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違いを愛でることの大切さ。マセラティは来るべくして私のもとにやってきた

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違いを愛でることの大切さ。マセラティは来るべくして私のもとにやってきた

この間からふと、なんとなくぼんやりと思っていることなのですが、いじめ問題やパワハラも、妙な全体主義の現況ではないでしょうか。そして「クルマ選び」でも、少し目線を変えてみるのいいヒントになるのではないか、そんな気がしたものです。少しこのことについて書き留めておきたいと思います。

マーフィーの法則

接触事故にあったマセラティ430がパーツも作って車検も通ってもリーズナブルだった

ものごとを見るとき、共通点を探していませんか?自分との共通点、自分の現状との共通点、自分の生活との共通点。調和するというのは和やかなものです。決して悪いことではないでしょう。しかしそれは、望めども望めども、そんなにたやすいことではないのではでしょうか。マーフィーの法則ではないですが「そういう時に限って…」ということも少なくないのではないかと思うのです。

一方、一見すると到底ご縁などないかもしれない、和すことなど金輪際ないだろうということは、徹頭徹尾ありえない選択肢なのでしょうか?そのくらい縁遠そうなことかもしれませんが、見方を変えてみると、一点だけ妥協すると思いがけず魅力的、そんなことってないでしょうか?

マニアックなクルマなんかなくてよかった…?

どうしてこんなことを言い出したかと申しますと、日々楽しくは過ごしてはおりますが、自分の身の上をふと振り返ると、まあ意図しないことばかりで強烈に引くレベルなのです。今頃は平和な家庭でかわいい子供に囲まれ、他愛ない会話にあふれているはずでした。幼少のころから厳に自動車メディアのライターなんていうものにはなってはいかん!と思っておりました。自分の見込みが甘かったのでしょうが、まあ会社なんか登記するんじゃなかった。背負い込むことは増えるし、さまざまな動きを制限するものばかり。身動きが取れないので、まじめな話どうにかしないと。

小さなところでは、マニアックなクルマなんかなくてよかったのです。ちょっと風情はあっても普段使える2世代くらい前のメルセデスベンツのワゴンなんかをアシにして、穏便かつ上質で、クルマどっぷりでなくむしろ適度に希薄なカーライフこそ理想でした。不安しか沸いてこないです。こうしてあらためて自らを振り返ると。大学も浪人して入学し、留年して卒業し、ほかの人がしかるべきことをしかるべきタイミングでできるごくごく普通のことが、その通りにできないのが小生であるが故。まあ「まだできていない」ことに関しては仕方ないのはわかっているつもりですが…。

とにかく、いくら悔やんでも仕方がないのです。一番軽微だからそのクルマの話はわかりやすいかもしれませんが、いくら悔やんだところで、マセラティは来るべくして私のもとにやってきました。おそらくどんなに拒んだところで私のところに来たに違いありません。本当はシトロエンBXにもう少し乗っていたかった。イタリア車ならもう少し普通の156のV6あたりを気ままに入門してみたかった。マセラティなら、430のあとにガンディーニがデザインした小ぶりなクアトロポルテの方がよかった。いろいろ言いたいことは尽きません。しかし430に乗っていれば、日々新鮮な発見があります。日々が艶やかです。ご縁を感じるものです。だから、ほかのことも同じように、ああしておけば、といくら考えてもムダなことなんだろうなと思うのです。

飛び込んでみる!そんないろいろのムダな心配、流行りの言葉でいえば「自分で忖度」は無用なのだろうな。自分の意図や、計画、そんなものは一番後回しでいい。そういうことなのではないでしょうか。最近一人でふさぎ込むことも多く正直かなりしんどいこともあります。でも、いろいろ深刻になっても仕方ない。そう語りかけられるように感じたのはマセラティに乗っているときのことでした。

違いを愛でるということ

「好きなようにする」

これに勝ることってそれほどないな。最近感じたことだったのであります。どんなに特異な人生も、私にとってはごくごく普通の日常。どんなに常識的で当たり前の出来事でもわたしには困難を極める。そんなことはよくあるのですから。異質なものにとっぷりとひたる。違いを愛でる。むしろこういうことの方が大切なのではないか。

SNSの時代。共感と調和で連綿と紡がれているような世の中を日々歩いているようでありながら、実は隔絶の時代、孤独の意義が際立つ毎日なのではないか。そんなまたとない明日は容赦なくやってくる。新鮮な気持ちで、攻めるようなスタンスで一日過ごせますように。来たれ!不毛な調和にはいっそ別れを告げて、違和感に揉まれる新しい一日よ!!

[ライター・画像/中込健太郎]

※当記事は過去公開した記事の再編集版です

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