オーテックツカダが手がけた異色の2.8L+純正タービン仕様!
スポーツラジアルで筑波1分3秒台を記録する快速マシン!
「純正タービンでトルク60kgmを絞り出すBNR34サーキットスペック!」2.8L+ハイカム仕様でもタービンは変えない!?
地元の本庄サーキットをはじめ、筑波や富士などのスポーツライセンスを持ち、ひと月に4~5回もサーキットでのタイムアタックを楽しむ。そんなオーナーのBNR34は、他人と同じではツマラナイということで、少し変わったエンジンチューンが施されている。
心臓部のRB26DETTは、タービンやインタークーラーは純正のままHKS2.8Lキットを組み、カム交換(IN&EX:HKS264度 10.3mmリフト)を行なった異色仕様なのだ。というか、今の仕様は2度のエンジンブローをキッカケとする、修理を兼ねたステップアップの結果といったほうが正しいかもしれない。1度目はガスケット抜けを機にヘッドまわりをチューニング。2度目はメタルの焼き付きで腰下に大きなダメージを受けたため、2.8L化に踏みきった。いずれもサーキットアタック中のトラブルだ。
そんな話の流れから想像できるように、今でも純正タービンを使ってるのは単純にそれが壊れていないから。例え純正パーツであっても、まだまだ使える状態で性能にも納得できるなら、あえて交換する必要はない…というのがチューニングに対するオーナーの基本的な考え方なのである。
制御系にはF-CON Vプロを使った“ATTKD Vプロ エアフロレスキット”を導入。タービンとインタークーラーがノーマルということもあって、Dジェトロ化によるレスポンスアップの体感度も大きい。パワーは、最大ブースト1.1キロ時に460ps/60kgm。ほぼ純正タービンの限界値だろう。
マフラーはATTKD美響チタンを装着。リヤアンダーディフューザーはトップシークレット製だ。高速域でダウンフォース効果があるだけでなく、リヤビューの迫力も倍増する。
ホイールにはビッグキャリパー対応で装着率が高いレイズではなく、ワークのエモーションというのが拘り。ディフェンドレーシングのカナードは、一目で自分のクルマだと分かるように装着したとか。サスペンションはATTKDの仙脚キット(FR14k/mm)、ブレーキは前後エンドレスでフロントが6ポット、リヤが4ポットのものが装着されている。
タイヤはサーキットアタック時もスポーツラジアルのポテンザRE01R(265/35-18)を愛用。「Sタイヤだとどうしても究極のタイムを求めちゃうでしょ? でも、基本はストリート仕様なんだから、それ違うかな…と思うようになったんです」とオーナー。ちなみに筑波でのベストタイムは1分3秒9というから、ドライバーの腕もクルマの仕上がりも、その実力は相当なモノと見てよさそうだ。
誰もが異色に思うエンジンチューンだが、抜群のトルクとレスポンスを誇り、速さだって文句ナシ。純正タービン仕様のポテンシャルの高さを、オーテックツカダがこのBNR34で証明したのだ。
●取材協力:オーテックツカダ 長野県長野市大豆島5862-1 TEL:026-221-3086
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