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中国車との兄弟車と噂される日産N7! 中国で起死回生の1台となるか?

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中国車との兄弟車と噂される日産N7! 中国で起死回生の1台となるか?

N7はeπ007のリバッジモデルである可能性が高い

日産の新型ミッドサイズEVセダンのN7について、中国の合弁先であるDongfengのリバッジモデルである可能性が報道されています。詳細なEV性能をはじめとして、日産の中国市場における最新動向を分析します。

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11月中に開催されていた中国のGuangzhouオートショーにおいて世界初公開された日産N7は、全長4930mm、全幅1895mm、全高1487mm、ホイールベースが2915mmという中大型セダンセグメントに該当します。さらに、N7には高級シートを採用したり、中国の自動運転スタートアップMomentaと開発した高性能ADASの搭載が発表されています。これは中国市場におけるトレンドをキャッチアップしており、2025年初頭にも発売される見通しであることからも、N7に対する期待が高まっていました。

とくに日産は中国市場の販売割合がグローバル全体の25%程度を占めており、北米市場に次いで非常に重要なマーケットであることから、中国を捨てるわけにはいきません。直近の2024年Q3の中国国内の販売台数は13.6万台であり、前年同四半期で-16.7%と急速に販売台数が低下中です。さらに日産が現在ラインアップしているBEVのアリアは、10月でたったの19台しか売れておらず、EV販売という観点で根本的な問題を抱えてしまっています。いずれにしても、中国市場における販売台数とEV販売をテコ入れするという観点で、この新型EVセダンのN7は、2025年シーズンの日産にとって重要な一台となり得るのです。

そして、新たに判明したN7の最新情報として、複数の現地メディアがN7には兄弟車が存在すると指摘しています。これは、合弁先のDongfengがすでにラインアップしているEVセダン、eπ007のリバッジモデルなのではないかという点です。

このeπ007は全長4880mm、全幅1895mm、ホイールベースが2915mmと車両サイズがN7と酷似しています。さらに、車内中央に配置された15.6インチのタッチスクリーンもN7に搭載されているセンターディスプレイとまったくく同じサイズです。

その上、中国EVに必須となっている、サッシュレスドア、および格納式ドアハンドルのデザインもeπ007とまったく同じデザインです。

いずれにしてもこれらの観点から、日産の新型EVセダンであるN7は、日産が独自に開発したEVではなく、合弁先であるDongfengのEVセダン、eπ007のリバッジモデルなのではないか。つまり、マツダEZ-6とDeepal SL03との関係性と同じように、中国製EVのガワだけを変えたモデルである可能性が濃厚ということになるのです。

今回注目されているeπ007のスペックを概観しましょう。まずはBEVとともに中国市場で急速に人気が高まっているレンジエクステンダーEVもラインアップしているという点が重要です。EREVの場合28.4kWhバッテリーを搭載することでEV航続距離200kmを確保。45リットルのタンク容量を活用すると最大航続距離は1200kmを実現しています。BEVの場合、最大70.26kWhバッテリーを搭載することで620kmの航続距離を確保。Cd値が0.209と優れていることもあり電費性能も比較的優秀です。

また、AWDグレードの場合、デュアルモーターシステムによって最高出力400kW、最大トルクも640Nmを発揮。0-100km/h加速も3.9秒と俊敏です。

さらに最小回転半径は5.6m、20ものスピーカーシステムを搭載。1.8平方メートルという巨大なガラスルーフ、高張力鋼とアルミニウム合金の配合割合も71.5%と、衝突安全性を意識したボディの堅牢性を確保しています。

そして肝心な値段設定について、BEVとEREVともに日本円で280万円を実現しており、N7もコスト競争力の高い一台として期待することが可能でしょう。

N7のロングレンジグレードは約380万円からになるだろう

他方で、大衆EVセダンセグメントは競争が激化しています。N7にとって最大のライバルとなるのが、XpengのP7+とMONA M03、そしてBYD Hanの存在でしょう。とくに11月から納車がスタートしているXpengの中大型セダンであるP7+は、60.7kWhのLFPバッテリーを搭載することで600km以上の航続距離を確保しながら、800Vシステムを採用することで超急速充電にも対応。トランク容量も725リットルと大容量を確保しながら、20スピーカーシステムの採用やアンビエントライト、シートマッサージやレッグレスト付きのナッパレザーシート、後席シートでも電動調整やシートマッサージ機能などを完備。何といってもXpengの強みである市街地NOAを含めたハイエンドADASをすべて標準装備しており、その上でP7+は399万円から発売中です。

N7のロングレンジグレードはeπ007の値段設定から推測するに、概ね380万円程度から発売されることになると推測できます。よってP7+は直接の競合となるでしょう。

さらにXpengは大衆セダンとしてM03もラインアップしています。620kmの航続距離を確保するグレードが日本円で276万円で発売中であり、日産N7はXpengの大人気EVセダン2車種に挟み撃ちにされてしまうのです。しかもBYD HanやSealのPHEVバージョンも存在する非常に競争が厳しい大衆EVセダンセグメントにおいて、どれだけの販売台数を実現することができるのか懸念が残ります。

eπ007は月間3000台級という販売台数を達成することができているものの、やはりN7に対する最大の懸念事項は日産ブランド本体で発売するという点でしょう。Dongfengは新たなEV専用ブランドとしてeπブランドを立ち上げることによって、旧来のDongfengユーザーではなく新たな若い層にリーチすることができており、これが一定の販売台数を実現できている要因であると感じます。

日本人にはあまり想像できないと思いますが、すでに日産というブランドは、中国国内においては「田舎の高齢者が買うガソリン車ブランド」というイメージです。これではEVを購入する若いユーザー層を取り込むことは不可能であり、販売ディーラーもわざわざEVを売るメリットがありません。

その一方で、個人的にN7以上に期待しているのが、eπブランドが2車種目のEVとしてラインアップしているeπ008が日産ブランドでも兄弟車として発売されるのではないかという点です。eπ008は全長5m級、3列目シートを搭載する中大型SUVセグメントのEVであり、同じくBEVとEREVをラインアップしています。

その洗練されたエクステリアデザインとともに、インテリアには2列目用の21.4インチの巨大なスクリーン、冷蔵庫、220Vコンセント、助手席の完全リクライニング、2列目キャプテンシートの高性能さなどをはじめとして、現在の中国のファミリー層のニーズを網羅しています。

いずれにしても、日産が初公開したEVセダンのN7というのは、日産の開発した独自EVではなく、あくまで中国メーカーが開発した車両のリバッジモデルである可能性が極めて濃厚です。中国市場では日産が主導して開発するEVが売れないということをアリアの販売台数からも日産自身わかっているはずでしょう。

果たして中国製EVのリバッジモデルが通用するのか。最大の懸念事項である販売マーケティング手法を始めとして、日産が車両開発以外に中国市場のEV販売をテコ入れするために何ができるのか。日産の中国市場における生き残りをかけた最後の反転攻勢ともいえるN7の最新動向は定期的に情報を更新する予定です。

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みんなのコメント

13件
  • sor********
    合弁の関係である東風汽車のクルマだろ。
    その証拠に充電口の位置が他の日産車とは
    全然違い、更にはVモーション顔でもない。 

    つまりこれがどうなろうと、
    別に日産には関係がない。
  • yam********
    一台だけで起死回生出来るほど日産って規模の小さい会社だったのか
    昔はトヨタと競ってたらしいけど寂しいね
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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