“ホットハッチ”と“雪”は相性が良いように思う。WRC(世界ラリー選手権)の1戦、ラリー・モンテカルロラリーでも雪道を疾走するホットハッチを多く見かける。
ギャラリー:日産のホットハッチは新時代へ! ノート e-POWER NISMO S 試乗記メーターはNISMOロゴ入り専用デザイン。オーディオコントローラーおよび運転支援関連スウィッチ付きのステアリング・ホイール。デジタルルームミラーはオプション。360°カメラも装着可能。各所にレッドをあしらったインテリア。オプションでレカロ社製シートも装着可能。シート表皮はスウェード調。レッドステッチ入り。リアシートのバックレストは40:60の分割可倒式。電動パワーステアリングも専用設定。筆者が最近、雪道を走って「いいクルマだなぁ」と、感心したホットハッチが日産自動車(以下、日産)の「ノート e-POWER NISMO S」だった。2020年1月、北海道・札幌近郊にある「モータースポーツパーク札幌」で開催された「Nissan Intelligent Snow Drive」で、雪道を試乗する機会を得た。
【主要諸元】全長×全幅×全高:4165mm×1695mm×1535mm、ホイールベース2600mm、車両重量1250kg、乗車定員5名、エンジン1198cc直列3気筒DOHC(83ps/6000rpm、103Nm/3600~5200rpm)+モーター(100kW/320Nm)、トランスミッション電気式無段変速機、駆動方式FWD、タイヤサイズ195/55R16、価格272万1400円(OP含まず)。2019年末から2020年にかけては“暖冬”のため、札幌周辺も雪は少なかった。そのため試乗会運営スタッフは、コースへ雪を集めるのに苦労したという。私が試乗した日は降雪のため、路面にはそれなりに雪が積もっていた。
試乗したノート e-POWERは、モーターで前輪を駆動する電気自動車。メカニズム的な特徴は、発電用ガソリン・エンジンを搭載したシリーズ ハイブリッド方式の採用だ。外部からの充電に頼らず電動走行出来る点がポイント。
搭載する駆動用モーターは最高出力100kW、最大トルク320Nm。しかも、試乗車はハイパフォーマンス版の「NISMO S」。NISMOは、日産のモータースポーツ部門を手がける子会社だ。「NISMO S」はもとになる「NISMO」に対し、ボディを補強し、かつ専用サスペンションを装備。さらに、インバータとコンピューター(VCM)に専用チューニングを施す。
結果、もとのNISMOより最高出力は109psから136psに向上。最大トルクは254Nmから、なんと320Nmに向上した。
NISMO S専用エンブレム付き。フロントバンパーは専用デザイン。コンパクトなボディに320Nmもの大トルクは、「雪道にパワフルすぎるのでは……」と、懸念もあるけれど、心配はいらない。走行モード次第で、穏やかな運転も可能だ。
そのために有用なのが、変速機における「Bレンジ」である。アクセルペダルを緩めると、回生ブレーキが強く効き、いわゆる“ワンペダル(アクセルペダルのみ)”で、加減速がコントロール出来る。
トランスミッションは電気式無段変速機。シフトレバーはユニークな形状。「ドライブモードをECOにし、かつBレンジにすれば、雪道はより走りやすくなるはずです」
日産で、e-POWERプロジェクト推進グループに所属し、パワートレインの開発を務める仲田直樹氏が、そう教えてくれた。
最小回転半径は5.2m。NISMOの駆動方式はFWD(前輪駆動)のみ。ノーマルタイヤは「YOKOHAMA DNA S.drive」。アルミホイールは専用デザイン。雪道走行のキモは、アクセルペダルのていねいなコントロールにあるという。アクセルペダルを不用意に全閉にしたり、ブレーキペダルを不用意に強く踏んだりすると、車両の挙動が不安定になりがちという。そこでワンペダルによる駆動力コントロールがありがたがられる、というのだ。
それはよくわかる。ノートe-POWER NISMO Sは回生ブレーキが強く効くため、アクセルペダルに載せた足の力をちょっと緩めるだけで、ボディがつかまれたような制動力がかかるのだ。
車両重量は1250kg。専用アルミ製アクセルおよびブレーキペダル、NISMOロゴ入りのフットレスト。ワンペダルによって、直線のみならずカーブでも安定して走れる。カーブの手前でアクセルペダルをゆるめ減速、そこから少しずつ踏み増していくと、安定した姿勢で加速していく。慣れるとアクセルペダルのみのドライブも楽しい。
感心したのは、ギアをDレンジにし、かつ走行モードをノーマルあるいはSモードに切り替えて雪道を走っても、安定している点だ。
チューニングの世界も新時代足まわりは、専用チューニングを施したサスペンションに換装され、さらにボディは、フロントクロスバー、フロントサスペンションメンバーステー(トンネルステー)、リアサスペンションメンバーステー、リアクロスバーなどで剛性を高めたという。
サスペンションはきちんとストロークし、乗り心地が“ガチガチ”という印象は皆無。雪道では、快適にすら感じられた。
スウェード調表皮が特徴の専用スポーツシートは、タイトにぎゅっと上体を支え、かつ路面からの衝撃をうまく緩和してくれる。赤と黒のコンビネーションによるカラースキームもスポーティで見栄えがいいうえに、機能面でも満足のいく出来だった。
そもそも、電動車をNISMOにチューニングさせるというアイディアはたいへんおもしろい。パワートレインまでチューニングすることで、「新世代の」と、冠辞をつけたくなるホットハッチが生まれたのだから。
そういえばボルボも、いまは「ポールスター」という電動車専用のチューニング部門が忙しく仕事をしている。
チューニングの世界も、確実に新しい時代へ入っているのだ。
文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.)
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