現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【真夏のスーパーカー特集14】スモール・フェラーリの歴史は308GTBから始まった

ここから本文です

【真夏のスーパーカー特集14】スモール・フェラーリの歴史は308GTBから始まった

掲載 更新
【真夏のスーパーカー特集14】スモール・フェラーリの歴史は308GTBから始まった

初めてV8エンジンを搭載したフェラーリは、2+2のディーノGT4だが、一般に“スモール・フェラーリ”と言えば、大ヒットした308GTB/GTS/GTBクワトロバルボーレを指すことが多い。1975年の発表からおよそ10年もの間に進化を続け、フェラーリのドル箱となったのが308だ。(タイトル写真は308GTBクワトロバルボーレ)

流麗なボディスタイルが世界で称賛された
1973年に発売されたディーノGT4(1976年以降はフェラーリ308GT4)は初のV8エンジン搭載車であり2+2シーターであったが、V8搭載の“スモール・フェラーリ”として一躍有名になったのは1975年のパリサロンで発表した308GTBだ。ディーノGT4と同じ3L V8エンジンを横置きに搭載した2座ミッドシップは、ピニンファリーナが自ら手掛けた流麗なボディも評判となり、瞬く間にフェラーリのドル箱となった。

トヨタ決算発表会で明らかにされた“21年末までに投入する新モデル18車種”を大予想【スクープ】

初期モデルは、フロントリッド以外のボディパネルにフェラーリとしては初めてFRPを使ったことでも話題となった。工作精度の低さが問題視されたが、後に採用されたスチールボディに比べると200kg以上も軽く、動力・運転性能に大きく貢献していた。後年誕生するモデルがFRPを多用するきっかけを作ったのが308GTBである。

ミッドに横置きされた2926ccのV8エンジンはベルト駆動DOHC(2バルブ)。これと一体で横置きにマウントされたトランスミッションアッセンブリーをエンジンオイルサンプ下後方に配置する手法はディーノ246GTと同じである。欧州仕様は潤滑にドライサンプ(北米と日本仕様はウエットサンプ)を採用し、8.8:1の圧縮比とVバンク中央にマウントされるウエーバー40DCNFツインチョークキャブ4基により255psを発生。最高速は公称値で252km/hとされた。

そして308GTBの派生車として1977年のフランクフルトショーで発表されたのが、308GTSだ。ブラック塗装が施されたFRP製デタッチャブルルーフを備え、北米をメインターゲットとしたタルガ仕様である。取り外したルーフはシート後方に収納可能で、リアクォーターウインドー部が開閉可能な梨地仕上げのルーバーパネルで覆われていた。オープンエアを手軽に楽しめるGTSの人気は、GTBを上回った。

フェラーリのドル箱になった308GTB/GTSであるが、1980年には排出ガス規制対応のためKジェトロを採用したインジェクション仕様(308GTBi/308GTSi)となり、214psにパワーダウンしてしまう。その性能回復を目指して1982年に投入されたのが、DOHCエンジンを4バルブ化した308GTBクワトロバルボーレだ。欧州仕様で240ps、北米仕様で235psとなり、元来のポテンシャルを回復。再び世界のベンチマークに返り咲いた。その後継車が1984年に登場した328である。

フェラーリ 308GTB 主要諸元
●全長×全幅×全高:4230×1720×1120mm
●ホイールベース:2340mm
●重量:1090kg
●エンジン:90度 V8 DOHC
●排気量:2926cc
●最高出力:255ps/7000rpm
●最大トルク:30.0kgm/5000rpm
●トランスミッション:5速MT
●駆動方式:横置きミッドシップRWD

[ アルバム : フェラーリ 308GTB はオリジナルサイトでご覧ください ]

こんな記事も読まれています

運転席が回転するから超便利! 車内スペースを無駄なく使えるトヨタ ノアがベースのキャンパー
運転席が回転するから超便利! 車内スペースを無駄なく使えるトヨタ ノアがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
ホンダの上級セダン「インスパイア」復活!? 全長5m級&縦型グリルで迫力スゴイ! アコードと違う印象は? 中国で試乗
ホンダの上級セダン「インスパイア」復活!? 全長5m級&縦型グリルで迫力スゴイ! アコードと違う印象は? 中国で試乗
くるまのニュース
崖っぷちサージェント、アントネッリとの交代説に惑わされず「僕は精一杯やるだけ」ウイリアムズ代表とは協議
崖っぷちサージェント、アントネッリとの交代説に惑わされず「僕は精一杯やるだけ」ウイリアムズ代表とは協議
motorsport.com 日本版
青島文化教材社からCT125ハンターカブ(JA65)完成品モデルが間もなく発売。色は現行最新カラーのターメリックイエロー車
青島文化教材社からCT125ハンターカブ(JA65)完成品モデルが間もなく発売。色は現行最新カラーのターメリックイエロー車
モーサイ
JEEP ラングラーを一部改良。ラインナップを充実させ、車両価格を値下げ
JEEP ラングラーを一部改良。ラインナップを充実させ、車両価格を値下げ
Webモーターマガジン
フォルヴィア、人とくるまのテクノロジー展 2024に出展予定
フォルヴィア、人とくるまのテクノロジー展 2024に出展予定
レスポンス
中団から抜け出せないキャデラック。現状、優勝争いは「ほど遠い」とバンバー/WECスパ
中団から抜け出せないキャデラック。現状、優勝争いは「ほど遠い」とバンバー/WECスパ
AUTOSPORT web
コスパに優れたBYDドルフィンがさらにお得になっちゃうかも! 最大50万円の購入資金が当たる「BYD DOLPHIN ありかもキャンペーン」実施中
コスパに優れたBYDドルフィンがさらにお得になっちゃうかも! 最大50万円の購入資金が当たる「BYD DOLPHIN ありかもキャンペーン」実施中
THE EV TIMES
アネブルが水素エンジンモデルを「人とくるまのテクノロジー展 2024」に展示へ
アネブルが水素エンジンモデルを「人とくるまのテクノロジー展 2024」に展示へ
レスポンス
千葉の「高速不毛地帯」に悲願の出入口が!? 東関東道「検見川スマートIC」計画は今どうなっているのか 国道357号の”鬼渋滞”緩和にも期待!?
千葉の「高速不毛地帯」に悲願の出入口が!? 東関東道「検見川スマートIC」計画は今どうなっているのか 国道357号の”鬼渋滞”緩和にも期待!?
くるまのニュース
フェラーリ、イモラの失態を“反省”/昨年より大幅に遅いラップタイム/今季初ソフトetc.【WECスパ木曜Topics】
フェラーリ、イモラの失態を“反省”/昨年より大幅に遅いラップタイム/今季初ソフトetc.【WECスパ木曜Topics】
AUTOSPORT web
巨大な“足場要塞”お見せします 上信越道の「岩塊撤去工事現場」6月公開 険しい現地は設備もスゴい!
巨大な“足場要塞”お見せします 上信越道の「岩塊撤去工事現場」6月公開 険しい現地は設備もスゴい!
乗りものニュース
マツダ新型「最上級モデル」初公開! FR×直6エンジンでめちゃ“楽しそう”! 日本販売も予定のビッグな「CX-80」は「CX-8」と何が違うのか
マツダ新型「最上級モデル」初公開! FR×直6エンジンでめちゃ“楽しそう”! 日本販売も予定のビッグな「CX-80」は「CX-8」と何が違うのか
くるまのニュース
2.7億円ではポルシェ「959」はお高い? F1パイロットも歴代オーナーに名を連ねる渋色「コンフォート」はフルレストア済みのお買い得車!?
2.7億円ではポルシェ「959」はお高い? F1パイロットも歴代オーナーに名を連ねる渋色「コンフォート」はフルレストア済みのお買い得車!?
Auto Messe Web
テオ・プルシェールがアロウ・マクラーレンと正式契約。インディ500を除く2024年インディカーの全戦に出走へ
テオ・プルシェールがアロウ・マクラーレンと正式契約。インディ500を除く2024年インディカーの全戦に出走へ
AUTOSPORT web
フレッシュアップされた2代目 日産「ジューク」に初試乗
フレッシュアップされた2代目 日産「ジューク」に初試乗
AutoBild Japan
【セーフティカーは速くないと】 ポルシェ・タイカン・ターボGTがフォーミュラEのSCへ
【セーフティカーは速くないと】 ポルシェ・タイカン・ターボGTがフォーミュラEのSCへ
AUTOCAR JAPAN
渋谷に「最強オフロードSUV」現れた!? 新型「ラングラー」発表! デザイン刷新で魅力増した!? 打越社長が語る魅力とは
渋谷に「最強オフロードSUV」現れた!? 新型「ラングラー」発表! デザイン刷新で魅力増した!? 打越社長が語る魅力とは
くるまのニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

255.0279.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

94.8175.0万円

中古車を検索
ウインドの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

255.0279.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

94.8175.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村