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BMW M2 詳細データテスト 文句なしの速さ 落ち着きの増したハンドリング 快適さも大きく進歩

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BMW M2 詳細データテスト 文句なしの速さ 落ち着きの増したハンドリング 快適さも大きく進歩

はじめに

BMWは、コンパクトなMモデルに対する態度をコロコロ変えてきた。その方向性を決めたのは、BMW初の市販ターボカーである2002ターボで、その誕生は1973年。BMWモータースポーツ設立の1年後だ。

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しかし、2002ターボは短命だった。その後、Mモデルの中心はより大型のモデルとなる。1990年代にZ3ベースのMロードスターが登場するまで、M3より小さくてMのバッジをつけるモデルは用意されなかった。

2011年には、1シリーズ・クーペに直6ターボを詰め込んだ、カルト的なモデルの1シリーズMクーペがデビュー。2016年にはその後継的存在であるM2が投入され、商業的に成功を収めた。

そして2023年。2代目M2クーペが発売された。先代がマークした、Mモデル最多販売台数を更新する存在になることが期待される、Mの末っ子だ。

ミュンヘンが1シリーズ・ハッチバックを、経営的な判断から前輪駆動プラットフォームへ移行してから、2シリーズクーペは3シリーズの短縮版シャシーを得て生き残っており、その点についてはM2も同様だ。1Mや先代M2よりやや大きくパワフルになり、言うなればM2.5くらいのイメージだ。

かつてのMディビジョンの首脳陣は、このクラスのモデルを余興程度に考えていたかもしれないが、いまやもっと重要な位置を占めるようになったM2。その完成度やいかに。

意匠と技術 ★★★★★★★★☆☆

1Mクーペのおもちゃっぽいが、完璧なバランスで、ギュッと引き締まったプロポーションは、先代M2同様、現行モデルにも引き継がれている。

長さのあるボンネットやふくらんだフェンダー、開口部の大きいバンパーやグリルを持つ新型M2は、モディファイされたホットロッドカスタムカーや、ドーピングした競技車両のようなルックスだ。好戦的な感じで、プリティさはない。存在感はあるが、単なる見た目重視だというテスターはほぼいなかった。

全長は先代に比べて119mm長いが、それでもメカニズムの多くを共有するM4クーペよりは214mm短い。M4との全長差のうち110mmは、短めのホイールベース内にあるので、アジリティへの影響は間違いなくあるはずだ。それでも、先代よりは54mm伸びている。

ベースとなるCLARプラットフォームは、2シリーズ・クーペからX7まで、BMWのエンジン縦置き後輪駆動車に用いられるコンポーネンツだ。

Mディビジョンでは、M3やM4で実証済みのコンポーネンツを可能な限り使っている。重量面のハンデはあるが、フルサイズの最新Mモデルが備えるパフォーマンスや技術的な能力を、新型M2にもたらしている。メリットの部分に関しては、先代以上に大きな影響が、完成した車両にみられる。

重量については、小さな差ではない。2016年のM2に対しては205kgの増加だ。ただし、2018年のM2コンペティションと比較すると、その差はやや縮まる。

M4と同様に、M2はMディビジョンが手がけた足回りを採用する。フロントのストラットは軽量・高剛性化が図られ、リアのマルチリンクは軽量化とワイド化に加えリジッドマウント化が施されている。

しかし、上位機種と違うのは後輪駆動のみとなることと、6速MTと8速ATが用意されることだ。どちらのトランスミッションも、リアにはMのアクティブLSDを組み合わせる。

エンジンはS58型直6ツインターボだが、最高出力は459psと、M4に積む仕様の551psより控えめ。最大トルクは56.1kg−mとなかなかの太さで、2650~5870rpmの広いトルクバンドを持つ。

ホイールはフロントが19インチ、リアが20インチ。テスト車が履くタイヤはミシュラン・パイロットスポーツ4Sだが、これはオプションのMレーストラックパッケージに含まれるアイテムだ。

内装 ★★★★★★★☆☆☆

Mレーストラックパッケージは、9095ポンド(約166万円)と高価なオプションだが、キャビンにはカーボンシェルの軽量バケットシートが装備される。ここ数年の最新Mモデルは、多くが採用しているアイテムだ。テスト車の、タンク容量の4分の3まで燃料を入れて1687kgという重量にも寄与している。

とはいえこのシート、M2のエルゴノミクスを悪化させる原因でもある。最近のMモデルには見られないような問題だ。このM2は、英国では唯一MTを選べるMモデルであり、それを選ぶユーザーは多いはずだが、明確なペダルオフセットがあるのだ。

BMWが、2ペダル前提のフットウェルへ3ペダルを詰め込むのに苦労したのは明らかだ。少なくとも右ハンドル仕様車でそれを可能にするには、クラッチを運転席の正面に配置し、スロットルとブレーキは多少オフセットさせるしかなかった。

そして、カーボンバケットシートは低く、左肘をセンタートンネルのシフトチェンジしやすい位置に乗せるのが難しいほど。さらに、座面のサポート部が大きく突き出しているので、ペダルを適切に操作するには、右足首への負担が大きくなる。

ありがたいことに、そのアグレッシブな見た目のバケットシートは、その操作面の問題を除けば驚くほど快適だ。そしてM2のキャビンは、Cセグメントの水準に照らすと実用性はかなり高い。後席への乗り降りはややトリッキーで、サイズはせいぜい子ども用だが、荷物置き場には最適で、フォールドしてトランクルームを拡大することもできる。

操縦系と計器類のレイアウトや質感は、このクルマにふさわしいものだ。Mモデルの主要な要素はすべて揃っている。M1/M2ボタンやデジタルメーター、サテンクロームとカーボンの装飾に加え、ドアパネルにはMのイメージカラーである3色に光るイルミネーションまで備わっている。

走り ★★★★★★★★★☆

3.0L直6のやや回転数が高く、シームレスでスムースなアイドリングは、まさにMモデルらしいものだ。ターボチャージャーの吸気音は大きすぎず、きしるようなメタリックのヴェルヴェットを思わせる内燃エンジンの音質は、紛うことなくBMWのそれだ。

ギアを入れてみると、シフトレバーの動きはやや重く、弦を弾くようなフィールが感じられ、なかなかソソるところもある。もしもメーカーが望めば、より軽くなめらかに仕上げることもできたはずだ。しかしこのクルマでは、タイミングとやや強引な操作、手荒い扱いに堪えることが必要で、そうしたキャラクターや役割にこのギアボックスはマッチしている。

予想どおり、MTのM2に電子制御のローンチコントロールは装備されず、DSCこと一般的なスタビリティコントロールをオフにすると10段階調整にアクセスできるトラクションコントロールも完全にその代役を務めることはできない。

思い切り効きを弱くすると、ワイドなリアタイヤと太いトルクは、エンジン回転が落ちるかホイールスピンするかの絶妙な境界線を保ってくれる。しかし、逆に効きを強くすると、推進力をちょっと余計に奪ってしまう。1速だけでなく、2速へ放り込んだ後もパワーを抑えてしまうのだ。

あれこれ試した結果、マークした0-97km/h加速タイムは4.5秒。これは、公称タイムである0-100km/h加速4.3秒にかなり近い。猛烈というほどではないが、3年前に計測した4.0Lエンジンのポルシェ718スパイダーと勝負できる速さだ。なお、0−161km/hは互角で、ゼロヨンでは僅差ながら勝っている。

極論を言えば、このクルマのスピードに劣っているところはまったく感じられない。直6ユニットは操作の幅がすばらしく広く、パワーデリバリーはM3やM4と同じくみごとなまでにリニアだ。高いギアを早めに選んでしまい、3000rpmに全然届かないところからエンジンを回した場合でもなければ、ターボのレスポンス遅れを感じることは一切ない。上は7000rpmを超えても、息切れ感を感じさせない。

それを試せるのは、トランスミッションのギア比がかなりロングだからだ。エンジンが思い切り回る音を楽しもうと思えば、2速で113km/h、3速で161km/hを超えるので、高速道路を別にすれば、普通に走っている限り4速以上を使う必要はめったにない。

ファイナル比をショートにすれば、もっとクイックに走れるだろう。しかし、ポルシェのGTモデルがそれでアドバンテージを得ているように、高めの中間ギアで高回転まで回すと、真に偉大な高性能エンジンの輝きがますます引き立つ。もっとも低出力な仕様であっても、S58型6気筒はかなり抗い難い魅力を味わえる。

使い勝手 ★★★★★★★★☆☆

インフォテインメント

BMWのカーブドディスプレイは、M2のコンパクトな空間に大きく立ちはだかる。メーターパネルは12.3インチ、センター画面は14.9インチだ。後者はオペレーティングシステム8.0ソフトウェアで制御される。さらに、カラー表示のヘッドアップディスプレイも備える。

同じ2シリーズでもアクティブツアラーとは異なり、センタートンネル上にはダイヤル式の入力デバイスも備わる。おかげで走行中も、マルチメディアシステムを操作しやすく、集中力を削がれにくい。

しかしながら、より大型のBMW車と同じく、空調はタッチ式画面に組み込まれ、アクセスとコントロールがややしにくくなった。

インフォテインメントシステムのトップ画面の操作性は良好で、カスタム可能なウィジェト式のメニューやユーザーが設定できるショートカットにより、運転支援機能などにも素早くアクセスできる。ナビゲーションのルート設定やマップ表示は、間違いなくすばらしい。

燈火類

アダプティブLEDヘッドライトは標準装備。ロービーム時の、GPSを用いたコーナリングライト機能も備わる。日が長いサマータイムだったので、ライトの性能を試す機会はなかった。

ステアリングとペダル

ペダルボックスの右へのオフセットは明らかで、パッケージのタイトさは、クラッチを踏む際に左足の靴底がフットレストに引っかかってしまいやすいほど。シートがバケットタイプではない通常仕様なら、そこまで気にならないかもしれない。

操舵/安定性 ★★★★★★★★☆☆

F87世代のM2とF82世代のM4クーペをどちらも所有したことがあるようなBMW Mの常連が、どちらのモデルを先に思い浮かべるかは定かではない。

新型M2は走りの万能さやドライバーによる設定のわかりやすさ、角の取れた感じはM4寄り。となると同時に、先代以上の大きさや重さを感じるのは避けられない。

典型的な英国のB級道路で先代M2のように走っても、挙動が荒れたり跳ねたりすることはない。しかし、歯切れのいいターンや、パワーオンで嬉々として回るような動きも失われている。

ラウンドアバウトやタイトターンで走行ラインを取るのは先代より一瞬遅れるが、その後は新型のほうがラインにきっちり張り付く。グリップも走り方も、より本気のパフォーマンスカーらしい。

複雑な路面を飛ばしたときの安定感も、新型のほうがはるかに上だ。ツーリングでの快適性は、大きく向上している。

そう言うと、個性が薄らいだり、より大きいMモデルとの差が明確でなくなったりしていると思われるのではないだろうか。そういう面も多少はあるかもしれないが、MTがもたらす一体感によって、このクルマならではのポジションはしっかり確保されている。たしかにこれは正真正銘のMモデルで、非常に楽しいクルマだ。多面的な楽しみも、しっかり持ち合わせている。

80km/hで駆け抜けるようなコーナーではガッチリ路面に食いつき、曲がり方は手に負えないようなものではなく、バランスの取れた安心感がある。3速に入れて、電子制御系を起動したままにすると、スタビリティも精密さもかなりのもので、動じることのない落ち着きを見せ、脱出では強力なトラクションを発揮する。

同じコーナーを、2速でDSCを弱めて走ってみるのもおもしろい。駆動輪は高回転しながらエンジンブレーキがかかりつつコーナーへ入り、活発さを増したシャシーはニュートラルな姿勢でアペックスに食いつき、脱出に向けてパワーオンすると昔ながらのMモデルらしいオーバーステアを楽しめる。

このM2は疑いなく、新たなパフォーマンスレベルを扱うために、ダイナミクスを進歩させる必要があった。しかし、その下には正真正銘の愛すべきMモデルらしいわんぱくさが隠されている。増大した重量とグリップレベル、そしてトルクにより、暴れ出したときには先代よりやや持て余すが、落ち着いていて融通が効くという点も先代より明確に見て取れる。

快適性/静粛性 ★★★★★★★☆☆☆

3年間での変化はかなり大きい。BMWがM2CSを発売したとき、M2初のアダプティブダンパー採用が大きな話題になった。新型ではそれが標準装備となり、先代のF87では決して望めなかったほど落ち着いて快適なクルージングができるようになった。

サスペンションのセッティングは、トランスミッショントンネル上のボタンで行う。コンフォートモードは、バンピーな路面のA級道路やB級道路をしなやかにいなし、なめらかに走りながら、大きな入力も抑え込んでくれる。テスト期間中、公道上では、ほぼこのモードに入れっぱなしだった。

285幅で30扁平のリアタイヤが発するノイズは、リアアクスルのリジッドマウントを介して伝わってきて、長距離を走る上ではこのクルマのほかの要素に比べればもっとも大きな負担になる。とはいえ、深刻なものではない。

113km/hでの室内騒音レベルは72dBAで、ポルシェのGT的なノイズよりは小さく、現行M4で計測したのとほぼ同等の値だ。もちろん、最新の一般的な乗用車は、ほとんどがこれより静かだが。

視認性は、少なくともコンパクトクーペの基準に照らせば、全方位ともに良好だと言える。もしもバケットシートとペダルレイアウトが合わせ技でストレスになるなら、標準仕様のシートを試してみることをおすすめする。サポート部が穏やかな形状になるので、ペダル操作の自由度が増すはずだ。

購入と維持 ★★★★★★★☆☆☆

6万6090ポンド(約1203万円)というM2だが、2016年に登場した先代は4万5000ポンド(約819万円)程度だった。BMWは間違いなくこのクルマのポジションを見直し、当然ながら利益率を高くすることを選んだ。

パフォーマンスのわりにコスパのいいクルマだった先代を思うと残念な話だが、M2とM4の価格差が1万7000ポンド(約309万円)となり、ステップアップを考えるユーザーも出るほど縮まったと考えれば、BMWが高い値付けに不安を感じることはなさそうだ。

価格のことを言うなら、英国での値付けはAT仕様のほうがわずかながら低く、6万4890ポンド(約1181万円)となっている。さらに燃費も、8速あるATのほうが有利だ。それでもやはり、3ペダルがラインナップに残り続けるよう、MT仕様の人気が高まってほしいところだ。

スペック

レイアウト

2シリーズはCLARプラットフォームのショート版を使用するので、エンジンは縦置きで後輪を駆動する。

M2の足回りは、ほぼM3やM4と同じもの。前後重量配分は53:47だった。

エンジン

駆動方式:フロント縦置き後輪駆動
形式:直列6気筒2993ccツインターボ、ガソリン
ブロック・ヘッド:アルミニウム
ボア×ストローク:φ84.0×90.0mm
圧縮比:9.3:1
バルブ配置:4バルブDOHC
最高出力:459ps/6250rpm
最大トルク:56.1kg-m/2650~5870rpm
エンジン許容回転数:7200rpm
馬力荷重比:270ps/t
トルク荷重比:33.0kg-m/t
エンジン比出力:153ps/L

ボディ/シャシー

全長:4580mm
ホイールベース:2747mm
オーバーハング(前):849mm
オーバーハング(後):984mm

全幅(ミラー含む):2085mm
全幅(両ドア開き):3940mm

全高:1403mm
全高(トランクリッド開き):1700mm

足元長さ(前席):最大1150mm
足元長さ(後席):670mm
座面~天井(前席):最大990mm
座面~天井(後席):850mm

積載容量:390L

構造:スティールモノコック
車両重量:1700kg(公称値)/1687kg(実測値)
抗力係数:0.36
ホイール前/後:9.5Jx19/10.5Jx20
タイヤ前/後:275/35 ZR19 100Y/285/30 ZR20 99Y
ミシュラン・パイロットスポーツ4S
スペアタイヤ:なし(パンク修理キット)

変速機

形式:6速MT
ギア比/1000rpm時車速〈km/h〉
1速:4.11/9.0
2速:2.32/15.9
3速:1.54/24.0
4速:1.18/31.4
5速:1.00/37.0
6速:0.85/43.5
最終減速比:3.46:1   

燃料消費率

AUTOCAR実測値:消費率
総平均:9.4km/L
ツーリング:11.4km/L
動力性能計測時:4.2km/L

メーカー公表値:消費率
低速(市街地):6.6km/L
中速(郊外):10.4km/L
高速(高速道路):12.0km/L
超高速:11.0km/L
混合:10.3km/L

燃料タンク容量:52L
現実的な航続距離:488km
CO2排出量:226~230g/km

サスペンション

前:マクファーソンストラット/コイルスプリング、スタビライザー
後:マルチリンク/コイルスプリング、スタビライザー

ステアリング

形式:電動機械式、ラック&ピニオン
ロック・トゥ・ロック:2.1回転
最小回転直径:11.9m

ブレーキ

前:395mm通気冷却式ディスク
後:370mm通気冷却式ディスク
制御装置:ABS、DSC/ASC
ハンドブレーキ:電動、センターコンソール右側にスイッチ設置

静粛性

アイドリング:46dBA
全開時(3速):88dBA
48km/h走行時:66dBA
80km/h走行時:69dBA
113km/h走行時:72dBA

安全装備

ABS/DSC/ASC/CBC/DBC
Euro N CAP:4つ星(220d、2022年)
乗員保護性能:成人82%/子供81%
歩行者保護性能:67%
安全補助装置性能:64%

発進加速

テスト条件:乾燥路面/気温23℃
0-30マイル/時(48km/h):2.0秒
0-40(64):2.9秒
0-50(80):3.7秒
0-60(97):4.5秒
0-70(113):5.8秒
0-80(129):7.1秒
0-90(145):8.3秒
0-100(161):9.7秒
0-110(177):11.9秒
0-120(193):13.8秒
0-130(209):16.2秒
0-140(225):19.8秒
0-150(241):23.5秒
0-402m発進加速:12.9秒(到達速度:185.9km/h)
0-1000m発進加速:22.9秒(到達速度:239.0km/h)

ライバルの発進加速ライバルの発進加速
ポルシェ718スパイダー(2020年)
テスト条件:乾燥中路面/気温18℃
0-30マイル/時(48km/h):1.8秒
0-40(64):2.8秒
0-50(80):3.4秒
0-60(97):4.3秒
0-70(113):5.3秒
0-80(129):6.3秒
0-90(145):8.2秒
0-100(161):9.7秒
0-110(177):11.4秒
0-120(193):13.6秒
0-130(209):15.9秒
0-140(225):18.5秒
0-150(241):22.5秒
0-402m発進加速:13.0秒(到達速度:185.6km/h)
0-1000m発進加速:22.9秒(到達速度:241.2km/h)

中間加速

20-40mph(32-64km/h):2.0秒(2速)/3.9秒(3速)/5.5秒(4速)

30-50(48-80):1.6秒(2速)/3.2秒(3速)/4.8秒(4速)/5.8秒(5速)/8.1秒(6速)

40-60(64-97):1.6秒(2速)/2.5秒(3速)/3.9秒(4速)/5.2秒(5速)/7.5秒(6速)

50-70(80-113):1.8秒(2速)/2.4秒(3速)/3.2秒(4速)/4.4秒(5速)/6.8秒(6速)

60-80(97-129):2.4秒(3速)/3.1秒(4速)/3.8秒(5速)/5.6秒(6速)

70-90(113-145):2.4秒(3速)/3.2秒(4速)/3.8秒(5速)/4.9秒(6速)

80-100(129-161):2.7秒(3速)/3.3秒(4速)/4.0秒(5速)/5.1秒(6速)

90-110(145-177):3.4秒(4速)/4.1秒(5速)/5.5秒(6速)

100-120(161-193):3.7秒(4速)/4.4秒(5速)/5.9秒(6速)

110-130(177-209):4.3秒(4速)/4.6秒(5速)/6.4秒(6速)

120-140(193-225):5.3秒(5速)

制動距離

テスト条件:乾燥路面/気温23℃
30-0マイル/時(48km/h):7.9m
50-0マイル/時(64km/h):21.5m
70-0マイル/時(80km/h):42.4m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:2.49秒

ライバルの制動距離ポルシェ718スパイダー(2020年)
テスト条件:乾燥中路面/気温18℃
0-0マイル/時(48km/h):7.3m
50-0マイル/時(64km/h):20.7m
70-0マイル/時(80km/h):41.1m

各ギアの最高速

1速:64.4km/h(7200rpm)
2速:114.3km/h(7200rpm)
3速:172.2km/h(7200rpm)
4速:225.3km/h(7200rpm)
5速:249.4km/h(6749rpm)
6速(公称値):250.0km/h(5737rpm)

6速・70/80マイル/時(113km/h/129km/h):2591rpm/2961rpm

結論 ★★★★★★★★★☆

立派なテリアのようで、フットワークの軽いF87型を、G87型のようなパフォーマンスカーへ代替わりさせたBMWは、利益率の向上も視野に入れているはずだ。しかし、それが一番の狙いではない。

新型M2は、もはやパワーと速さだけがトップレベルのパフォーマンスカーではなく、ハンドリングの精密さや落ち着いた乗り心地、走りの万能性、技術的な洗練、そして設定可能性が本格Mモデルの水準に達した。技術的にも走りの面でも、先代より高性能だ。先代より大きく、重く、ベストな状態ではやや活発さが目減りしているが、完成度は広範囲ではるかに上を行く。

また、わずかながらも優れたアジリティと出来のいいMTの魅力は、M4からの乗り換えを促す要素にもなるのではないだろうか。もちろん、ほかのBMWのオーナーにとっても気になるクルマだろう。しかし、要点はそこではない。

新型M2は、BMW Mにとって、2023年現在のエントリーモデルだ。しかし皮肉なことに、おそらくこれがもっとも好きなMモデルだと言う声も多く上がるだろう。なぜなら、ある種のオールドスクールな魅力が、このクルマには備わっているからだ。

担当テスターのアドバイス

マット・ソーンダースミュンヘンが、英国市場へMTのMモデルを投入する決定を下したことはじつにありがたいし、今後も続けてほしいと思う。せっかくだから、イルミネーション付きのシフトノブもあればもっとうれしかったのだが。それこそ、どんなアンビエントライトより雰囲気をアゲてくれるはずだ。

イリヤ・バプラートテスト車はブラックで、アグレッシブなバンパー開口部のインパクトをカモフラージュしている。だからBMWは、広報車のボディカラーをダーク系にしたいのだろう。以前に見たレッドやペールブルーのM2は、ちょっと恐怖感を覚えるようなルックスだった。

オプション追加のアドバイス

MT車は絶対チョイスして、ボディカラーはBMWインディヴィデュアル仕様となる1995ポンド(約万円)のフローズンポルティマオブルー、ホイールは330ポンド(約万円)の2トーン仕様。Mレーストラックパッケージは不要だ。メカニカルグリップより、日々運転しやすい環境のほうが重要なのだから。

改善してほしいポイント

・軽量化したコンペティション仕様は、なんとしても用意してほしい。重量軽減は、パワーアップと同じ価値がある。
・右ハンドル車のペダルレイアウトは改善が必須だ。
・商売上手のポルシェを見習って、スポーツクラシック的なレトロ仕様を用意してはどうか。2002ターボ的なグラフィックを採り入れて、グリップを控えめにするだけでいいのだから。

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F1由来の最新ターボシステムを採用!「メルセデスAMG GT 43 クーペ」が日本デビュー!
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激レア車が集結!オーテック湘南里帰りミーティング2024レポート
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