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クルマへの情熱が目覚めるかも──新型トヨタ ヤリスクロスGRスポーツ試乗記

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クルマへの情熱が目覚めるかも──新型トヨタ ヤリスクロスGRスポーツ試乗記

一部改良を受けたトヨタの新しい「ヤリスクロスGRスポーツ」は、新感覚のコンパクトSUVだった! 小川フミオの印象とは?

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扱いやすいサイズのクロスオーバーとして人気のヤリスクロス。そのスポーツバージョンがヤリスクロスGRスポーツだ。2022年7月に発表され、2024年1月にマイナーチェンジを受けた最新型に試乗して、燃費と性能の両立に感心してしまった。価格競争力も高い。

ヤリスクロスGRスポーツがクルマ好きの興味を惹くのは、まずウェブサイトだろう。「サーキットやレース・ラリー等のスポーツ走行に起因する不具合については(製品)保証の対象外」と、トヨタが大書しているのだ。運転が楽しめるコンパクトSUV好きなら食指が動くはず、だ。

2024年3月に試乗したのは、ヤリスクロスGRスポーツハイブリッドの前輪駆動版。1490ccの直列3気筒エンジンにバッテリー駆動のモーターを組み合わせ、116psのシステム最高出力を誇る。

ホットハッチとはクルマ好きが呼ぶ、スポーティなハッチバックを指す。歴史は長く、1970年代のフォルクスワーゲン「ゴルフGTI」やルノー「5アルピーヌ」など、当時衝撃的で、いまも名車としてモダンクラシックの市場で人気が高い。

最近は、モデルチェンジを繰り返してきたゴルフGTIの最新版(4WDのゴルフRもある)や、いよいよ販売(生産)中止が間近になってファンをやきもきさせているルノー「メガーヌR.S.ウルティム」などが、最後の(?)スポーツエンジン車として、ホットハッチファンの人気を呼んでいる。

そこにあって、ヤリスクロスGRスポーツの興味深いポイントは、ガソリンエンジン車と、今回のハイブリッド車の2本立てで製品展開をしている点だ。かつてはすぐにでも全車ピュアEV化などと言っていたドイツの自動車メーカーが、昨今ではパワートレインの多様性をうたっているぐらいで、トヨタの戦略は市場でも歓迎されているようだ。

ヤリスクロス標準モデルに対して、ボディ剛性をあげ、専用サスペンションシステムを採用し、ドライブシャフトも専用のものが採用されている。さらにパワートレインと電動パワーステアリングの制御もGRスポーツ専用。18インチ径のアルミホイールのスポークのあいだから赤いブレーキキャリパーが見えているのもいい感じだ。

好ましい点と気になる点はたして、ヤリスクロスGRスポーツハイブリッドに乗ってみると、期待以上に走りがスポーティだ。最大トルクが3800rpmからと、ハイブリッドではあるものの、エンジンをまわして走るとどんどん力が出てくる設定なのが、まず好ましい点。

サスペンション設定はさすがにやや硬め。カーブを曲がるときに車体のロールはしっかり抑えられている。それでも、そこは足まわりの設定にこだわるトヨタだけあって、路面段差をこえるときなど、期待以上にショックを感じさせずスッといく。

乗り心地が硬いなぁ、と、感じるのは、専用に用意されたファルケンFK510SUVというタイヤのせいかもしれない。サイドウォールの必要以上のたわみを抑えて、カーブですばやく曲がっていけることを目指しているのだろうか。

もうひとつ、ちょっと気になるのは高めの回転域までまわしたときのエンジン音。まわしているなぁ! と、気分こそアガるけれど、音のチューニングがちょっと耳につくことがある。加速性がいいので、そのうち気にならなくなるが。

現行モデルは、7.0インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイも装備。スポーツタイプのシートとはいえ、クッション性もよく、とくに前席の居住性は高いので、好きな音楽を聴きながらのドライブ、という楽しみもある。

トヨタでは、世界ラリー選手権で活躍中の「GRヤリスラリー1ハイブリッド」のイメージを頂点に、スポーツドライビングの楽しみを広く知らしめようとしている。こういうクルマに乗ると、ひょっとしたら忘れていたかもしれないクルマへの情熱が再燃するかも。そこが魅力である。

文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.) 編集・稲垣邦康(GQ)

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みんなのコメント

3件
  • 葛葉恭次
    そんなとっ散らかった方向性グダグダなもんで目覚める情熱w
  • dlj********
    そもそもガズーレーシングってネーミング、かなりダサくないですか?中学生レベル。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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