現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > なんかスバルっぽくないところがイイ! 異色のスバル車3選

ここから本文です

なんかスバルっぽくないところがイイ! 異色のスバル車3選

掲載 更新 22
なんかスバルっぽくないところがイイ! 異色のスバル車3選

■スバル車のイメージとは異なるクルマを振り返る

 スバルは1972年に、エポックメイキングな4WDバンの「レオーネ エステートバン 4WD」を発売。さらに1975年には「レオーネ セダン 4WD」が登場し、「生活四駆」というジャンルのモデルを世界で初めて確立しました。

ボンネットに穴が開いたターボ車が減少! なぜスバルはわざわざ大きな穴を開けているのか?

 そして1989年に「レガシィ」、続いて1992年に「インプレッサ」が誕生すると、高性能な4WDセダン/ステーションワゴンを主力とするメーカーというブランドを確固たるものにしました。

 現在、スバルのブランドイメージを「XV」「レヴォーグ」「WRX S4」「フォレスター」などが継承しており、日本のみならずグローバルでもスバルを代表するモデルとして浸透しています。

 しかし、過去にはかなり趣が異なるモデルも存在しました。そこで、異色のスバル車を3車種ピックアップして紹介します。

●ブラット

 現在、アメリカのベストセラーカーといえばピックアップトラックです。日本の軽自動車と同じく税金や保険の面で優遇されているという背景があり、商用だけでなく普段使いのクルマとしても、幅広い層から高く支持されています。

 このピックアップトラック人気の歴史は古く、スバルのアメリカ法人は1970年代の初頭に、それまでラインナップしていなかった小型ピックアップトラックの開発を本社に打診しました。

 そして1977年に、初代レオーネをベースにしたモノコックボディのピックアップトラック、「ブラット」をアメリカで発売。

 フロントセクションはレオーネに準じたデザインですが、2人乗りのキャビンから後ろは荷台とした純粋なトラックで、スポーツトラックといえるスタイリングにデザインされていました。

 なお、初期モデルは輸入ピックアップトラックに課せられる高額な関税を回避するために、荷台にプラスチック製のシートが2脚装備され、4名乗車の乗用車として輸入したことから車両価格を抑えたといいます。

 駆動方式は全グレードが4WDで、エンジンは当初1.6リッター水平対向4気筒のみでしたが、1981年に2代目が登場すると1.8リッターの自然吸気とターボを設定。

 最低地上高が高められて優れた悪路走破性を発揮し、スタイリッシュな外観デザインも評価され、アメリカだけでなく欧州やオーストラリア、ニュージーランドなどでも販売されました。

 ブラットは日本では販売されませんでしたが、1983年に田宮模型が電動RCカーとして発売したことから、日本でも知名度は高かったのではないでしょうか。

●トラヴィック

 スバルの現行国内ラインナップでは3列シート車は販売されていませんが、かつては後述するワンボックスタイプの「ドミンゴ」や、ステーションワゴンタイプの「エクシーガ」を自社生産していました。

 それ以外でも、2001年に7人乗りミニバンである「トラヴィック」が発売されました。

 トラヴィックは当時GMの傘下だった(現在はステランティス傘下)オペルの「ザフィーラ」のOEM車で、生産はGMのタイ工場でおこなわれました。

 外観は精悍なフロントフェイスに、ボンネット前端を低くしてルーフ後端までラインがつながるワンモーションを採用したスポーティな印象で、サイズは全長4315mm×全幅1740mm×全高1630mmと、日本の道路事情にもマッチしたサイズでした。

 室内は3列シート車としては十分な広さで、3列目シートを2列目シートの下に格納してフラットな荷室を可能とするなど、優れたユーティリティを実現。

 搭載されたエンジンは最高出力147馬力のGM製2.2リッター直列4気筒DOHCで、後に125馬力の1.8リッターエンジンが追加され、全グレードともトランスミッションは4速AT、駆動方式はFFの2WDのみです。

 そして、トラヴィックの最大の特徴として、走りの性能が挙げられます。

 欧州で鍛えられたサスペンションはフロントがストラット、リアがトーションビームとオーソドックスな形式ながら、スバルはトラヴィック専用に日本の道路に適したセッティングをおこない、乗車人数や荷物の積載量に関わらず、優れた乗り心地と高い操縦安定性、高速域での良好な直進安定性を実現していました。

 トラヴィックは高く評価されましたが、強力なライバルが数多く存在する国内のミニバン市場ではヒットするには至らず、2005年に販売を終了しました。

●ドミンゴ

 1990年代にミニバンが爆発的に普及する以前は、多人数乗車が可能なクルマというと、キャブオーバータイプの1ボックスバンをベースとした3列シートの1ボックスワゴンが主流でした。

 1ボックスワゴンは一定の人気を集め、多くのメーカーから販売されていましたが、ベースとなるミドルサイズの1ボックスバンをラインナップしていないメーカーは市場に参入できませんでした。

 そんなメーカーのひとつだったスバルは1983年に、軽1ボックスバンの「サンバートライ」をベースとした3列シートの1ボックスワゴン、初代ドミンゴを発売しました。

 4人乗りのサンバートライの荷室部分に3列目シートを設置して7人乗りとし、フロント部分のデザインを変えて全長を伸ばし、1リッター直列3気筒SOHCエンジン(後に1.2リッターエンジンを追加)をリアに搭載。

 基本的なコンポーネンツはサンバートライと共通とすることで、価格を安価に設定したことからドミンゴはヒットし、1994年には2代目が発売され海外にも輸出されました。

 また、2代目では6人乗りのキャンピングカー仕様もつくられるなど、レジャーカーとしても需要がありましたが、衝突安全基準の強化もあって1998年に生産を終了。

 ドミンゴが開拓した小型1ボックスワゴン市場には、後にダイハツ「アトレー7」、スズキ「エブリイランディ」、三菱「タウンボックスワイド」など、同様のコンセプトのモデルが参入するなど、一時はバラエティも豊富でした。

※ ※ ※

 スバルは2021年に、新型「BRZ」と新型レガシィ アウトバックを発売し、さらに新型WRX S4を発表するなど、意欲作が続々と登場。

 さらにフォレスターのビッグマイナーチェンジをおこない、スバルのラインナップは盤石の体制になったといえるでしょう。

 2022年はさらなる躍進の年となるのか、スバルから目が離せません。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

【セグメント唯一の後輪駆動】BMW 2シリーズ・クーペ より精悍に、スタイリッシュな新型登場
【セグメント唯一の後輪駆動】BMW 2シリーズ・クーペ より精悍に、スタイリッシュな新型登場
AUTOCAR JAPAN
スズキ初のEV、『eビターラ』発表…2025年夏から日本など世界市場に投入へ
スズキ初のEV、『eビターラ』発表…2025年夏から日本など世界市場に投入へ
レスポンス
スバル「“超凄い“スポーツセダン」新発表! 6速MT+パワフルな水平対向エンジン搭載! ホットな「tS」に“オシャ紫“米で追加へ?
スバル「“超凄い“スポーツセダン」新発表! 6速MT+パワフルな水平対向エンジン搭載! ホットな「tS」に“オシャ紫“米で追加へ?
くるまのニュース
超ソリッドな "新型SUV" 初公開 ヒョンデが水素燃料電池車コンセプト、次期型「ネッソ」か
超ソリッドな "新型SUV" 初公開 ヒョンデが水素燃料電池車コンセプト、次期型「ネッソ」か
AUTOCAR JAPAN
先代に続き2台目のトヨタ「GR86」はパーツ厳選の「大人カスタム」…真っ赤なボディにカーボン&ブラックペイントでコーディネート
先代に続き2台目のトヨタ「GR86」はパーツ厳選の「大人カスタム」…真っ赤なボディにカーボン&ブラックペイントでコーディネート
Auto Messe Web
富士スピードウェイホテルがレクサスの特別仕様車「LBX MORIZO RR」の試乗体験を楽しめる特典プランを販売
富士スピードウェイホテルがレクサスの特別仕様車「LBX MORIZO RR」の試乗体験を楽しめる特典プランを販売
@DIME
いすゞとUD、新東名の自動運転トラック実証 自動発着やインフラ協調などを検証
いすゞとUD、新東名の自動運転トラック実証 自動発着やインフラ協調などを検証
日刊自動車新聞
アルピーヌ、F1サンパウロGPでのダブル表彰台には約45億円の価値!? オークス代表「チームの自信を保つのに役立つ」
アルピーヌ、F1サンパウロGPでのダブル表彰台には約45億円の価値!? オークス代表「チームの自信を保つのに役立つ」
motorsport.com 日本版
石破内閣不支持急増、斉藤国交相後任もまた公明党の中野氏起用へ[新聞ウォッチ]
石破内閣不支持急増、斉藤国交相後任もまた公明党の中野氏起用へ[新聞ウォッチ]
レスポンス
スズキが新型「コンパクトSUV」世界初公開! 全長4.3m以下×カクカクデザイン採用!? 伝統四駆技術採用の「e VITARA」 25年夏以降に日本で発売、トヨタにもOEM供給か
スズキが新型「コンパクトSUV」世界初公開! 全長4.3m以下×カクカクデザイン採用!? 伝統四駆技術採用の「e VITARA」 25年夏以降に日本で発売、トヨタにもOEM供給か
くるまのニュース
なぜ? 運転免許証とマイナンバーカードが一体化! 「国民のメリットは?」 “マイナ免許”失くしたら? 2枚持ちは?  3月24日から開始!
なぜ? 運転免許証とマイナンバーカードが一体化! 「国民のメリットは?」 “マイナ免許”失くしたら? 2枚持ちは? 3月24日から開始!
くるまのニュース
どんな大会か知ってる? 警察官が技術を競う「全国白バイ安全運転競技大会」とは
どんな大会か知ってる? 警察官が技術を競う「全国白バイ安全運転競技大会」とは
バイクのニュース
アイシン、アイシン化工を2025年4月吸収合併 摩擦材などグループ内の事業重複解消
アイシン、アイシン化工を2025年4月吸収合併 摩擦材などグループ内の事業重複解消
日刊自動車新聞
バニャイヤ、タイトル防衛は危うしもレジェンド勢揃いの『年間10勝クラブ』入り。師匠ロッシと肩並べる
バニャイヤ、タイトル防衛は危うしもレジェンド勢揃いの『年間10勝クラブ』入り。師匠ロッシと肩並べる
motorsport.com 日本版
日産『キックス』新型、ビーチパトロール仕様にカスタム…SEMAショー2024
日産『キックス』新型、ビーチパトロール仕様にカスタム…SEMAショー2024
レスポンス
トヨタが「超スゴいランクル」世界初公開! カクカクボディ×FJスタイル採用!? 「謎のROX」とは? 日本への影響は? 米国SEMAで実車公開へ
トヨタが「超スゴいランクル」世界初公開! カクカクボディ×FJスタイル採用!? 「謎のROX」とは? 日本への影響は? 米国SEMAで実車公開へ
くるまのニュース
後席シートにガタが生じるおそれ…トヨタ『ハイエース』をリコール
後席シートにガタが生じるおそれ…トヨタ『ハイエース』をリコール
レスポンス
ヤマハの自動変速機構「Y-AMT」搭載車に注目が集まるが…… 「MT-09」の最上級モデル「SP」は何が凄い?
ヤマハの自動変速機構「Y-AMT」搭載車に注目が集まるが…… 「MT-09」の最上級モデル「SP」は何が凄い?
バイクのニュース

みんなのコメント

22件
  • 現行スバルの軽自動車達「トラヴィック以外、既存のスバル車をイジったスバルっぽいヤツじゃん。」
  • 現行のダイハツからのOEM車は全部当てはまりますね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

189.5268.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

-万円

中古車を検索
トラヴィックの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

189.5268.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

-万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村