この記事をまとめると
■2月に開催された大阪オートメッセ2024の出展車両を振り返る
■黄金の霊柩車に多くの来場者が注目していた
■出展したのは「84スペシャル」
黄金の霊柩車に多くの人が注目
2024年2月10~12日の期間、大阪港湾部のインテックス大阪で開催された「大阪オートメッセ2024」。期間中には速報で会場のリポートをお送りしましたが、ここでは開催の様子、紹介しきれなかったブースや展示車両を振り返り、あらためて紹介していきたいと思います。
今回はショップや個人の出展者が集まった4号館で見つけた、「84スペシャル(京都)」が出展していた「霊柩車(キャデラック)」を紹介していきます。
霊柩車をベースに妖艶さを加える破天荒なカスタムを見せつける!
ショップや個人の出展が多く集まっている4号館は、メーカー系の出展に比べると、祭りを遊んでしまおうというダイナミックなノリの車両も多く、会場のあちこちで人だかりができていましたが、会場の中央付近に、なにやら異質なオーラを感じました。遠目からは金色の龍が観客の頭越しに見えていました。
近寄ってビックリ。そこには黄金の「霊柩車」が鎮座していたのです。周囲を見まわすと「なにこれ、すげー!」という表情をした人だらけです。
出展者名は「86スペシャル」とありますが、ボードに車両の説明はありません。ベース車両はキャデラックだということはわかりますが、キャデラックをベースに架装してこの姿にしたものなのか、あるいは霊柩車をベースにカスタムを施したのかも分かりません。
オーナーさんを探して話を聞いてみると、この車両はもともと霊柩車として中古で販売されていたそうです。そのときはかなりヤレていて、いろいろ手がかかりそうだなという状態だったそうですが、「これをオートメッセに出展して祭りを盛り上げたい」という遊び心がわき上がり、企画を実行に移したとのこと。
ちなみにこの“霊柩車”ですが、スタイルは“宮型”というタイプのようです。昭和生まれのおじさんたちなら、幼少のころに霊柩車を見かけるたびに親指を隠していた思い出があることでしょう。そのころに多く使われていたのがこの“神社仏閣”をクルマに載せたような構成の“宮型”です。
その後でお葬式のスタイルや要望が変化していって、アメ車をベースに黒いレザー貼りの棺室を持つ“洋型”が増えていきました。そしていまでは“寝台車”と呼ばれる棺を不要とするスタイルが主流になっているようで、“霊柩車”自体の需要が減ってしまっているようです。なので、この“宮型”の霊柩車は、いまではかなり希少な存在となります。
さて、いざ企画をスタートしたものの、キャデラックのボディは塗装が曇ってヤレヤレの状態だし、てっぺんで周囲を睥睨している龍は塗装が剥がれてひどい状態だったそうです。その状態から仲間たちと協力して、レストアといってもいいくらいの労力をかけていまのピカピカの状態に仕上げました。そのため、「いまとなってはこの龍にはかなり愛着があります」とのこと。
龍の口からはスモークが出る仕様
このクルマの主ともいえる龍は、電飾で目が光り、口からはスモークも出せるようになっているようです。まさに神の使いといった雰囲気です。
さらには、このままではただの霊柩車でしかない、ということで、自力で各部に電飾を加えていきました。ゴールドの筐体にピンクの電飾がまた、夜の街を連想させる妖艶さを放っていて似合っています。
後ろにまわると、扇状に並べられた14連装の「竹ヤリ」にまた圧倒されます。これ、オブジェかと思ったら「実際にマフラーとして機能します」とのことで、ただのお飾りで済まさないというこだわりが感じられる部分です。
ちなみにこの車両、もともとこの姿で使用されていたものなので、きちっと車検を通して自走可能な状態だそうです。今回の出展に際しても自走で来たとのこと。ただし、「さすがに竹ヤリは外してきました。これはショー用です」とオーナーさん。
ホイールはローライダー系カスタムの定番であるメッシュタイプを装着しています。ホワイトリボンが足まわりを引き締めています。
オーナーの橋本さん(左)。「橋本連合会」という旧車中心の集まりの代表で、今回は隣のセルシオと2台の出展でしたが、今後は2輪も含めて数を増やしていきたいとのこと。
この霊柩車はほかのイベントにも出展される可能性がありますので、見逃した方はショーのスケジュールをチェックしてみてください。
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みんなのコメント
寝台車とは棺が不要な車ではありません。ストレッチャー等が搭載可能というだけで火葬場に行く場合は棺でむかいます。
勿体ない、ノーマルの動画観たけど
こんなにもダサイ車になって残念