現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 輸入車の登録が大幅減! 急激に落ち込んだ理由と それでも勢いをキープするブランドとは

ここから本文です

輸入車の登録が大幅減! 急激に落ち込んだ理由と それでも勢いをキープするブランドとは

掲載 更新 9
輸入車の登録が大幅減! 急激に落ち込んだ理由と それでも勢いをキープするブランドとは

■コロナ禍からの脱却で順調だった輸入車市場が急激に落ち込んだ理由

 輸入車の新車登録台数に急ブレーキがかかっています。

なぜトヨタ「アルファード」「限定カローラ」が安く買える?

 2021年11月5日に日本自動車輸入組合が発表した「輸入車新車登録台数速報」を見ると、外国メーカー車の2021年10月の新規登録台数は、前年同月比で67.9%となる1万4988台でした。

 2021年度上半期(2021年4月から9月)の外国メーカー車の新車登録台数は、前年比118.5%と好調に進んでいたところに、いきなりのひどい数字です。

 2021年10月の新規登録台数をブランドごとに数字をチェックすると、メルセデス・ベンツが前年比54.2%、フォルクスワーゲンが同78.8%、BMWが同65.6%、アウディが同73.9%、BMWミニが同57.7%という散々な結果となっています。

 どこも2021年の夏過ぎまでは、2020年のコロナ禍を挽回する数字を稼ぎ出していたのに、この秋になって急激に数字を悪化させているのです。

 では、なぜ、突然にこのようなひどい成績になったのでしょうか。

 その理由ははっきりしています。それは世界的な半導体不足やコロナ禍による部品供給の停滞による自動車生産の減少です。受注は順調なのに、売るクルマがないために新車登録にブレーキがかかってしまっているのです。

 ところが、そんな中で前年比90.6%と、勢いを維持しているブランドがありました。それがボルボです。いったい、なぜ、ボルボは新車登録台数の急減を避けることができたのでしょうか。

 早速、ボルボ・カー・ジャパンの広報スタッフに話を聞いてみました。

「やはり、輸入車全体としては、受注ができていても、クルマの供給ができていないという状況です。半導体もありませんし、コロナ禍でハーネスなどのパーツがなくて、生産が難しくなっています。そうしたなかで、ボルボの数字が悪化しなかったのは、日本市場への優遇が理由になります。

 ボルボは世界トップ10マーケットに対して、供給を優先して融通しているのです。日本は、そのトップ10のひとつとして優先されていたのが理由です」とボルボ日本法人の広報スタッフは説明します。

 半導体や部品の不足という問題は、ボルボにも同じように直面していますが、そうした中でも優先すべき市場には、なんとかやりくりして作ったクルマを送っていたというのです。

■日本市場を優先してもらえたボルボだが、今後はどうなるか先が見えない

 スウェーデンのボルボ本社から2021年11月3日に発表されたプレスリリースには、以下のように書かれています。

「ボルボの2021年1月から10月の販売台数は、前年比12.6%増の58万1464台を記録。ただし、10月の世界販売台数は5万815台で、前年同月比22.2%減少しました。この減少は部品の不足が生産に影響したことに関連しています」

 やはり、ボルボも2021年前半は調子が良かったものの、この秋になって、世界全体としては生産減に陥っていたのです。

「調整して、なんとか送ってもらっていたわけですから限界はあります。余力はありませんから、この先のことは残念ながらわかりません」と、ボルボの日本法人の広報スタッフは話します。

 ちなみに、現在、ボルボの受注は「XC40」「XC60」「XC90」といったSUV系が順調とか。

 世界全体では、XC60が2021年の1月から10月にボルボ車でもっとも数多く売れた車種となり、その数は17万7995台(2020年は14万9855台)にもなっています。次いでXC40で、17万0907台(2021年が14万2159台)、そしてXC90が8万9041台(2021年が7万195台)となっています。

 ただし、苦しいなかでもボルボの電動車、EVやプラグインハイブリッドの割合は徐々に上昇しているようです。

 2021年1月から10月に全世界で販売されたボルボ車のうち、EVとプラグインハイブリッド車の割合は25.5%にも達しています。10月だけに限っていえば31.5%にも高まっています。

 また、2021年10月にはボルボのEVである「C40リチャージ」の生産が欧州のゲントにて開始され、日本でも2021年11月中に発表されるとか。
 
※ ※ ※

 ボルボは「2030年に新車販売の100%を電気自動車にする」という目標を掲げています。

 厳しい状況のなかでも、着々と目的に向かって歩んでいるというのが、ボルボの現状ということでしょう。

こんな記事も読まれています

夏のカーエアコンで燃費が悪化! 「25度設定」が良い理由は? 押すと燃費が悪くなる“意外なスイッチ”とは?
夏のカーエアコンで燃費が悪化! 「25度設定」が良い理由は? 押すと燃費が悪くなる“意外なスイッチ”とは?
くるまのニュース
バイクのウインカーの謎! クルマみたいに自動で戻らないのはなぜ?
バイクのウインカーの謎! クルマみたいに自動で戻らないのはなぜ?
バイクのニュース
BYD『シール』、欧州ではEVモード80kmの電動SUV設定 9月発売
BYD『シール』、欧州ではEVモード80kmの電動SUV設定 9月発売
レスポンス
日々の暮らしに笑顔をもたらすニューモデル!ホンダ、三代目「フリード」を「エアー」と「クロスター」の2シリーズ構成で発売
日々の暮らしに笑顔をもたらすニューモデル!ホンダ、三代目「フリード」を「エアー」と「クロスター」の2シリーズ構成で発売
LE VOLANT CARSMEET WEB
フェルスタッペン、2025年のレッドブル残留を明言「すでに来年のマシン開発にも取り組んでいる」
フェルスタッペン、2025年のレッドブル残留を明言「すでに来年のマシン開発にも取り組んでいる」
motorsport.com 日本版
ヤマハとJAF、電動ゴルフカートで「移動支援」と「地域活性化」へ 広がる低速モビリティの輪
ヤマハとJAF、電動ゴルフカートで「移動支援」と「地域活性化」へ 広がる低速モビリティの輪
レスポンス
【セミナー見逃し配信】※プレミアム会員限定「池田直渡の着眼大局セミナー」第4回 ティアフォーにおける自動運転事業と開発の現場
【セミナー見逃し配信】※プレミアム会員限定「池田直渡の着眼大局セミナー」第4回 ティアフォーにおける自動運転事業と開発の現場
レスポンス
5速MT搭載! 三菱が新型「軽トラック」を発表! ワイルドな「角張りボディ」採用した商用モデル「新型ミニキャブ」に反響続々!
5速MT搭載! 三菱が新型「軽トラック」を発表! ワイルドな「角張りボディ」採用した商用モデル「新型ミニキャブ」に反響続々!
くるまのニュース
日本を代表するハーレー・エンジニアと所ジョージさん 2人の深い関係を示す1台のカスタムバイク
日本を代表するハーレー・エンジニアと所ジョージさん 2人の深い関係を示す1台のカスタムバイク
バイクのニュース
【人とくるまのテクノロジー展2024 NAGOYA】過去最高の389社が出展して開催 7月17-19日
【人とくるまのテクノロジー展2024 NAGOYA】過去最高の389社が出展して開催 7月17-19日
レスポンス
BYDの日本導入モデル第3弾で、“e-スポーツセダン”を謳う「シール(SEAL)」が発売
BYDの日本導入モデル第3弾で、“e-スポーツセダン”を謳う「シール(SEAL)」が発売
カー・アンド・ドライバー
ホンダ、新型フリード発売 8年ぶりフルモデルチェンジ 6グレード展開で価格は250~343万円
ホンダ、新型フリード発売 8年ぶりフルモデルチェンジ 6グレード展開で価格は250~343万円
日刊自動車新聞
スバルBRZを含め人気モデルがどんどん市場から消えていく・・・ スバルBRZの特別仕様車「ファイナルエディション」登場!
スバルBRZを含め人気モデルがどんどん市場から消えていく・・・ スバルBRZの特別仕様車「ファイナルエディション」登場!
AutoBild Japan
F1参戦250戦目。RBダニエル・リカルド、F1オーストリアGPに特別ヘルメットで挑む「状況を好転させたい」
F1参戦250戦目。RBダニエル・リカルド、F1オーストリアGPに特別ヘルメットで挑む「状況を好転させたい」
motorsport.com 日本版
福岡の大動脈「八木山バイパス」有料化へ秒読み!? 4車線化工事がNEXCOへ移管 2024年度中に「普通車280円」徴収開始へ
福岡の大動脈「八木山バイパス」有料化へ秒読み!? 4車線化工事がNEXCOへ移管 2024年度中に「普通車280円」徴収開始へ
くるまのニュース
トヨタのサブスク[KINTO]がARを使ったスマホアプリの新サービス開始 ほんとに使えるか実際に試してみた!
トヨタのサブスク[KINTO]がARを使ったスマホアプリの新サービス開始 ほんとに使えるか実際に試してみた!
ベストカーWeb
写真で見るニューモデル ホンダ「フリード」
写真で見るニューモデル ホンダ「フリード」
日刊自動車新聞
現行型カローラセダンの査定額が急落との噂で調査を開始! 鍵は海外の中古車市場で超絶人気の「プレミオ&アリオン」の後継となれるかどうか
現行型カローラセダンの査定額が急落との噂で調査を開始! 鍵は海外の中古車市場で超絶人気の「プレミオ&アリオン」の後継となれるかどうか
WEB CARTOP

みんなのコメント

9件
  • > なぜ、ボルボは新車登録台数の急減を避けることができたのでしょうか

    チャイナの会社だから、チャイナ用やチャイナ製の半導体が手に入るんでしょ
  • >ボルボは「2030年に新車販売の100%を電気自動車にする」という目標を掲げています。

    2020年までに死者ゼロにするってやつもしれっと無かったことにしてるからなぁ
    今回も無かったことにするんじゃない?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

549.0629.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

215.0559.8万円

中古車を検索
XC40の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

549.0629.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

215.0559.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村