰の入ったものです。

また、アメリカのSUVの3列というと非常に市場が大きいんですね。ですから、ラージ商品群があって、ようやく、そのど真ん中に投げられるボールを持つことができたというところがあります。

鈴木:日本市場では、“大きすぎて大丈夫?”と思うかもしれませんが、確かにアメリカで考えると、ラージ商品群はミディアムサイズで、ボリュームの大きい市場に対する商品になりますね。では、そんなアメリカ市場において、すでに販売されているラージ商品群(CX-90)は、どのような状況なのでしょうか?

柴田:マツダのラージ商品群のスポーティな路線はわかりやすいようで、好評を得ています。排気量アップもわかりやすく、アメリカのお客様に理解いただけているようです。

「CX-80」のパッケージングは実のところ厳しい

鈴木:アメリカ向けの3列シートの「CX-90」と日本向けの「CX-80」の違いは何ですか?

柴田:日本国内では従来の「CX-8」のサイズ感がギリギリの寸法だと思っています。もっと大きな輸入車もありますが、そうなると売れるのは、ほんの一握りになってしまいます。ですから、手の内で操れるギリギリのサイズに収めたというのが「CX-80」になります。

高橋達也氏(以下・高橋):ただ、「CX-80」に使うコンポーネントは、もっと大きな「CX-90」と同じなので、パッケージングの難易度が上がります。エンジンは大きいし、床下にバッテリーもありながら、それでも外寸は決まっています。さらに室内寸法が「CX-8」よりも狭くなっては、お客様はがっかりします。「CX-80」は、「CX-8」よりもやることがたくさんあるクルマでした。

鈴木:室内空間でいえば、FRの「CX-80」よりもFFの「CX-8」の方が楽ということですね。

高橋:その通りです。

鈴木:ただ、撮影で室内を覗いてみると、「CX-8」よりも幅と足元が広く感じました。

高橋:そこを感じてもらえると、非常に嬉しいです。車両の外側の幅に比べて、中の幅が広いんですね。パッケージングで頑張ったところです。注目してほしいのはサードシートです。しっかりと大人が座れる空間がそこにあるのが勝ちだと思っていますので、「CX-8」以上の広さを感じてもらえる空間づくりを徹底しました。窓を大きくパノラマルーフがあることで、採光性が高く、明るさが大幅にアップしています。また、頭上まわりを30mm増やしているので、圧迫感もなくなっています。視野の広がりがあります。

懐の深いクルマとして、様々な使い方に対応する鈴木:最後になにかアピールはありますか?

柴田:今回の取材会では、実際に走行していただくことはできませんでした。ただ、走りに関しては、熟成を重ねてきています。ドイツのニュルブルクリンクにも持ち込んでガンガンやっています。そこは期待してほしいですね。

また、ラージ商品群は、6気筒エンジンとプラグインハイブリッドの走りがありながら、室内も上質で広々としています。ぜひ、いろいろな生活の広がりを、このクルマで感じてほしいですね。

高橋:主査である柴田が、たびたび口にしているように、「CX-80」は、懐の広いクルマだと思います。一人で運転しても楽しいし、その後ろにサーフボードが乗っててもいい。もう一組の友達を誘って、荷室をワゴンのように使ってもらってもいい。なんなら、もう一組誘って、3組であまり荷物のいらないグランピングに来てもいい。本当に、いろいろな使い方ができると思います。

単なる多人数乗車ではない、懐の深さを感じていただけると、すごくいいかなと思います。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

30秒で装着可能な次世代金属タイヤチェーン「リフレックス・エッジ」が欧州から上陸
30秒で装着可能な次世代金属タイヤチェーン「リフレックス・エッジ」が欧州から上陸
レスポンス
【アイルランド】トヨタ新「ランドクルーザー」登場! “大きなサンルーフ”もある! カクカクデザイン×全長5m級ボディの「本格SUV」 全国耕作選手権に展示の反響は?
【アイルランド】トヨタ新「ランドクルーザー」登場! “大きなサンルーフ”もある! カクカクデザイン×全長5m級ボディの「本格SUV」 全国耕作選手権に展示の反響は?
くるまのニュース
全国で「なんで入るの?事故」多発!? 違反で危険! 遮断器降りた踏切に侵入で列車と衝突… ドライバーは何を注意すべき?
全国で「なんで入るの?事故」多発!? 違反で危険! 遮断器降りた踏切に侵入で列車と衝突… ドライバーは何を注意すべき?
くるまのニュース
年末年始がもうそこまで…渋滞に巻き込まれたときに気をつけたいこと
年末年始がもうそこまで…渋滞に巻き込まれたときに気をつけたいこと
バイクのニュース
スズキ、CO2排出量70%削減のフロアマット共同開発…純正用品に採用へ
スズキ、CO2排出量70%削減のフロアマット共同開発…純正用品に採用へ
レスポンス
【MotoGP】アプリリア、2024年失速の原因は特定済み? 「何を欠いていたのか理由を理解している」とチーム代表
【MotoGP】アプリリア、2024年失速の原因は特定済み? 「何を欠いていたのか理由を理解している」とチーム代表
motorsport.com 日本版
車中泊ファン必見! 夕日の絶景や温泉旅館併設など、特徴的なRVパーク7か所が新規認定。
車中泊ファン必見! 夕日の絶景や温泉旅館併設など、特徴的なRVパーク7か所が新規認定。
くるくら
年末年始の帰省やドライブ旅行に痛手、レギュラーガソリン、1年3か月ぶり180円台に高騰[新聞ウォッチ]
年末年始の帰省やドライブ旅行に痛手、レギュラーガソリン、1年3か月ぶり180円台に高騰[新聞ウォッチ]
レスポンス
トヨタ、2025年モータースポーツ計画を発表…人材育成に注力
トヨタ、2025年モータースポーツ計画を発表…人材育成に注力
レスポンス
トヨタ「アクア “小さな高級車”仕様」がスゴい! クラス超えた「上質ブラウン内装」×斬新2トーン採用の「新ラフィネ」設定! 「暖色コーデ」がオシャレな“特別仕様” どんなモデル?
トヨタ「アクア “小さな高級車”仕様」がスゴい! クラス超えた「上質ブラウン内装」×斬新2トーン採用の「新ラフィネ」設定! 「暖色コーデ」がオシャレな“特別仕様” どんなモデル?
くるまのニュース
ド直球なモデル名「マスター・オブ・スピード」!! CFMOTOが最高出力212hpを発揮するV4エンジン搭載のコンセプト車両を発表
ド直球なモデル名「マスター・オブ・スピード」!! CFMOTOが最高出力212hpを発揮するV4エンジン搭載のコンセプト車両を発表
バイクのニュース
[15秒でニュース]「スイフトスポーツ・ファイルエディション」発売と「スイスポ」の生産・販売終了時期
[15秒でニュース]「スイフトスポーツ・ファイルエディション」発売と「スイスポ」の生産・販売終了時期
レスポンス
土屋圭市さんや中島 悟監督もやってくる! 2025年2月24日はモビリティリゾートもてぎで開催される「Modulo THANKS DAY 2025」に集まれ
土屋圭市さんや中島 悟監督もやってくる! 2025年2月24日はモビリティリゾートもてぎで開催される「Modulo THANKS DAY 2025」に集まれ
WEB CARTOP
マツダ ロードスターとロードスターRFに生誕35周年記念特別仕様車を設定。1000台限定で発売
マツダ ロードスターとロードスターRFに生誕35周年記念特別仕様車を設定。1000台限定で発売
Auto Prove
日野、エンジン認証不正でのオーストラリアの集団訴訟 85億円で和解が成立
日野、エンジン認証不正でのオーストラリアの集団訴訟 85億円で和解が成立
日刊自動車新聞
スズキの斬新「“4人乗り”軽トラ」が楽しそう! ちょっと懐かしい「マイティデッキ」が凄かった!「マイティボーイ」を彷彿させる? どんなコンセプトだったのか
スズキの斬新「“4人乗り”軽トラ」が楽しそう! ちょっと懐かしい「マイティデッキ」が凄かった!「マイティボーイ」を彷彿させる? どんなコンセプトだったのか
くるまのニュース
いま注目のオールシーズンタイヤの実力は? コンチネンタルタイヤ「AllSeasonContact 2」前編
いま注目のオールシーズンタイヤの実力は? コンチネンタルタイヤ「AllSeasonContact 2」前編
AutoBild Japan
マツダ『ロードスター』、35周年記念車を発表…赤いボディにタン内装
マツダ『ロードスター』、35周年記念車を発表…赤いボディにタン内装
レスポンス

みんなのコメント

21件
  • sek********
    CX-60の顛末について一切触れない、忖度だらけの記事が溢れている。この車を語るにあたり、絶対に切り離せない筈です。
  • ぐんぐん
    ものすごいステマ記事の嵐
    マツダは背水の陣なんだろう
    広告費を全投入かな

    実際は月販500台のCX60のロング版だから
    月販300台がせいぜいだろうけど
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

299.4505.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

137.0480.5万円

中古車を検索
CX-8の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

299.4505.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

137.0480.5万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村