新鮮さを保つべく繰り返されるアップデート
ボルボのコンパクト・クロスオーバー、XC40が発売されたのは5年前。英国では頻繁に見かける人気モデルへ急成長した。同社のラインナップとして重要な一角をなしており、対照的にハッチバックのV40の存在感はずっと小さくなっている。
【画像】数字以上に良く走る ボルボXC40 B3 競合の小型クロスオーバーと写真で比較 全203枚
そんなXC40にフェイスリフトが施された。もっとも、ボルボは新鮮さを保つべく、毎年のようにパワートレインのアップデートやトリムグレードの見直しをしている。今回の変更内容は、さほど大きなものではない。
現在の英国市場の場合、3気筒エンジンにMTが組み合わされたT2とT3は販売が終了。トルクコンバーター式のATも、段階的にデュアルクラッチ式へ置き換わっている。ディーゼルターボは、2020年から販売されていない。
トップグレードとして据えられるのは、リチャージとリチャージ・ツインと呼ばれるバッテリーEV(BEV)仕様。ツインモーターの後者では四輪駆動になる。
ガソリンエンジンがお望みの場合は、T4かT5のプラグイン・ハイブリッド(PHEV)が選択肢の1つ。T4には128ps、T5には179psの設定が与えられた3気筒エンジンに、82psの駆動用モーターが組み合わされる。ただし、少々お値段が張る。
お手頃に乗りたい向きには、B3とB4という2種類が控えている。2.0Lガソリンエンジンをマイルド・ハイブリッド化し、それぞれ163psと196psを発揮する。
数字以上によく走るB3 やや癖のあるHV
2023年仕様のフェイスリフトでは、C40 リチャージが採用する、アンドロイド・ベースのインフォテインメント・システムを獲得したことがトピック。見た目ではヘッドライトがスリムになり、バンパーの造形が新しくなっている。
今回試乗したのは、前輪駆動のXC40 B3。トリムグレードは中級となるプラスだ。車重1580kgのボディに163psと聞くと、活発には思えないかもしれないが、実際はその数字以上に良く走る。実際、0-100km/h加速を8.6秒でこなせ、まったく不足がない。
マイルド・ハイブリッドのシステムは、エンジンが低回転域の場面で、13psと4.1kg-mを加勢してくれる。その効果も大きいはず。
ただし、癖がないわけではない。燃費向上のため、走行中はエンジンが積極的に止まり、高速道路でもしばしば惰性走行状態になる。再び加速へ移ろうとすると、エンジンが始動しギアがつながるまでに若干のラグが生じてしまう。
結果として試乗時に得られた燃費は、平均で12.7km/L。悪い数字ではないものの、パワフルで四輪駆動のBMW X1 xドライブ23iと変わらなかった。
それでも、4気筒エンジンのサウンドは常に控えめ。トランスミッションも、ドライバーが意図したとおりには動いてくれる。印象自体は悪くない。
ボルボらしく、XC40は先を急ぐタイプではない。ステアリングホイールには安心感のある重さが伴う反面、手のひらへ伝わるフィードバックは殆ど感じられなかった。
スタイリッシュな内装 直感的なタッチモニター
XC40のサスペンションは硬めで、路面の凹凸やワダチを越えると完全には揺れを抑えきれない。しかし姿勢制御は良好で、不快に感じることはなく、調和の取れた乗り心地といえる。心地良いシートに身を委ね、リラックスして移動できる。
インテリアはスタイリッシュで、操作系のレイアウトも賢明。センターコンソールにはゴミ箱が設けられるなど、小物を収納する場所も各所に用意されている。
モニター式のメーターパネルと、インフォテインメント用のタッチモニターは、ドライバーが表示情報や項目などを変更できない。エアコンの操作系はタッチモニターへ集約されているが、直感的には扱えるだろう。
触ってみて意外だったのが、アンドロイド・オートが実装されないこと。グーグル・ベースのシステムなのに。
またプラス・グレードの場合、アダプティブ・クルーズコントロールが省かれる。必要ならアルティメット・グレードを指定する必要があるが、ステアリングホイールには車間距離調整ボタンが残されていた。押しても、特に反応はしない。
ボルボXC40 B3の英国価格は、3万5835ポンド(約576万円)から。パワフルなB4では、4万460ポンド(約651万円)へ上昇する。同クラスのBMW X1やアウディQ3より僅かに高いものの、レンジローバー・イヴォークよりお手頃だ。
近年のボルボは、サブスクリプションでの販売に力を入れている。この場合、英国での価格設定は競争力が高いといえるだろう。
ボルボXC40 B3(英国仕様)のスペック
英国価格:3万9385 ポンド(約634万円/試乗車)
全長:4440mm
全幅:1863mm
全高:1652mm
最高速度:180km/h
0-100km/h加速:8.6秒
燃費:13.7-15.1km/L
CO2排出量:152g/km
車両重量:1580kg
パワートレイン:直列4気筒1969ccターボチャージャー+ISG
使用燃料:ガソリン
最高出力:163ps/4750-5250rpm(システム総合)
最大トルク:20.4kg-m/3000-5000rpm(システム総合)
ギアボックス:7速デュアルクラッチ・オートマティック
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みんなのコメント
後一回りコンパクトなサイズなら文句無しに買いなんだが。
ハイブリッドでいいからXC20とかの名で出して欲しい。