ボルボEM90正式発表。「動く我が家 兼 走るマイオフィス」が、電気自動車とプレミアムカーの常識を塗り替える

2023年11月12日、ボルボはかねてからティザーを続けていた電動プレミアム マルチパーパスビークル「EM90」をワールドプレミアしました。広いだけでなく快適で心地よい居住空間は「我が家」をイメージ。700kmを超える航続距離とともに、電気自動車のイメージを大きく変える1台となりそうです。

卓越した航続距離がもたらすストレスフリー
ボルボの新しい電動プレミアムMPV「ボルボEM90」は、大切な人々と特別な時間を過ごす快適なリビングルームをイメージして、設計されました。

そこは寛ぎの場であり大切な人と繋がり、自分らしく過ごせる空間です。新型EM90はそんな、「我が家」の感覚にインスピレーションを受けたと言います。

「我が家」では、さまざまなストレスから解放されることが、まずは大切・・・というわけでしょうか？EM90は、市販BEVとしては最大級の航続距離を誇っています。このクルマには116kWhのバッテリーが搭載されており、CLTC（中国基準）テストサイクルで最大738kmに達します。

充電時間もストレスフリー。10％から80％までの充電時間は最短で30分未満と想定されています。また、出力200kWの電動モーターを搭載しており、0-100km/hの加速は8.3秒です。

安全性能も徹底的に向上されています。ボルボのセーフ・スペース・テクノロジーが採用され、ドライバーと周りの人々を保護するように設計されています。エアバッグは適切に配置され、ダブルAピラーはクリアな視界を提供しながらセーフティケージの強度を維持します。

EM90に搭載された多彩（多才？）な先進運転支援システムは、高度なコンピューティング能力と、高解像度カメラ、サラウンドビューカメラ、ミリ波レーダー、超音波レーダーを備えた全方位センサーセットによって実現されています。

最近、電気自動車を購入するにあたって話題となるバッテリーの保護も重視されています。EM90は強固な構造に加え、最新のバッテリー保護技術を備えており、万が一の衝突時にも安全かつ安定した性能を発揮することができます。

ボルボはすでにグローバルピュアEV専用の小型電動SUV「EX30」を発表していますが、この新しいEM90とともに、2030年までに完全なEVメーカーになるというコミットメントを着実に進めていくことを目指しています。

その室内は、リビングルームでありコンサートホールである
中国・上海にあるボルボデザインスタジオの責任者、ソフィー・リーは、「EM90のインテリアをデザインする際には、通勤や家族旅行にも使える車を考えました。デザインチーム全体として、これは非常に面白い課題でした」と語っています。

そもそもスカンジナビアン調のインテリアデザインを駆使した、最高の快適性と居心地の良さの演出は、ボルボの得意技と言っていいでしょう。EM90ではさらに、6人乗りのプレミアムカーであるとともに、それぞれのパーソナルスペースも大切にしています。

各席には個別にエンターテインメントオプションが供えられアームレスト付きのシートに搭載されたエレガントなタッチスクリーンで、自在に操作することができます。

Bowers & Wilkinsのスピーカーは、21個が最適に配置され、2,460Wのパワフルな3Dサウンドによって、最高の音響体験が提供されています。さながら、移動式のプライベートコンサートホールといったところでしょうか。

ルーフに取り付けられた高解像度の15.6インチスクリーンは、折りたたむことが可能。家族向けのエンターテイメントだけでなく、ビデオ会議に利用することができます。このスクリーンはモバイル画面投影や外部アプリにも対応しています。

つまりEM90は、家族旅行だけでなく、ビジネスでの移動手段としても利用できる、ということ。快適な車内環境を提供し、リモートワークの「基地」として、ミーティングやビジネス通話のやりとりなどにも最適です。

どんなシーンであってもEM90が目指すのは、快適でプレミアムな体験だといいます。そのために後部座席はスクリーン、シート、窓、エアコン、照明などすべてを、その使用状況に応じて最適に調整することができます。

ボルボ・カーズのCEOであるジム・ローワンは、「EM90によって、ボルボ・カーズの伝統と安全性におけるリーダーシップを、新しい電動MPVセグメントに導入します。これにより、これまで開拓してこなかった新たな市場の需要を取り込み、より多くの人々にボルボ・ブランドの魅力を伝えることができるのです」と述べています。

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