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“小さな高級車”への挑戦──新型レクサスLBXは常識をぶっ壊せるのか?

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“小さな高級車”への挑戦──新型レクサスLBXは常識をぶっ壊せるのか?

新しいレクサスのコンパクトSUV「LBX」について、サトータケシが考えた!

新たな第一歩

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「レクサスが新型LBXを発表」という第一報にふれてまず思ったのは、いつもとちゃう、ということだった。

ご存知のように、レクサスのモデル名は「LS」とか「RX」とか、2文字で構成されるのが常だ。

「IS F」、「RC F」、「LFA」といった“3文字モデル”もあるにはある。けれども、あれらは富士スピードウェイに由来するレクサスのスポーツブランド“F”を冠したもので、言ってみればBMWにおける“M“みたいなものだ。

したがって、LBXは純粋な意味でのレクサス初の“3文字モデル”ということになる。このコンパクトなSUVは、いままでとは違う、新たな第一歩であると考えられる。

資料には、LBXは「Lexus Breakthrough X(cross)-over」を意味するとあるけれど、では何をブレークスルーするのか?

事前に配布された資料や画像から、考えてみたい。

おもしろいと思ったのが、グレードを5つの世界観で構成していることだ。

「COOL」「RELAX」「ELEGANT」「ACTIVE」「URBAN」の5つだ。高級グレードだからレザー張り、みたいないままでの常識と一線を画している。

もうひとつ、「Bespoke Build」というオーダーメイドシステムを提案していることも目を惹く。ステッチの糸やシートベルト、トリムに至るまで、約33万通りのバリエーションからコーディネイトできるとのことで、コーディネイト例の画像を見ると、めっちゃラグジュアリーだ。

で、思ったのが、レクサスLBXのブレークスルーとは、“小さな高級車”への挑戦ではないだろうか。

新しい高級車像を打ち出せるのかこれまでのクルマは、大きいほどエラいというヒエラルキーがあった。けれども新しいグレード構成やオーダーメイドサービスを見るにつれ、レクサスLBXは“大きい=高級」”という常識を覆そうとしているように思える。

振り返れば、1960年代のバンデン・プラ「プリンセス(ADO16)」や1980年代のルノー「サンク・バカラ」など、小さな高級車を標榜したモデルは存在した。コンパクトカーに、レザーシートやピクニックテーブルなどの豪華装備をくわえたクルマだ。

けれども、それらが根付かなかったのは、「言うても、乗り心地は小型車と同じやないですか」という理由だったと思われる。

ツヤツヤのレザー張りにしても、デカいエンジンを積んだ重いクルマのほうがゆったり、余裕を持って走るという物理の法則には逆らえない。

というわけで、レクサスLBXが街を走るようになったら、どんなドライブフィールを提供するのか、というところがポイントになるだろう。

レクサスLBXのティザー画像が公開された時には、トヨタ・ヤリス・クロスのレクサス版だと考えた。ただし資料には、「コンパクトカー向けのTNGAプラットフォーム(GA-B)を刷新」「専用開発を施したGA-Bプラットフォームの採用」とある。

スペックを見ると、レクサスLBXのホイールベースが2580mmであるのに対して、ヤリス・クロスは2560mm。わずかな差ではあるけれど、乗り心地やハンドリングなど、走りの質にどれだけの違いがあるのか。

レクサスLBXのパワートレーンは、1.5リッター直列3気筒エンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドだというから、ヤリス・クロスと基本的には同じだ。

シャシーと同様、パワートレーンのフィーリングにも気になる。高出力エンジンを積んだデカくて重いクルマが悠然と走るのが高級、という常識をブレークスルーするような、新しい高級車像を打ち出せるのか。刮目して待ちたい。

文・サトータケシ 編集・稲垣邦康(GQ)

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