VWゴルフVI GTIから現行型メガーヌR.S.に乗り替えたベストカー本誌編集委員の飯干。そこで、実際に新型シビックタイプRに試乗してどうだったのかをメガーヌR.S.オーナー目線でジャッジした。
文/ベストカー編集部・飯干俊作、写真/ベストカー編集部
果たしてシビックタイプRに乗って後悔しなかったのか!? メガーヌR.S.オーナーが試乗してジャッジ!
■メガーヌR.S.を買って1年半ほどが過ぎたが……
ベストカー本誌編集部の飯干が購入した2022年式のメガーヌR.S.は、本人曰く「何といってもそのエクステリアデザインが気に入った」そうだ
予算はけっこうオーバーしていたが、思い切って買った2022年式メガーヌ・ルノースポール(R.S.)が納車になってから1年半ほどが過ぎた。大変満足している。
クルマを受け取り、初めて走らせた瞬間からナビモニターに画像が映らなかったり(くるっと一周して販売店に戻った)、走行中20秒に一度くらいの頻度でウェルカムサウンド(キーを解除してドアを開けると流れる音)が鳴り続けたりといった謎のトラブルはあったものの、走行に支障が出るような故障はなく、「無理して買ってよかった!」と心から思える日々を過ごしている。
何といっても外観のデザインが素晴らしい。走りのよさももちろん大きいのだが、購入動機の半分以上はデザインに惹かれたからだったように思う。その点では、今ももちろん満足している。
デザイン以外でメガーヌR.Sで気に入っているところを並べてみる。
・エンジンが気持ちいい。「おりゃー」とアクセルを踏み込むと、1.8Lターボ300ps/42.8kgmが炸裂し、相当な動力性能を発揮する。
・サスペンションは相応に硬めで乗り心地がいいとは言えないが、充分に許容範囲。その若干ハード目の足回りのおかげで、街中を普通に走っている時も「スポーツカーに乗っている」という実感を得られる。
・5ドアハッチバックなので実用性も問題なく、ファミリーカーとして使える。私のメガーヌは2ペダルのDCTだし、停止まで行う追従型のクルーズコントロールも付いているので渋滞もさほど苦にならない。
一方、少々不満な点もないわけではない。
・燃費には最初から期待していないが、ガソリンタンク容量が47Lと小さく、わりと頻繁にガソリンスタンドに行っている印象。あと10L多めに入れられるとラクなんだけど。
・前期型にはあったブラインドスポットモニターが、後期型ではなぜかなくなっていた。
まぁ、不満といってもこんなもんである。
■そんなメガーヌオーナーがシビックタイプRに乗ったら?
メガーヌR.S.に真っ向勝負を挑むのが現行型シビックタイプR。ニュルFF最速タイムを争うメガーヌと争う好敵手だ
ありがたいことに仕事柄、多くのクルマに試乗できるワケだが、先日、現行型シビックタイプRに乗る機会を得た。メガーヌR.S.の真っ向ライバルとなるクルマだ。
シビックタイプRは先代モデルでもその出来のよさに感心していたが、新型はさらに洗練されていた。結論から先に言うと、エンジン、ハンドリング、乗り心地、居住性、装備などすべてにおいてメガーヌR.S.を少しリードしている。
それでいて価格はシビックタイプRのほうが安いのだから、両車の比較記事をもし展開したら、かなりの確率で「シビックタイプRの勝利」となるだろう。
■うねった路面での追従性が素晴らしいシビックタイプR!
1.8Lターボで300psのメガーヌR.S.に対し、2Lターボで330psを誇るシビックタイプR
エンジンは回転フィールこそ同等だが、迫力もパワーもシビックタイプRが勝る。同じ4気筒ターボでもシビックは2L、メガーヌは1.8L。この200ccの差は確実にある。
ハンドリングに関してはプロドライバーの走りを参考にしよう。本誌ベストカーの企画で鈴木利男氏(日本を代表するレジェンドレーサー、元GT-R開発ドライバー)に乗ってもらう機会があり、私は助手席でその走りを体験したワケだが、まぁ、それは凄かった。
パワフルで速いのは当然としても、うねった路面でのタイヤの追従性が素晴らしいのだ。プロドライバーが(安全マージンを取りながら)相当なペースで走らせているからボディは激しく動いているのだが、タイヤはビタッと路面に張り付いている感覚。
助手席でもその安心感は伝わってくるし、運転操作も忙しくない。安定しているクルマは修正舵が少なく、ラクに走っているように見えるものなのだ。それでいて、コンフォートモードにすれば一般道での乗り心地も良好なのだから言うことなしだ。
そんなシビックタイプRと張り合えるのは、私が所有しているメガーヌR.S.の標準グレードではなく、より走りに振った「トロフィー」グレードなのだと思う。
それにしても、シビックタイプRはワングレードで実用走行からサーキットまで対応できるのだからたいしたもの。やはり2018年登場のメガーヌR.S.と2022年登場のシビックタイプRは4年間の差が如実に出ていると思う。「新しいだけのことはある」ということだ。
■シビックタイプRにしなかったことを後悔しているのか?
新型シビックタイプRのインテリア。歴代タイプRの方程式に則ったスパルタンな雰囲気になっている
それなら私はメガーヌR.S.ではなく、シビックタイプRを買えばよかったと後悔しているかと言えば、それはない。まったくない。
求めているものが違うのだ。少しでも速く、性能の高いクルマが好きな人もいるだろうし、それを否定する気持ちもないが、私はそういうタイプではないということだ。
スポーツ性が高いのは必須条件だが、トンガったクルマは疲れるから、気合いが入り過ぎていないのがいい。そのうえで自己満足に浸れるカッコよさがあれば、言うことなし。そんな私にとっての今のベストはメガーヌR.S.なのだ。
■結局、最後は「欲しい」という直感で決めた!
BC本誌2023年6月26日号掲載の不定期連載企画「鈴木利男に『参りました』と言わせたい!!」では97点を獲得して鈴木氏に参ったと言わせたシビックタイプR
とかなんとか理屈をつけようとするが、結局は「直感」である。メガーヌR.S.は登場直後に実車を見た瞬間に「あ、これ欲しい」と思った。
そして、シビックタイプRにその感覚はなかった。なぜそうなるのかを説明するのは不可能だし、その説明をされたところで聞いている途中で面倒になるのが関の山だろう。
クルマとしてのトータル性能ではシビックタイプRでも、筆者が選んだのはメガーヌR.S.だったという
純粋にクルマのトータル性能で優劣をつけるなら、軍配はシビックタイプRに上がる。しかし、それにあまり意味がないのも事実なんだな、これが。
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みんなのコメント
雑誌が売れないのは編集者の責任だと言うことがよく分かる記事内容だったよ
ご苦労さん