現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 最新ジープ「ラングラー」に乗って分かった「街中でよく見かける理由」…タフさだけでなく快適性が「普通のクルマ」レベルに達していました

ここから本文です

最新ジープ「ラングラー」に乗って分かった「街中でよく見かける理由」…タフさだけでなく快適性が「普通のクルマ」レベルに達していました

掲載 8
最新ジープ「ラングラー」に乗って分かった「街中でよく見かける理由」…タフさだけでなく快適性が「普通のクルマ」レベルに達していました

最新モデルのラングラー アンリミテッド ルビコンをテストドライブ

2024年5月10日に宮下公園でお披露目された新型ジープ「ラングラー」。昨今のSUVブームに後押しされ、街中でもラングラーを見かける機会はここ数年で格段に増えたイメージがあります。それだけ売れているということで、2018年に日本導入された第4世代ラングラーは、2023年末時点での国内累計販売台数が2万5000台を超えたのだとか。今回は最新の「ラングラー アンリミテッド ルビコン」に試乗し、ジープ人気の理由を探ってみます。

彼女のジープ「ラングラー」はトヨタ「86」からの乗り換え! アメリカの現地感が出るような「映えカスタム」は、あえてブラックレターを選びました

伝統的な構造を受け継いだラングラーの最新モデル

まずは基本となるジープ「ラングラー」についておさらいしておこう。現在販売されているJL型ジープラングラーは4代目のモデルとなる。ボディ構造は伝統に則ってラダーフレームにオープンボディを搭載し、これにハードトップを載せた構造。キャビンはロールバーで補強され、乗員を守っている。伝統を受け継いだのは構造だけではない。スクエアなボディに7本の縦グリルを持つラジエターグリルは、もはやジープのアイコンとも言える存在だ。

本来の基本モデルは2ドアの「ラングラー」で、これに4ドア&ロングホイールベースの「ラングラー アンリミテッド」が追加でラインアップされたという歴史があるが、現在は4ドアのラングラー アンリミテッドがメインストリームとなり、2ドアのラングラーの販売台数は減少。日本市場では限定車として時おり販売されるのみとなってしまった。これはジープが元来走破性の高いオフロード車両として人気だったのに対して、現在は家族で乗り、荷物を積むことができるSUVとして人気であることを表している。

大幅アップデートを受けたラングラーが本当に変わったところとは?

さて、2024年5月に導入された新型ラングラーは、基本的な構造に変更はなく、マイナーアップデート版と言っていい内容だ。外観の変更点は決して多くない。誰もが見てわかる部分でいうと、フロントグリルの意匠変更が挙げられる。フロントグリルに備わる伝統的な7スロットグリルはそのままに、グリル周辺がブラックアウトされ、上下幅も若干狭くなったのだ。これはアメリカ本国で2023年に発売されたルビコン20周年を記念したモデルに先行採用されたデザインで、機能的にはエンジンルーム内への空気の流れを増やし、冷却性能の向上に貢献しているとアナウンスされている。

またこれまでボディ側面に備わっていたアンテナはオフロード走行時にブッシュで引っ掛かってしまうことを防ぐために、フロントガラス貼り付けタイプに変更となった。

このグリルの変更ばかりが大きくアナウンスされているが、今回のアップデートのキモは、じつは内装にある。なにより電動のパワーシートや第5世代Uconnect5に対応した12.3インチタッチスクリーン、そしてサイドカーテンエアバッグ、ブラインドスポットモニターといった安全装備&快適装備が一般車並みに備わるようになったことも特筆したい。

これまで「ジープなんだからそんなものは装備されてなくて当然」とユーザー側が諦めていたような装備までメーカーは装備してきたのだ。これはジープが好きでこのクルマを選んだドライバーにはあまり関係ないかもしれないが、配偶者や友人がジープを「普通のクルマとして」運転することとなった際には大変うれしい装備だ。

搭載されるパワーユニットは直4ターボ+8速AT

現在日本国内のラングラー アンリミテッドに搭載されるパワーユニットは、全グレードとも2L直列4気筒DOHCターボに8速ATの組み合わせとなる。JL型デビュー当初は3.6LのV型6気筒DOHCだったので、かなりのダウンサイジングと言える。

ユーザーからも「V6が良かった」とか「ターボは力不足」という声を聞くことがあるのだが、スペックを比較して見ると最高出力はV6が285ps、直4ターボが272psとほとんど変わらない。それどころか最大トルクに至ってはV6が35.4kgmに対して直4ターボが40.8kgmと直4ターボが優勢なのだ。

今回試乗したのはトップグレードの「ルビコン」で、標準仕様に加えてサンライダー フリップトップ、サイドバイザー、フードカバー、マッドガードなどのオプションパーツが装着されていた。そしてまだ販売に向けて開発中のプロトタイプながら、電動昇降型のサイドステップが備わっていた。

「普通の乗用車」として何のガマンもなく快適にドライブ可能

今回は渋滞がちな街中から高速道路まで200kmを超えるテストドライブをすることができたが、実際に乗ってみると直列4気筒ターボは力不足を感じるどころかキビキビと軽く動き、加速もシャープ。高速では新しい前車追従クルーズコントロールも試してみたが、実用的でロングドライブでも快適だった。本当に普通の乗用車として不満なく乗ることができるのだ。

そして非常に良かったのが、オプションで装着されていたサンライダー フリップトップだ。実際に日光や風を感じながら走ることでよりジープらしい雰囲気を味わうことができた。一方で閉めてしまえば車内はかなり静かだったことも付け加えておきたい。

オフロード性能の高いジープ ラングラーを街中で普通に使ったら……という観点から乗ってみたわけだが、街中でラングラーを数多く見かけるようになった理由がわかった気がする。ラングラー アンリミテッドは、オフロードを楽しむコアなファンならずともクルマでの移動が楽しくなる、とても魅力的に映る1台なのだ。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

フィアット新型「600e」と暮らしてみたら「500L」との2台体制を夢見てしまい…ファミリーカーとしてオススメの1台です【週刊チンクエチェントVol.47】
フィアット新型「600e」と暮らしてみたら「500L」との2台体制を夢見てしまい…ファミリーカーとしてオススメの1台です【週刊チンクエチェントVol.47】
Auto Messe Web
ルノー「4(キャトル)」が復活! EVになった新型「4 Eテック エレクトリック」は「誰もが手の届く電気自動車」を目指しました
ルノー「4(キャトル)」が復活! EVになった新型「4 Eテック エレクトリック」は「誰もが手の届く電気自動車」を目指しました
Auto Messe Web
毎月およそ[1万台]が売れ続けるあのクルマを大分析!! ええい、[トヨタ ルーミー]は化け物か!? 
毎月およそ[1万台]が売れ続けるあのクルマを大分析!! ええい、[トヨタ ルーミー]は化け物か!? 
ベストカーWeb
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
AUTOCAR JAPAN
【羨望のSUV】メルセデスAMG・G63全方位試乗。「最新のG」は「最良のG」なのか?!
【羨望のSUV】メルセデスAMG・G63全方位試乗。「最新のG」は「最良のG」なのか?!
カー・アンド・ドライバー
6速MTあり! 全長4.5m級“ちょうどいいサイズ”の「新型スポーツカー」が凄い! 480馬力“直6ツインターボ”×FRのみってサイコー! 新型「BMW M2」どんなモデル?
6速MTあり! 全長4.5m級“ちょうどいいサイズ”の「新型スポーツカー」が凄い! 480馬力“直6ツインターボ”×FRのみってサイコー! 新型「BMW M2」どんなモデル?
くるまのニュース
「ジャガー I-PACE eTROPHY」に参戦していた青木拓磨選手がBYD「シール」を試す! 充電インフラのバリアフリーに不満も「マジでありかも!」
「ジャガー I-PACE eTROPHY」に参戦していた青木拓磨選手がBYD「シール」を試す! 充電インフラのバリアフリーに不満も「マジでありかも!」
Auto Messe Web
こんなクルマよく売ったな!! 【愛すべき日本の珍車と珍技術】誰も知らないブーンベースの3列7人乗りミニバン[ルミナス]がフリードになれなかった理由
こんなクルマよく売ったな!! 【愛すべき日本の珍車と珍技術】誰も知らないブーンベースの3列7人乗りミニバン[ルミナス]がフリードになれなかった理由
ベストカーWeb
【最新モデル試乗】すべてがグレードUP! 理想の選択肢、三菱アウトランダーPHEVの驚く完成度
【最新モデル試乗】すべてがグレードUP! 理想の選択肢、三菱アウトランダーPHEVの驚く完成度
カー・アンド・ドライバー
FFスポーツ実験は大成功! ホンダCR-X シビック 2台の「Si」(1) タイプR誕生前夜
FFスポーツ実験は大成功! ホンダCR-X シビック 2台の「Si」(1) タイプR誕生前夜
AUTOCAR JAPAN
「ランクル」兄弟で最もモダンな“250”に試乗! オンロードでもオフロードでも隙がない万能モデルだ。【試乗レビュー】
「ランクル」兄弟で最もモダンな“250”に試乗! オンロードでもオフロードでも隙がない万能モデルだ。【試乗レビュー】
くるくら
ヒョンデ、新型高級SUV「アイオニック9」でレンジローバーに対抗 過去最大のEVがデビュー
ヒョンデ、新型高級SUV「アイオニック9」でレンジローバーに対抗 過去最大のEVがデビュー
AUTOCAR JAPAN
100万円以下で「クラウン」に乗りたい! めちゃ安い“高級セダン”は買っても大丈夫? 古くても「やっぱりクラウン」だけど格安中古はやめたほうがいい?
100万円以下で「クラウン」に乗りたい! めちゃ安い“高級セダン”は買っても大丈夫? 古くても「やっぱりクラウン」だけど格安中古はやめたほうがいい?
くるまのニュース
“低燃費”な新型「クーペSUV」発表!軽量ボディד独自ユニット”装備でめちゃ楽しそう!「映え内装」も超カッコイイ「アルカナ」の魅力とは?
“低燃費”な新型「クーペSUV」発表!軽量ボディד独自ユニット”装備でめちゃ楽しそう!「映え内装」も超カッコイイ「アルカナ」の魅力とは?
くるまのニュース
レクサス「UX300h」に特別仕様車/「LBX」にエントリーグレードを設定! 511万円と420万円からというお値段以上の中身を紹介します
レクサス「UX300h」に特別仕様車/「LBX」にエントリーグレードを設定! 511万円と420万円からというお値段以上の中身を紹介します
Auto Messe Web
入手して51年! トヨタ初代「パブリカ コンバーチブル」は2度のレストアを敢行…オーナーは新車で購入した「パブリカ セダン」も所有していました
入手して51年! トヨタ初代「パブリカ コンバーチブル」は2度のレストアを敢行…オーナーは新車で購入した「パブリカ セダン」も所有していました
Auto Messe Web
ホンダCR-X シビック 2台の「Si」(2) 現代人へ理想的なデトックス 熱くなれる92ps!
ホンダCR-X シビック 2台の「Si」(2) 現代人へ理想的なデトックス 熱くなれる92ps!
AUTOCAR JAPAN
奇跡のシングルナンバー日産初代「セドリックバン」が13年の眠りから覚め路上復帰! ただいまエンジン絶好調!
奇跡のシングルナンバー日産初代「セドリックバン」が13年の眠りから覚め路上復帰! ただいまエンジン絶好調!
Auto Messe Web

みんなのコメント

8件
  • pro********
    ターボの効かない極低回転域の力は排気量がモノをいいます。
    この手のクルマは特に低回転でも素直な反応を示すトルク特性が大事だというのに、最高出力と最大トルクをもって「2L直4ターボはV6の3.6Lにもひけを取らない」などと書くあたりはまったく分かっていないですね。
  • M25
    JKラングラーのサンライダーは雨漏りするけど、JLラングラーはどうなのかな~?
    ラングラーは高級車じゃないはずなのに、価格が倍になっててJLに手を出す気にならないぞ苦笑…。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

799.0909.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

53.01798.0万円

中古車を検索
ラングラーの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

799.0909.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

53.01798.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村