■スゴイ“スープラ”公開!
2024年10月4日、国産車をメインにカスタムパーツを手掛けているKUHL JAPAN(クールジャパン)は、ラスベガスで開催される「SEMA SHOW 2024」に出展すると発表しました。
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同時に、同イベントに出展する新作パーツをまとったトヨタ「GR スープラ」を公開しました。
1978年に誕生した「スープラ」は、トヨタを代表するフラッグシップスポーツカー。初代から4代目の80型(通称80)まで一貫して直列6気筒のFR(フロントエンジン・リアドライブ)が採用されていました。
初代が誕生した当初、北米で人気が高かった日産「フェアレディZ」に対抗する形で誕生。日本名は「セリカXX(ダブルエックス)」でしたが、1986年の3代目70型(通称70)から北米共通のスープラに統一されています。
初代は「セリカ」の上級モデルとして日本では広く知られ、2代目ではスポーツ性能を向上したモデルへと路線を変更。デザイン性、空力を高めるリトラクタブルヘッドライトが採用されました。
70でスープラに名前が変更され、セリカとは異なる道を歩み始めます。「全日本ツーリングカーレース」のデビュー戦で優勝を飾ったことも話題となりました。
1993年には4代目となる80が誕生し、フラッグシップスポーツカーの地位を確立しています。
70スープラと比較すると全幅をさらにワイド化し、全高を25mmローダウンして運動性能を向上。大型のリアスポイラーなどエアロパーツを充実させ、空気抵抗係数を世界最高レベルにまで引き上げています。
80スープラのエンジンは、3リッターの自然吸気(NA)と3リッターのツインターボエンジンをラインナップ。最高出力は280psを発揮する真のスポーツカーとして君臨し、「スーパーGT」など数々のレースでも輝かしい成績を収めています。
しかし2002年の「排気ガス規制」に対応することができず、生産終了を迎えることになりました。
2019年にBMWとの共同開発により5代目となるスープラが復活。プラットフォームは共通ですが、エンジンやサスペンションなどの味付けは異なるDB型の「GRスープラ(通称90)」が誕生します。
ロングノーズショートデッキのプロポーションに、直列6気筒エンジン(直列4気筒エンジン搭載モデルもあり)とFRを採用。特徴的なのはショートホイールベースに仕上げられていることでしょう。
全長4380mm×全幅1865mm×全高1290mm(RZ)、1295mm(SZ・SZ-R)とコンパクト。ショートホイールベースのボディによって、安定感と操作性を実現しています。
今回クールジャパンはアメリカのラスベガスで11月5日から8日まで開催される「SEMA SHOW」に同社の新作パーツをまとったGRスープラ「GR SUPRA WIDEBODY SPEC-D」の出展を決定しました。
SEMA SHOWはアメリカの自動車用品工業会(Specialty Equipment Market Association)が主催している世界最大規模のアフターマーケットショー。1967年から開催される歴史ある展示会です。
クールジャパンは、スープラ用エアロパーツとして、すでに標準ボディ用エアロパーツの「KUHL RACING 90-GT/PS NORMAL BODY」とワイドボディキットの「KUHL RACING 90R-GTW WIDE BODY」、さらにドリフト選手権「D1GP(ディーワングランプリ)」参戦マシン用に開発された「KUHL RACING 90-GT “WR D1 SPECIAL WIDE BODY”」の3種類をラインナップしています。
なかでもWR D1 SPECIAL WIDE BODYを、D1GPでも数多く優勝経験のある「俺だ!レーシング」に装着してデータ収集を行ってきました。
クールジャパンの強みや改善点などを洗い出した結果、D1GPで勝つためにさらに開発が進められます。そして出来上がったのが、今回古怪されたKUHL RACING 90R-GTWR SPEC-Dです。
従来のワイドボディをベースに変更を加え、これまでのエアロパーツとは一線を画すデザインに仕上がっています。
ボディの下部にボリュームと立体感のあるデザインで迫力があった部分を全て取り去り、すっきりとした雰囲気に仕上がりました。特徴的なデザインひとつひとつに勝利を導く理由があります。
リアのウイング形状もその一つです。タイヤを滑らせると同時にグリップさせるドリフトでは、ハイスピードで進入すると共に深いアングルでコーナリングする必要があります。
ハイパワーなマシンの安定性やグリップを向上させるためには、反り上がったウイングの形状がポイントです。
またウイングを左右のフェンダーまで延長することで面を広く取り、スライドさせた横向きの姿勢でもダウンフォースを得ることができるデザインになっています。
D1GPでは、リアを滑らせてコーナリングを行う「ゾーン」と呼ばれるポイントを車体が通過しなければなりません。そのため、車体は四角いデザインの方が有利になるので、リアフェンダーを後方に伸ばす形状に変更しています。
アンダーディフューザーの無いシンプルなデザインは、競技中のタイヤ交換短縮など作業効率を考えたものです。バンパーのスラント形状も「D1GP」の追走競技で、2台が並走する際にボディの長さを分かりやすくするためのもの。バンパー上部を突起させてスラントさせる新しいスタイルを取り入れました。
KUHL RACING 90R-GTWR SPEC-Dは市販化も予定しています。
SEMA SHOWで魅せるワイドボディは、D1GP出場車両のスタイルです。そんなGRスープラを公道で見かける日もそう遠くはないでしょう。期待して待ちたいものです。
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