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「幻の無限インスパイアを振り返る」はたしてエアロは何セット売れたのだろう・・・【ManiaxCars】

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「幻の無限インスパイアを振り返る」はたしてエアロは何セット売れたのだろう・・・【ManiaxCars】

ワークス系メーカー温故知新

無限パーツにインスパイア用があったのを知ってるか!?

「幻の無限インスパイアを振り返る」はたしてエアロは何セット売れたのだろう・・・【ManiaxCars】

先進の4WDメカニズム、SH-AWDを搭載した4代目KB型レジェンドと基本コンポーネンツを共用する5代目CP系インスパイア。2007年に登場したこのモデルは全長5メートルに迫る堂々としたボディを持ち、レギュラーガソリン仕様ながら280psを誇る3.5L・V6のJ35A型エンジンを搭載したラグジュアリーセダンだ。

それにも関わらず、J35A型エンジンは6000rpm超まで軽々回るし、シャシーも低床&低重心化に加えて前後ロールセンターの適正化が図られるなど、走りにも拘っているのがホンダならでは。

この手のセダンにしては足回りも相当に引き締められ、新車試乗会では開発担当者から「もっとソフトな方が良いのでは? という意見も多いのですが…」などというコメントが出るほどだった。

そんな隠れスポーティセダンなCP系インスパイアだからか、当時はM-TECが無限ブランドで各種パーツを用意していたのだ。細部を見ていく。

無限メタルエンブレムが付くフロントスポーツグリルやアンダースポイラー、サイドウイングスポイラーを装着したエクステリア。VGR(可変ステアリングギアレシオ)とのマッチングが図られたスポーツサスペンションによって車高も20mm低められている。

ホイールは剛性バランスに優れる10本スポークのNR。サイズは7.5J×18オフセット+55で、225/45サイズのタイヤが組み合わされる。また、ブレーキはスリットローターとスポーツパッドで強化。

リヤ周りでは、タイプRもびっくりするほど大きいウイングとアンダースポイラーを装着。この後ろ姿を見ると、「はたしてインスパイアにこんなエアロパーツが必要だったのだろうか?」と思わずにはいられない。

マフラーは、左右出しφ76.3デュアルテール仕様。当然、保安基準適合のJASMA認定品だが、加速騒音の問題から2010年4月以降のモデルには装着不可。まぁ、今さら交換する人はいないだろうが…。

コンパクトやミニバンなども扱うM-TECだけに、セダンであるCP系インスパイア用のパーツがラインナップされていてもおかしくはないが、「どれだけ売れるのだろうか…」という大きな疑問を抱かずにはいられないのもまた事実だったりするわけで。

その一方で、車高を落としてエアロを巻いた姿はカッコ良いの一言。当時の新車試乗会では当然ベース車が主役で、無限製パーツ装着車はあくまでも脇役だったのだが、OPTION編集部としてはむしろその脇役に注目したのは言うまでもない。

ただひとつ残念なのは、基本コンポーネンツを共用するKB系レジェンドには『MUGENコンプリートパッケージM1』という同社初のコンプリートカーが用意されたのに、CP系インスパイアにはそれに相当するモデルが無かったことくらいか。

TEXT&PHOTO:廣嶋健太郎(Kentaro HIROSHIMA)

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