現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > ダイハツ「ロッキー」トヨタ「ライズ」にシリーズ ハイブリッドモデル新登場

ここから本文です

ダイハツ「ロッキー」トヨタ「ライズ」にシリーズ ハイブリッドモデル新登場

掲載 更新 10
ダイハツ「ロッキー」トヨタ「ライズ」にシリーズ ハイブリッドモデル新登場

ダイハツは2021年11月1日、新開発したシリーズ ハイブリッド「e-スマート ハイブリッド」を搭載した「ロッキー」を発売した。また同時にトヨタもロッキーの兄弟車「ライズ」に同様のハイブリッド システムを搭載して発売した。そしてe-スマート ハイブリッドの投入と同時タイミングで、「ロッキー」、「ライズ」の一部改良、ラインアップ変更を行なっている。

プレミアムG ハイブリッドe-スマート ハイブリッドと新型1.2Lエンジン

全日本ラリー第4戦 久万高原 勝田範彦/木村裕介組GRヤリス参戦初年度でシリーズチャンピオンを獲得。苦戦を強いられながらもWRX STI鎌田卓麻/松本優一組がシリーズ3位に

軽量、コンパクトサイズのクルマに最適なハイブリッドシステムとして、シリーズ ハイブリッド「e-スマート ハイブリッド」が新開発された。日産のe-POWERに続く2番めのシリーズ ハイブリッドだ。走行はモーターのみで、搭載するエンジンは発電専用。そしてこのe-スマート ハイブリッドはより低価格で実現しているのが大きなアピールポイントになっている。

このe-スマート ハイブリッドに組み合わされる発電用エンジンも新開発された。新エンジンは1.2Lの3気筒でWA-VEX型と名付けられている。そしてこの新しいエンジンは、e-スマート ハイブリッドと組み合わされる高熱効率版と、FFモデル用の自然吸気エンジン「WA-VE型」の2種類が同時展開されている。

ハイブリッドで発電を担当するWA-VEX型エンジン この新しい「WA-VE型」エンジンは排気量1196ccで、ボア・ストローク73.5mm×94.0mmという超ロングストロークとしている。スモールボアの燃焼室を採用し、圧縮比は12.8ときわめて高い。

FF/CVTモデル用のWA-VE型エンジン燃料はポート式デュアルインジェクターによる噴射とし、微粒子噴霧を実現し、ポート、燃焼室の壁面への燃料付着を抑制。そしてインテークポート形状は高流速となるストレート形状を採用。ポート部で吸気流を剥離させ、強いタンブル流を発生させることができるようになっている。この強いタンブル流と圧縮比が高いコンパクトなペントルーフ型燃焼室により、かつてない高速燃焼が実現しており、従来の1.0Lエンジンに比べ燃焼時間は25%短縮し、高速燃焼による高効率エンジンとなっている。

またこのエンジンは水冷EGRも採用し、高EGR比とすることでポンピングロスの低減を図っている。

さらに冷却損失を低減するために、シリンダーヘッドとシリンダー部をそれぞれ独立して冷却できる2系統冷却を採用している。2系統冷却は、冷間時、冷却水はシリンダーヘッド部をバイパスし、エンジン負荷が高まるとシリンダーヘッドに冷却水が循環するようになり、一方でシリンダー側はより高水温を保つようにするシステムでフリクションの低減を図っている。

このような技術を投入し、WA-VE型は最高出力87ps/6000rpm、最大トルク113Nm/4500rpmを発生。従来の1.2Lエンジンとの比較では4800rpm以下で大幅にトルクをアップし、低中速域で扱いやすい特性としてる。

e-スマート ハイブリッドに組み合わされる発電用エンジン「WA-VEX型」には、2系統冷却は装備せず、より発電回転域でのトルクを重視してフリクションを低減するなどし、最高出力82ps/5600rpm、最大トルク105Nm/3200-5200rpmを発生。この「WA-VEX」型エンジンの最高熱効率は40%に達している。

ハイブリッドシステムは発電ジェネレーター、駆動モーターを並列に配置し減速トランスファーと一体で、コンパクトにまとめたトランスアクスルとしている。発電された電力や回生電力はリヤシート下に配置されたリチウムイオンバッテリーに蓄電される。

バッテリーは48セル/4.3Ah、容量は0.73kWhで、低中速域ではバッテリー電力の使用を優先し、高速域では充電を優先する制御となっている。このため市街地走行ではEV走行がメインになるとしている。

48セル/4.3Ah、容量は0.73kWhのリチウムイオンバッテリー駆動モーターは78kW(106ps)、最大トルク170Nmで、1060~1070kgの車両重量に対して十分な出力を確保。そのためモーターならではの加速レスポンスの良さ、力強いトルクが発生し、加速Gでは従来の1.0Lターボエンジン車の約2倍、中間加速でもモーターならではの力強い動力性能を発揮することができる。

またこのハイブリッドモデルはスマートペダル機能を備え、アクセルペダルを戻すだけで回生ブレーキが発生し、加減速をアクセルペダルの踏み加減でコントロールできるワンペダル ドライビングも可能になる。またこのスマートペダルはクリープ走行も可能でキャンセルスイッチも装備している。

e-スマートハイブリッド車の燃費はWLTCモードで28.0Km/Lで、このクラスでダントツトップだ。非ハイブリッドのWA-VE型エンジン搭載のFFモデルはCVTとの組み合わせでWLTC燃費は20.7km/Lとなっている。

なお今回開発されたe-スマート ハイブリッドでは発電ジェネレーター、駆動モーター、リチウムイオンバッテリー、パワコントロールユニットはトヨタの技術やユニットが採用されている。また、このe-スマートハイブリッドは今後、できるだけはやく軽自動車にも導入する計画になっている。

トヨタ ライズ Z ハイブリッドトヨタ ライズ G(FF/CVT)その他の改良点

今回のe-スマート ハイブリッド導入に合わせ、ロッキーのモデルラインアップにも変更がある。従来は2WD、4WDのいずれも1.0Lの3気筒ターボ(1KR-VET型)を搭載して、プレミアム、G、X、Lグレードを展開していたが、今回から2WDモデルはプレミアムGハイブリッド、Xハイブリッドと、非ハイブリッド/CVT車はプレミアムG、X、Lとし、4WDモデルのみが1.0Lターボを搭載し、グレードはプレミアムG、X、Lとなっている。

一方、トヨタ ライズは、ハイブリッドモデルがZ、G、1.2L/CVTがZ、G、X、1.0Lターボ・4WDがZ、G、Xというラインアップである。

コンセプトとしては1.2Lハイブリッドは、燃費、先進性追求モデル。1.2LのCVTは市街地向けで、かつ低価格モデル。1.0Lターボ4WDは走りにこだわるアクティブユーザー向けのモデルとキャラクター分けを行なっている。

新規投入されたe-スマート ハイブリッド車は、日常的にはエンジンが停止した状態での運転が多く、また発電時のエンジン音を抑えるため、ダッシュサイレンサーの三層化やフードサイレンサーの遮音性向上、エンジンアンダーカバーへの吸音材の追加などにより、キャビン内の静粛を高めている。

この他に、運転支援システムのスマートアシストはステレオカメラがアップグレードされ、夜間歩行者検知、検知できる道路標識種類の拡大、ふらつき警報、路側逸脱警報などの新機能が追加されている。

ロッキー プレミアムGのインテリアさらに、センターコンソールのデザインが刷新された他、上級グレードはオートブレーキホールド機能付き電動パーキングブレーキを装備。

また停電などの非常時に使用できる100V/1500Wの外部給電機能も新たにオプション設定されている。

ロッキー、ライズが採用しているDNGAプラットフォームは当初から電動化を想定した設計になっており、その素性を生かしてハイブリッドモデルが開発されている。そしてロッキー、ライズは200万円+αの価格でシリーズハイブリッドを実現したことで、いよいよAセグメントから軽自動車までもカバーできるストロングハイブリッドが誕生し、このクラスにも本格的な電動化の波が押し寄せてきていることを実感する。

ダイハツ ロッキー 諸元表ダウンロードダイハツ ロッキー 価格

トヨタ ライズ 価格

ダイハツ ロッキー 関連記事
ダイハツ 関連記事
ダイハツ 公式サイト

トヨタ ライズ 関連記事
トヨタ 関連記事
トヨタ 公式サイト

The post ダイハツ「ロッキー」トヨタ「ライズ」にシリーズ ハイブリッドモデル新登場 first appeared on オートプルーブ - Auto Prove.

こんな記事も読まれています

トヨタ新型「カローラ」いつ登場!? 新パワートレイン搭載で「めちゃ燃費アップ」も? デビュー6年目の「超人気セダン&ワゴン」次期型どうなるのか
トヨタ新型「カローラ」いつ登場!? 新パワートレイン搭載で「めちゃ燃費アップ」も? デビュー6年目の「超人気セダン&ワゴン」次期型どうなるのか
くるまのニュース
進む高速料金所ETC専用化 NEXCO西日本と本四高速が車載器購入助成 7月22日から
進む高速料金所ETC専用化 NEXCO西日本と本四高速が車載器購入助成 7月22日から
バイクのニュース
BMW新型「X3」世界初公開!  第4世代に進化した世界で人気の“ミドルSUV”はどう変わった?
BMW新型「X3」世界初公開! 第4世代に進化した世界で人気の“ミドルSUV”はどう変わった?
VAGUE
40系『ヴェルファイア』をスポーティに演出! ブリッツのエアロキットに3アイテムが新登場
40系『ヴェルファイア』をスポーティに演出! ブリッツのエアロキットに3アイテムが新登場
レスポンス
真夏の旧車ライフは「電動クーラー」で問題解決!「510ブル」「縦目ベンツ」「ビートル」の装着例を紹介します
真夏の旧車ライフは「電動クーラー」で問題解決!「510ブル」「縦目ベンツ」「ビートル」の装着例を紹介します
Auto Messe Web
2.6Lエンジンでパワーもトルクもアップ。ブリスターフェンダーには50/55偏平タイヤを装着。【GTmemories12 A183Aスタリオン ダイジェスト(3)】
2.6Lエンジンでパワーもトルクもアップ。ブリスターフェンダーには50/55偏平タイヤを装着。【GTmemories12 A183Aスタリオン ダイジェスト(3)】
Webモーターマガジン
全長13mで8人乗り! ホンダ「最上級マシン」に乗れる! 憧れの「ホンダジェット」で自由に移動できる「斬新サービス」が開始!
全長13mで8人乗り! ホンダ「最上級マシン」に乗れる! 憧れの「ホンダジェット」で自由に移動できる「斬新サービス」が開始!
くるまのニュース
レクサス充電ステーション、全BEVユーザーに開放…利用前日から最大2時間の事前予約が可能
レクサス充電ステーション、全BEVユーザーに開放…利用前日から最大2時間の事前予約が可能
レスポンス
N-VAN e:って「モバイルバッテリーパック採用」じゃないのか……って残念がる声! 現実を考えればいまのN-VAN e:が正解だった
N-VAN e:って「モバイルバッテリーパック採用」じゃないのか……って残念がる声! 現実を考えればいまのN-VAN e:が正解だった
WEB CARTOP
日本と英国とのつながりを独自に表現した2モデルのレンジローバーSVの特別限定モデルがデビュー
日本と英国とのつながりを独自に表現した2モデルのレンジローバーSVの特別限定モデルがデビュー
カー・アンド・ドライバー
悪路なんて走らないしアウトドア趣味もない! それでも人気のSUVでしか得られないメリットを探したらけっこうあった!!
悪路なんて走らないしアウトドア趣味もない! それでも人気のSUVでしか得られないメリットを探したらけっこうあった!!
WEB CARTOP
前席のみの三菱新型「2人乗り軽バン」アンダー150万円で買える“新仕様”登場! 新型「ミニキャブEV」発売
前席のみの三菱新型「2人乗り軽バン」アンダー150万円で買える“新仕様”登場! 新型「ミニキャブEV」発売
くるまのニュース
ポルシェ911買うなら必見!人気の年式やおすすめグレードまで【人気のクルマ中古購入ガイド】
ポルシェ911買うなら必見!人気の年式やおすすめグレードまで【人気のクルマ中古購入ガイド】
グーネット
Bigなキャンペーン、Bigなキット!amtの大いなる賭け、レベルの帰還、そして…【アメリカンカープラモ・クロニクル】第29回
Bigなキャンペーン、Bigなキット!amtの大いなる賭け、レベルの帰還、そして…【アメリカンカープラモ・クロニクル】第29回
LE VOLANT CARSMEET WEB
自動車メーカーの「認証不正」でも話題となった「JNCAP」って何? 実は「国の基準」と違う? 認証とJNCAPでズレも… 今後の課題とは
自動車メーカーの「認証不正」でも話題となった「JNCAP」って何? 実は「国の基準」と違う? 認証とJNCAPでズレも… 今後の課題とは
くるまのニュース
ボルボ『XC90』改良新型を発表…「Ultimate」が「Ultra」に
ボルボ『XC90』改良新型を発表…「Ultimate」が「Ultra」に
レスポンス
【比較試乗】ラグジュアリーでありながらハイパフォーマンス。頂点を極めたフラッグシップSUVの世界「BMW XMレーベル vs ポルシェ・カイエン Eハイブリッド vs メルセデス・マイバッハGLS600 4マチック vs レンジローバーSV」
【比較試乗】ラグジュアリーでありながらハイパフォーマンス。頂点を極めたフラッグシップSUVの世界「BMW XMレーベル vs ポルシェ・カイエン Eハイブリッド vs メルセデス・マイバッハGLS600 4マチック vs レンジローバーSV」
LE VOLANT CARSMEET WEB
今週、話題になったクルマのニュース6選(2024.6.22)
今週、話題になったクルマのニュース6選(2024.6.22)
@DIME

みんなのコメント

10件
  • トヨタやダイハツ嫌いだけど、これは良い車だと思う。
  • 某自動車メーカーに勤める者です。ライバル社のクルマながら、これは欲しいと思った。
    なぜわが社は、このサイズ感の商品を国内市場に出せないのか出遅れ感が漂う。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

166.7231.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

79.9278.8万円

中古車を検索
ロッキーの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

166.7231.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

79.9278.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村