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【GR86/BRZカップ2025】東京、千葉、栃木のスバルレーシング、チーム体制を発表

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【GR86/BRZカップ2025】東京、千葉、栃木のスバルレーシング、チーム体制を発表

スーパーGTに参戦するトップドライバーからベテラン、ステップアップを目指す若手が入り交じり、改造範囲の狭いマシンで毎戦ガチンコバトルを繰り広げるワンメイクレースがGR86BRZカップのプロフェショナルシリーズ。前身のTGR86/BRZレースから数えて12年の歴史がある。

大所帯のチームで複数のドライバーが1台のマシンを交代でドライブするスーパーGTやスーパー耐久とは異なり、ワンメイクレースはドライバー1人で戦うためにレースの駆け引きや運転スキルはもちろん、マシンを整備するメカニックの技術力や、ドライバーのリクエストをマシンのセッティングに的確に反映させるコミュニケーション能力、対応力が試される。ゆえに、自動車ディーラーが販売促進やメカニックの技術向上を目的に参戦するケースも多い。

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大多数を占めるGR86のなかで、GR86/BRZカップがスタートした2022年からBRZで奮闘するのが、スバルのワークスドライバー、井口卓人選手が主宰するTeam Takuty(チームタクティ)。

今シーズンのGR86/BRZカップの参戦体系は、チーム代表の井口選手が運営を行い、東京スバルレーシングの88号車を井口選手、千葉スバルレーシングの87号車を久保凜太郎選手がドライブし、シリーズ全7戦(第1戦:オートポリス、第2戦:もてぎ、第3戦:SUGO、第4戦:十勝、第5戦:富士、第6戦:鈴鹿、第7戦:岡山)に参戦予定。さらに、今シーズンから栃木スバル自動車が加わり、奥本隼士選手が89号車で第2戦から参戦することが2025年シーズンの体制発表会で明かされた。

東京、千葉、栃木の各スバルディーラーがワンメイクレースに参戦する目的は以下の3つ。

1:「ディーラーファンを増やすこと」
レースに参戦したメカニックが各店舗に戻り、スキルアップした技術でユーザーのクルマを整備し、現場で身につけたコミュニケーション力を織り交ぜながら丁寧な提案や説明を行うことで「次もこのお店に整備をお願いしたい」と思われるサービスを目指すこと。

2:「人材育成」
ワンメイクレースに選抜されたディーラーメカニックが、トップドライバーとともにレースを戦うことで、スバル車への知見を深め、知識、技術、責任感が向上することで社内全体のモチベーションが上がる。

東京スバルレーシングの三上 嵩さんは唯一、3年連続でGR86/BRZカップに参加し、今年は念願かなって全国で8人しか選ばれないNBRチャレンジのメカニックに選抜。NBRは超難関だが、年間7戦のワンメイクレースならチャンスは多く、若手メカニックがスキルアップし、輝けるステージになる。

3:「スバルを広める」
各販売会社がレースの応援ツアーやイベントを企画し、スバルブランドを広める活動に力を入れる。

1戦あたりの内訳は、東京、千葉、栃木のディーラーチームごとに厳しい選考を勝ち抜いたメカニック2人と、全国のスバルディーラーから選抜されたメカニック1人を加えた3人をそれぞれのチームのチーフメカニックがまとめ、シリーズを戦う。

ちなみに、東京スバルレーシングと千葉スバルレーシングはそれぞれ14人のメカニックを各ディーラーから選抜している。

井口選手は「ディーラーとTeam Takutyの協業プロジェクトを始めたきっかけが、GR86/BRZカップでBRZのエントリー数が少ないなかで、1台でも多くのBRZを走らせて、ディーラーのファンを増やしたいという思いからでした。レースをやるからにはたとえ同じチームであってもライバル。凜太郎選手や奥本選手ともバチバチにやり合って、チャンピオンを目指します。これまで2シーズン参戦して、選ばれたメカニックのモチベーションが高まり、社内の盛り上がりを実感していますし、なにより『お客様に喜んでいただく』ことが一番の目標なので、チーム代表としてたくさんの笑顔を届けられるように頑張りますので、応援よろしくお願いします」とレースへの抱負を語った。

久保選手は「今シーズンから栃木スバルも加わりTeam TakutyのBRZは3台体制になりますが、井口選手よりも上の順位を目指しているので、チームメイトですが全力で倒しに行きます!」と力強く決意表明。

Team Takutyとともにレースを戦う各ディーラーの担当者も登壇し、今シーズンに懸ける意気込みを語った。

■東京スバル株式会社・カスタマーサービス部・部長・柏淵 実氏
「初年度はシリーズチャンピオンを獲れました。昨年はトラブルも重なって3戦続けてリタイヤしてしまいましたが、結果的にシリーズ2位で終われました。それも井口選手の頑張りや参加したメカニックの努力のおかげだと思っています。今年は王座奪還を目指します。そして、ここにいる14人のメカニックたちも気合い十分で、この1年間を戦い抜きます。選抜メカニックが在籍する各店舗では、店長をはじめお店全体で応援しているので、井口選手にはしっかり頑張っていただきたいと思います」。

■千葉スバル株式会社・サービス部品部・部長・西村剛史氏
「3年目のシーズンを迎え、千葉スバルとしては『勝ちに行く』という思いで14人の精鋭メカニックを揃えました。『1台でも前へ』『1秒でも速く』という気持ちで、社内全体でその思いを共有しています。最強のサポート体制を整えたので、久保選手には安心してステアリングを握っていただきたいと思います。今シーズンも千葉スバルはお客様のためにしっかりと戦い抜きます」。

■栃木スバル自動車株式会社・サービス部品・部長代理・中田勝久氏
「当社はTGR86/BRZレースがスタートした2013年からスバル系ディーラーとして2017年まで参戦していました。しばらく活動を休止していましたが、今回ご縁があってTeam Takutyと一緒に再び参戦することになりました。1台でも多くのBRZがサーキットで増えることを願い、頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします」。

体制発表会の後のトークショーでは、井口選手がワンメイクレースで「3台目のBRZ」を走らせる思いを語った。

「3台目のBRZを走らせたかったのは、スーパーGTのリザーブドライバーを務める奥本選手に、もっとスバルのことを知って欲しいと思ったから。ワンメイクで3台目を走らせればスバル車に乗る機会が増えて、自分の近くでいろんなことを教えられる……というボクの思いを理解している久保選手が、東京オートサロン2025で催されたスバルのプレスカンファレンスに同席していた栃木スバルの小平社長に話したことがきっかけで、今回の流れにつながりました。奥本選手にはボクの若いころのような純粋さがあります。この先も順調にステップアップしていくんだろうなぁっていう可能性みたいなものが感じられるし、自分も年齢を重ねてずっとレーサーは続けられないので、これからスバルを背負っていくレーシングドライバーを育てていきたい。凜太郎もそうですし、どんどん下の子たちを‶スバル色″に染めていきたい。1人でも多く、スバルを語れるドライバーが増えることはボクの願いでもあります」。

いっぽうの久保選手は、奥本選手と浅からぬ縁があるそうで……

「昨シーズンの最終戦(もでぎ)で、コレですよ」と久保選手が指さしたのは割れたフロントバンパー。「奥本選手のマシンの牽引フックの跡なんです。割れた理由は最終ラップのコーナー立ち上がりで、目の前で奥本選手のマシンがガス欠して、ボクは2速か3速のアクセル全開でバッコーンってオカマを掘ったので、フロントバンパーが凹んで穴も開いちゃって。で、そのままチェッカーを受けて、1周してピットロードに戻るじゃないですか。『うぁ、凜太郎やらかした』って微妙な空気が漂っていて。それからずっと奥本選手に追突→リタイヤに追い込んだ疑惑を否定していましたよ。マジで違うからって(笑)」と早くもチーム内でバトルが勃発の予感が!?

GR86/BRZカップのプロフェッショナルシリーズはタイヤのパフォーマンスが勝敗に大きく左右する。興味深いのは、スポンサーの関係で井口選手と久保選手がブリヂストンを履くのに対し、奥本選手はダンロップユーザー(昨シーズン、8戦中6勝でシリーズチャンピオンになった菅波冬悟選手もダンロップ)であること。同じチームでタイヤ銘柄が異なるはとても珍しく、ブリヂストンが今シーズンから投入するアップデートしたポテンザRE-10Dがダンロップの牙城を崩すのか、各スバルディーラーの選抜メカニックの奮闘ぶりも含めて今シーズンのTeam Takutyの戦いから目が離せない。

〈文=湯目由明 写真=岡 拓〉

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みんなのコメント

2件
  • FUT
    スバルにGTのトップドライバーって誰?
  • やふーた
    スバルは、近年ドライバーの高齢化が問題だった。
    イケメンでスキルも高い奥本選手が、念願加入してくれたので
    エースドライバーは即交代か?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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