ピレリを履いたアウディR8 LMSが鈴鹿10時間を制覇
8月24~25日に三重県鈴鹿サーキットにおいてインターコンチネンタルGTチャレンジ2019年シーズン第4戦「BHオークション SMBC 鈴鹿10時間耐久レース」が開催され、アウディ・スポーツ・チームWRTのドリス・バンスール/ケルビン・ファン・デル・リンデ/フレデリック・ヴェルヴィッシュ組が、アウディR8 LMSで275周を走行し総合優勝を飾った。
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優勝したアウディR8 LMSはピレリタイヤを装着してレースを戦った36台のGT3カーの頂点に輝く。そしてシーズンを通しタイヤサプライヤーとして協力を続けてきたピレリは、F1日本GPが開催される鈴鹿10時間レースに今後4年間独占的にタイヤを供給する契約を締結したと発表した。
残り1時間を切って大きく動いたレース
今回の鈴鹿は、第3戦スパ24時間レース同様、フリー走行時に降った雨によって各チームが決勝へ向けた十分なセッティングを施す機会を失ってしまう。フリー走行と決勝時の天候が大きく異なっていたことから、ピレリタイヤに関する知識とドライバーの経験がレースの鍵を握ることになった。
序盤は予選トップからスタートしたBMWチーム・シュニッツァーのM6 GT3がレースをリードしていたが、アウディ・スポーツ・チームWRTがアンダーカットによってトップに立つ。セーフティカーが導入されたことで築いたアドバンテージを一度失ったものの、その後も着々と2位以下との差を広げることに成功する。
アウディ勢は、アウディスポーツ・チーム・アブソリュート・レーシングのマルクス・ヴィンケルホック/クリストファー・ミース/クリストファー・ハース組が2番手に付けていたが、残り1時間を切った段階で燃料補給時のトラブルに見舞われポジションダウン。
代わって、2018年の勝者であるメルセデスAMGチームグループMレーシングのラファエル・マルセロ/マクシミリアン・ブーク/マロ・エンゲル組が2位表彰台を獲得。3位にはアブソリュート・レーシングのデニス・オルセン/マット・キャンベル/ディルク・ベルナー組のポルシェ911GT3 Rが入った。
一方、Proクラスには元F1チャンピオンのミカ・ハッキネンがマクラーレン720S GT3を駆って参戦したが、22位に終わっている。
アジアにおけるGTレースへの積極的なサポートを約束
ピレリ サーキット・テクニカルマネージャーを務めるマッテオ・ブラガは、長丁場のレースを終えて以下のようにコメントした。
「今回使用された『P Zero DHD2』タイヤは、昨年に比べてやや涼しかったコンディションのなか、世界屈指の難コースである鈴鹿において、しっかりと期待に応えることができました。ドライバーはひとつのミスも許されない鈴鹿での過去の経験を活かして、タイヤの性能とデグラデーションの適正なバランス見出していました」
「上位のマニュファクチャラーは、緊迫した戦いについてはもちろん、どのタイプのマシンにおいてもタイヤがうまく機能したこと強調しています。また、今回発表された鈴鹿10時間における今後4年間のタイヤ供給契約は、ますます重要性を増しているアジア地域におけるGTレースと、豊かなモータースポーツの伝統を有するプレステージカーメーカーに向けて、ピレリがこれからも協力を続けていくことを示しています」
インターコンチネンタルGTチャレンジの最終戦は、11月21~23日に南アフリカでの「キャラミ9時間」となる。
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