現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 新型登場から早くも半年が経過。スズキ スイフトの販売動向などを検証してみよう

ここから本文です

新型登場から早くも半年が経過。スズキ スイフトの販売動向などを検証してみよう

掲載 8
新型登場から早くも半年が経過。スズキ スイフトの販売動向などを検証してみよう

スズキのグローバルコンパクトカー、スイフトは2023年12月に4代目へとフルモデルチェンジされた。それから半年ほどが経過したところで、現在の販売動向などから、ユーザーの嗜好などを検証してみたい。

コンパクトカーでもMTで愉しみたいなら、オススメ
2004年に初代が登場以来、世界累計販売台数は約900万台に達しているスズキのグローバルコンパクトカー「スイフト」。2023年12月にフルモデルチェンジされた4代目は、「エネルギッシュ×軽やか 日常の移動を遊びに変える洗練されたスマートコンパクト」をコンセプトとして登場した。

●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか

つまり簡単に言ってしまえば、歴代スイフトが培ってきたデザインや走行性能に、安全&快適装備を充実させて、デザインや走りだけでない、クルマと日常を愉しめる新たな価値観を加えたという。

実際、そのスタイリングは遠目に見ても「スイフトだ!」と分かるもの。サイズ的には従来型とほぼ同じで、フロント&リアウインドーの傾斜角やルーフの長さも従来型からほとんど変えず、スイフトらしいシルエットは継承されている。それでも、クラムシェル風のボンネットや立体感のあるフロントマスクなど、新しさを感じさせるディテールは多い。さらにインテリアは大きく進化して、質感を向上させるとともにインターフェースの視認性や操作性も良い。

パワートレーンは新開発の1.2L 3気筒マイルドハイブリッドが中心で、しかもトランスミッションはCVTだけでなく5速MTもラインナップしている。1トンを切る車両重量による軽快な走りっぷりはスイフトならでは。実際にCVTもMTも試乗してみたが、CVTでも十分にスポーティな走りを愉しめるが、MTはさらに軽快感が高い。

ハンドリングの良さはそのままに、MTのシフトタッチもまずまずで半クラッチの領域が広く、MTだからと神経質にならずに運転できる。スイフトスポーツまでは要らないけれど、このクラスでもMTで運転を愉しみたい、という人なら一度試してみることをオススメする。

コンパクトカーでも無難な色が好まれる?
さて、そんな新型スイフトは2023年12月13日の発売開始(MTは2024年1月17日)から半年以上を経過したが、2024年6月末の段階で約1万4900台が登録されている(データはスズキ調べ、以下同じ)。受注台数は公表されていないが、当然これを上回る数値になっていることは間違いない。ちなみに、目標販売台数は年間3万台と発表されているので、これはほぼ達成できるだろう。

なお、新型スイフトを現在オーダーしたとすると、グレードやボディカラー、オプション、また販売店などの違いによって多少の差はあるだろうが、だいたい2カ月くらいで納車可能とのこと。一時期ほど納車まで待たされることはなさそうだ。

人気グレードのトップ3は、1位がトップグレードのハイブリッド MZ(以下、MZ)、2位がエントリーグレードのXG(これのみノンハイブリッド)、3位が中間グレードのハイブリッド MX(以下、MX)となっている。現在のところパワートレーンは1.2L 3気筒のZ12型のみだが、マイルドハイブリッドの比率は約8割だという。

これから類推すると、MZが6割以上、XGが約2割、MXが2割以下というところか。新車効果でトップグレードから売れるのは良くあることだが、エントリーグレードも健闘しているのは、社用車(営業車)などでの需要も多いからだろうか。また、2WD(FF)と4WDの比率は、8:2くらい。このクラスで生活四駆を必要とする人は、やはりコンパクトSUVを求める人が多いのではと思われる。

人気のボディカラーは、1位がピュアホワイトパール、2位がスターシルバーメタリック、3位が訴求色のひとつであるフロンティアブルーパールメタリックだった。ここで紹介している撮影車のフレイムオレンジパールメタリックなど、鮮やかな色も新型スイフトには似合うのだが、コンパクトカーでも、無難なモノトーンカラーを好む人が多いようだ。

人気のメーカーオプションは、全方位モニター付きメモリーカーナビゲーション(MZとMX)と、ディスプレイオーディオ(XG)。MZではディスプレイオーディオは標準装備されているので、スマートフォンをリンクさせればアプリのカーナビを使用したり、自分でダウンロードした音楽を楽しむこともできる。いまやカーナビゲーションとETC(こちらはディーラーオプション)はクルマの必需品であることは間違いない。

「スイスポ」譲りの走りを重視するユーザーも多い
新型スイフトを購入した人の平均年齢は40代。先代スイフトではボリュームゾーンは50~60代だった。新型でも、50~60代のユーザーの支持は少なくなったわけではないのだが、平均年齢が下がったのは、新型スイフトがターゲットとしている20代のユーザー比率が高くなったことによるという。TVなどでも若い層を意識したCMが展開されているが、これが功を奏しているようだ。

購入時に重視したポイントは、「スタイル・外観」と「ボディカラー」が上位にきている。そのわりには、モノトーンのボディカラーが好まれているのも面白いところだが。それでも、購入後も9割以上のユーザーが気に入ったポイントとして挙げている。スイフトらしさを継承したスタイルに、おとなしめのボディカラーのほうが飽きがこないからだろうか。

また、「運転のしやすさ」「乗り心地の良さ」「足まわりの良さ」「コーナリングの安定感」といった、「走り」に関連した項目を重視するユーザーも多い。これは、他のコンパクトカーではあまり見られない、スイフトならではのポイントといえるだろう。

やはり、スイフトといえばホットバージョンである「スイスポ」ことスイフトスポーツに期待し、実際にはスイスポまでは手に入れないけれど、スイスポの走りの血統を引き継いだスイフトに乗りたい!という人は少なくないようだ。

こうなると、近い将来に登場するであろう新型スイフトスポーツにも期待したくなる。ふつうのスイフトがこれだけ出来が良いのだから、さらに進化して走りもより愉しめるに違いない。その登場が、ますます待ち遠しくなってくる。(文:篠原 政明)

スズキ スイフト ハイブリッドMZ 主要諸元<カッコ内はハイブリッドMXのMT>


●全長×全幅×全高:3860×1695×1500mm
●ホイールベース:2450mm
●車両重量:950kg<920>
●エンジン:直3 DOHC+モーター
●総排気量:1197cc
●最高出力:60kW(82ps)/5700rpm
●最大トルク:108Nm(11.0kgm)/4500rpm
●トランスミッション:CVT<5速MT>
●駆動方式:横置きFF
●燃料・タンク容量:レギュラー・37L
●WLTCモード燃費:24.5km/L<25.4>
●タイヤサイズ:185/55R16
●車両価格(税込):216万7000円<192万2800円>

[ アルバム : 新型スイフトの動向 はオリジナルサイトでご覧ください ]

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

角田裕毅のマシンが“グリッター”カラーに。RB、ラスベガスGP用スペシャル・リバリーを発表
角田裕毅のマシンが“グリッター”カラーに。RB、ラスベガスGP用スペシャル・リバリーを発表
AUTOSPORT web
フォルクスワーゲン「ティグアン」発売! 3代目に進化した全長4.5mの“VWで一番売れている”SUVはどう進化?
フォルクスワーゲン「ティグアン」発売! 3代目に進化した全長4.5mの“VWで一番売れている”SUVはどう進化?
VAGUE
台湾では「輪行」不要!? 国鉄で広がる自転車の旅はちょっと不思議な感覚
台湾では「輪行」不要!? 国鉄で広がる自転車の旅はちょっと不思議な感覚
バイクのニュース
カーメイト、改良版サイクルアタッチメント、釣り竿収納ホルダーの新製品が発売!
カーメイト、改良版サイクルアタッチメント、釣り竿収納ホルダーの新製品が発売!
レスポンス
美しい! 速そう!! カッコいい!!! 幻の日産フラッグシップ「Q80インスピレーション」市販可能性
美しい! 速そう!! カッコいい!!! 幻の日産フラッグシップ「Q80インスピレーション」市販可能性
ベストカーWeb
めっちゃカッコいいぞ!?? スズキ新型SUVをトヨタへ供給&日本導入ってマジか
めっちゃカッコいいぞ!?? スズキ新型SUVをトヨタへ供給&日本導入ってマジか
ベストカーWeb
【SHOEI】システムヘルメット「NEOTEC 3」に新グラフィックモデルの「ANTHEM(アンセム)」が設定された!   
【SHOEI】システムヘルメット「NEOTEC 3」に新グラフィックモデルの「ANTHEM(アンセム)」が設定された!   
モーサイ
軽快スポーツフルフェイス「Z-8」シリーズに新グラフィック「YAGYO」が追加!パーツ怪異イラストがかわいい!  
軽快スポーツフルフェイス「Z-8」シリーズに新グラフィック「YAGYO」が追加!パーツ怪異イラストがかわいい!  
モーサイ
「青の位置が矢印の信号機」ってなんだ? 更新で消えゆく超激レアモデルだった! 【信号機マニア・丹羽拳士朗の偏愛日記 #1】
「青の位置が矢印の信号機」ってなんだ? 更新で消えゆく超激レアモデルだった! 【信号機マニア・丹羽拳士朗の偏愛日記 #1】
くるくら
光岡自動車、シビックベースの「M55ゼロエディション」発売 イメージは1970年代 6速MTのみ 808万円
光岡自動車、シビックベースの「M55ゼロエディション」発売 イメージは1970年代 6速MTのみ 808万円
日刊自動車新聞
【ドライブグルメ】中央自動車道・双葉SA(上り)のオススメ テイクアウトは、ユニークな総菜パンと定番のアップルパイ
【ドライブグルメ】中央自動車道・双葉SA(上り)のオススメ テイクアウトは、ユニークな総菜パンと定番のアップルパイ
Webモーターマガジン
「黄信号だ。止まろう」ドカーーーン!!! 追突されて「運転ヘタクソが!」と怒鳴られた…投稿に大反響!?「黄信号は止まるの当たり前だろ」の声も…実際の「黄信号の意味」ってどうなの?
「黄信号だ。止まろう」ドカーーーン!!! 追突されて「運転ヘタクソが!」と怒鳴られた…投稿に大反響!?「黄信号は止まるの当たり前だろ」の声も…実際の「黄信号の意味」ってどうなの?
くるまのニュース
三重県の「北勢バイパス」、2024年度内に四日市の中心部まで開通! 通勤ラッシュの緩和にも期待。 【道路のニュース】
三重県の「北勢バイパス」、2024年度内に四日市の中心部まで開通! 通勤ラッシュの緩和にも期待。 【道路のニュース】
くるくら
ヒョンデが独占!? 「2025カー・オブ・ザ・イヤー」、新型「サンタフェ」が「年間ベストカー賞」など複数受賞
ヒョンデが独占!? 「2025カー・オブ・ザ・イヤー」、新型「サンタフェ」が「年間ベストカー賞」など複数受賞
LE VOLANT CARSMEET WEB
BYDの勢いが止まらない! 新エネルギー車の生産台数が世界初の1000万台を突破
BYDの勢いが止まらない! 新エネルギー車の生産台数が世界初の1000万台を突破
THE EV TIMES
【ユーズドカーチェック】17枚の画像とともにBMW 3シリーズGT(F34)の中古モデルをわかりやすくレビュー!
【ユーズドカーチェック】17枚の画像とともにBMW 3シリーズGT(F34)の中古モデルをわかりやすくレビュー!
AutoBild Japan
ソロキャンプに嬉しい! 飯ごうにぴったり重なる調理用鉄板「Stacking iron plate」が発売
ソロキャンプに嬉しい! 飯ごうにぴったり重なる調理用鉄板「Stacking iron plate」が発売
バイクブロス
新生ジャガー「DESIGN VISION CONCEPT」のティーザー画像が公開
新生ジャガー「DESIGN VISION CONCEPT」のティーザー画像が公開
カー・アンド・ドライバー

みんなのコメント

8件
  • まいにちハッピー
    発売されてから日が浅いのに、目標台数ギリギリっていうのかはかなりきついね。
    やはりフロントデザイン(フタみたいなボンネットなど)の違和感と、エントリーグレードがでさえ30万円以上の値上げというダブルパンチでは厳しい。
    若い世代に訴求するなら、少なくとも若者がときめくようなデザインが欲しいね。
  • win********
    運転しやすいし、乗り心地も良かった。フロントのボンネットのラインは少し気になるけど、それ以上にリアのデザインがダサすぎる。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

172.7233.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

4.9368.0万円

中古車を検索
スイフトの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

172.7233.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

4.9368.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村