一部改良を受けたアウディの新しい「Q8」が日本に上陸した。サトータケシが都心で試乗した印象を綴る。
スウィートなディーゼル
新しいジャガーのスーパーGTが、ついに姿をあらわした!──GQ新着カー
2019年にデビューしたアウディQ8が、はじめてのマイナーチェンジを受けた。用意されるエンジンは、排気量3.0リッターのV型6気筒直噴ディーゼルと、同じく3.0リッターのV型6気筒直噴ガソリンの2種類。今回は、ディーゼルエンジン搭載のS lineグレードを試乗した。
対面すると、八角形のシングルフレームグリルが幅広になり、クーペSUVのロー&ワイドなフォルムを強調するようになったことに気づく。ただし、無駄を削ぎ落とすというアウディのデザイン手法は踏襲されていて、短いオーバーハングと長いホイールベースを組み合わせた個性的なプロポーションを、シンプルに表現したエクステリアとなっている。盛るのではなく、すっきりと見せるやり方に好感を抱く。
インテリアも同様で、ごてごてと飾ったり、たくさんの色を使ったりするのではなく、造形美と素材の質感の組み合わせで上質な空間を表現している。エクステリアとインテリアのシックな世界観が共通しているところもいい。
走り出して「おおっ!」と、声を出してしまったのは、V6ディーゼルの朗らかな回転フィールが心地よくて、うれしくなったから。信号待ちで、「もしかしたらガソリンだっけ?」と、あらためて資料を確認してしまうくらい、回転感覚がスウィートなディーゼルだ。
アイドル回転付近、極低回転域のトルク感こそ必要にして充分という程度だけれど、回転が上がるにつれて気持ちよくトルクが盛り上がる。抜けのよい音も耳に心地よく、BEVもいいけれど、やっぱりエンジンには抗しがたい魅力がある。
撮影のためにクルマを動かして感心したのは、全長5.0mを超す巨体でありながら小回りが効くこと。S lineのグレードに設定されている、オールホイールステアリングのオプションが装備されているのだ。
低速では、後輪が前輪と反対の角度に最大で5度ステアする。結果、最小回転半径はこの仕組みがない場合よりも0.6m小さい5.6mになっている。5.6mは、はるかに全長が短くてハンドルがよく切れるはずの後輪駆動レイアウトを採る日産「スカイライン」と同じ。オールホイールステアリングがいかに有用な仕組みであるかがわかる。
清々しい走行感覚エンジンも小回りが効くことも魅力的であるけれど、なにより感銘を受けたのが乗り心地だ。ただし、ほかのクルマとは快適さがちょっと違う。なんというか、乗り心地が軽いのだ。路面の凸凹に遭遇した瞬間、クルマの重量が半分ぐらいになって、ふわりと乗り越えたかのような錯覚を覚える。
この独特のフィーリングは、おそらくアダプティブエアサスペンションがいい仕事をした成果だろう。
軽いといえば、コーナリングも軽い。2.2tを超えるヘビー級でありながら、ひらりひらりとコーナーをクリアする。ハンドル操作という入力に対する反応も正確で、しかもエンジンのレスポンスとフィーリングは前述したとおりだから、カーブの連続が楽しい。車体が1割か2割、コンパクトになったように感じる。
試乗を終えて、エアサス、後輪操舵、クワトロなどの技術が一丸となって、清々しい走行感覚を実現していることが一番心に残った。考えてみれば、TDI(ディーゼルエンジン)にしろクワトロシステムにしろ、アウディはモータースポーツの実戦で技術を磨いてきた。こうした技術を搭載するクルマが、たとえSUVであってもスポーティで楽しいのは当然のことかもしれない。
「¥15,000,000か¥16,000,000ぐらいかな?」と、思いながらプライスリストを確認すると、まさかの¥12,280,000。車両価格の高騰が止まらない昨今、このサイズと中身でこの価格はバーゲンプライスと言えるのではないだろうか。同じV6ディーゼルで、S lineではない標準仕様を選べば¥11,050,000。これをお値打ち価格と言わずになんと言おう!
でも、標準仕様はアダプティブエアサスペンションではないし、オールホイールステアリングも選べない。
これは悩ましい……。
文・サトータケシ 写真・安井宏充(Weekend.) 編集・稲垣邦康(GQ)
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