スバルの新しい「フォレスター」は、雪道にやっぱり強かった! 青森で運転した小川フミオがリポートする。
スバルブランドへの期待を裏切らない
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都会で見かけることの多いスバルのSUV、フォレスター。たしかに(いい意味で)ゴッツい見かけは、市街地で目立つし、いざというとき頼りになりそうな安心感を与えてくれる。
と、言いつつ、雪道での性能ぶりを経験した人はどれだけいるだろう? 実際、頼りになる。2024年2月に、青森の山の中を走りまわってわかった。フォレスター、けっして見掛け倒しじゃない。降雪地帯でもすぐれた走行性能を発揮してくれる。
私がフォレスターをドライブしたのは、八甲田山。青森市内はぜんぜん積雪がないなぁ、と、タカをくくっていたら、山の中はしっかり真っ白。除雪車がまめに入って、両型に高い雪の壁を作った道を走った。
私がドライブしたフォレスター ツーリングは、1995cc水平対向4気筒エンジンと、全輪駆動(AWD)システムを組み合わせる。このドライブトレインの実力ぶりについては、これまでさまざまな状況下で体験ずみ。今回も期待を裏切られなかった。
試乗車のエクステリアは、マットブラックに塗装された17インチ径のウィルダネスホイールが目をひく。けっこう迫力があって、今回日本で販売店オプション設定したところ、引き合いが多いというのもわかる気がする。
ウィルダネスホイールは、全国のスバル販売店で、フォレスターの新車購入時に、同時に購入することができるそう。地元の販売店によって、さまざまなパッケージが用意されることもあるようで、このあたりが、北米でも人気の高いクロスカントリー型SUVのフォレスターならではの楽しみといえる。
そういうわけで、私は、ウィルダネスホイールにスタッドレスタイヤを組み合わせたツーリングモデルで、積雪で枝まで真っ白になった立ち木がつくる景色を眺めながら、くねくねと雪の道を走ったのだった。このクルマは雪道でのドライブにたいへん信頼がおける、というのが総じての印象。
加速、減速、カーブを曲がるときの車体の反応、すべてドライブしている私の意思どおりに走ってくれると感じられる。ためしにクルマのいない広い駐車場で、ぐるぐると旋回してみたが、リヤが流れたとしても一瞬で収束。ブレーキングもじつにしっかりしていた。
220mmの最低地上高確保にともないサスペンションアームの動きに制約が出るのか、乗り心地にややごつごつ感があるのは事実。ただし、逆にふらふらと車体が揺れるようなこともなく、忠実に着実に、雪の道だろうと、乗っているひとを目的地に連れていってくれるだろう。そんな説得力がある。
走行性能に関して「X(エックス)モード」と名付けられたドライブモードを搭載。乾燥路面などでは「ノーマル」で走っていても、4輪のセンサーが働くのだろう、少しのスリップがあった場合などはさっと「スノー/ダート」モードに切り替わる。深雪では「ディープスノー/マッド(泥)」モードも使える。
フォレスターは後席が広いばかりか、荷室容量も大きく、機能性に富んだSUVだ。一部のファンには、スバルブランドに期待するまじめなクルマづくりの、まさにシンボル的プロダクト(のはず)。
青森でのドライブは、それを実感させてくれた。
文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.) 編集・稲垣邦康(GQ)
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みんなのコメント
特別仕様車に試乗されているようですが、この「ウィルダネス」
ホイールは、一部のスバル販売会社ベースで独自にセットアップ
された特別仕様車(アクティブパッケージ・タフパッケージ等)と
して販売されていますね。
昨年11月、ついに6代目がアメリカで発表されて、いよいよ
現行5代目も終盤戦。
このホイール装着車で販売テコ入れというところでしょうか。
6代目のガラっと変わったスタイリングには賛否両論あるよう
ですが、やっぱり現行の方がいいやと感じる人にとっては、
このホイール含めて今が最後のチャンスなのではないでしょうか。
メディアも、広報も、もう少しやり方を考えればいいのに。