トヨタ GRスープラのエクステリア(外装)やデザインを紹介【プロ徹底解説】

GRスープラは、従来型と異なり2シーター専用モデルとなったことで、ロングノーズショートデッキというFRスポーツカーらしいスタイリングと、走りに特化した機能性重視の外観デザインを採用しています。最新のテクノロジーを採用した手法だけでなく、名車トヨタ2000GTから継承したトヨタのスポーツカーのDNAが息づいています。ここでは、GRスープラのエクステリアデザインについて解説します。文・写真／萩原文博

初代トヨタ86より低い重心高を実現したデザイン

GRスープラは、FR（後輪駆動）スポーツカーとしてのパッケージ・レイアウトが持つ特長を十分に活かすTOYOTA スポーツのフラッグシップモデルにふさわしいスポーツスタイルを採用しています。

卓越したハンドリングや安定したコーナリング姿勢を実現するため、「ホイールベース」「トレッド」「重心高」の3 要素を最重要ファクターと捉え、ピュアスポーツカーとしての理想を追求。

なかでも重心高にも徹底的にこだわり、水平対向エンジンを搭載した初代トヨタ86 よりもさらに低い重心高を実現しているのが特徴です。

GRスープラの直6FR ロングノーズ・ショートキャビンシルエットは、理想的な位置に配置されたエンジンを包み込むようなボディの凝縮感が特徴。
エアロダイナミクスの中でもリフト（揚力）の発生を抑えることに特化した形状に造形されており、フロントそしてリアの空力バランス、重量バランス共に、スポーツカーとしての最適化を追求しました。

さらに、空気抵抗低減に寄与するダブルバブルルーフ の採用や、ヘッドランプの位置を車両内側に寄せることでフェンダーのボリュームを豊かに見せ、凝縮したボディデザインとする手法など、トヨタ2000GTや先代スープラ等からのTOYOTA スポーツヘリテージを継承しています。

スーパーワイドスタンスが特徴のフロントマスク

GRスープラのフロントマスクは、6つのLEDレンズユニットが並ぶ個性際立つヘッドランプデザインを採用しています。
クリアランスランプ&デイライトとターンシグナルランプの機能を併せ持つライン発光のLEDランプとともに、印象的な表情を生み出しています。
また、2 シーターらしいタイトなキャビンと、ワイドトレッドからなるスーパーワイドスタンスが特徴です。

タイヤの存在を強調するサイドビュー

GRスープラのサイドビューは、2シーターに振り切って生まれたショートホイールベース。黄金比を追い求めたワイドトレッド。限界に挑戦した低重心。3つのエレメントが一体となり、ピュアスポーツの理想のかたちを表現しています。

GRスープラのホイールベースは、2 シーターに割り切ることで86 よりも100mm 短い2,470mm を実現。このショートホイールベースと大径タイヤにより、タイヤの存在を強調するサイドビューパッケージが特徴となっています。
また、ホイールベースとトレッドの比は1.55を実現。他の量産スポーツカーと比較してもトップレベルの小さい数値を達成し、優れた回頭性を実現しています。

高い空力特性を発揮するリアビュー

ダックテールと呼ばれるデザインを採用した個性なリアビューをGRスープラは採用し、高い空力特性を発揮します。また、点灯すると特徴的なLEDライトリングを持つ、シンプルでスポーティなLEDリアコンビネーションランプを採用。

またLEDリアフォグ、バックアップランプはバンパー下部の中央にドット状に配置しています。

まとめ

水平対向エンジンを搭載した初代86よりも低重心を実現したGRスープラ。2シーターに振り切って生まれたショートホイールベース。黄金比を追い求めたワイドトレッドにより、他のどんなクルマと異なる個性的なスタイリングとなっています。
特に、アスリートのようなフェンダーのボリュームを豊かさはGRスープラの圧倒的な存在感に大きな影響を及ぼしています。