現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 日産「e-POWER」登場から3年 ノートが日産初の快挙を成し遂げられた理由とは?

ここから本文です

日産「e-POWER」登場から3年 ノートが日産初の快挙を成し遂げられた理由とは?

掲載 更新
日産「e-POWER」登場から3年 ノートが日産初の快挙を成し遂げられた理由とは?

■日産「ノート」がわずか3年で人気を獲得した要因とは

 2019年11月2日に、電動パワートレインを搭載した日産のコンパクトカー「ノート e-POWER」が発売されてから丸3年が経過しました。

燃費1位「プリウス」に次ぐ意外なクルマとは? 国産セダン燃費ランキングTOP5

 いまは日産を代表するコンパクトカーとして知られていますが、ノートの発売からe-POWERの追加時、そして発売から年数が経過したいまでは、それぞれ状況が異なっているといいます。はたして、販売状況はどのように変化してきたのでしょうか。

 ノート e-POWERのベースとなる2代目「ノート」は、2012年9月3日に発売されています。

 同社の「マーチ」より大きいボディを持つコンパクトカーで、2012年の発売当時は直噴ミラーサイクルエンジンに高効率スーパーチャージャーを搭載した「HR12DDR」エンジンの採用や、ガソリン登録車クラスナンバー1の低燃費(JC08モード25.2km/L)がセールスポイントとして挙げられていました。

 しかし、他社のコンパクトカーに対して強い差別化をすることはできず、販売面では後塵を拝すことも多くありました。

 トヨタ「アクア」やホンダ「フィット」など、他社の人気コンパクトカーにはハイブリッド仕様が設定されていたモデルも多かった一方、ノートには存在しなかったことも、要因のひとつといわれています。

 潮目が変わったのは2016年です。ノートに新たな電動パワートレイン「e-POWER」を搭載した、ノート e-POWERが2016年11月2日に追加設定されました。

 e-POWERとは、エンジンの動力を発電のみに利用し、バッテリーに蓄えた電力でモーターを駆動させて走るシリーズ式のハイブリッドシステムです。

 アクアなどに搭載されるハイブリッドシステムとは異なる機構を持ち、日産によるとシリーズ式ハイブリッドシステムが量産コンパクトカーに搭載されるのは、ノート e-POWERが世界初だといいます。

 2016年におこなわれたe-POWERの追加設定は、当時すでに発売から4年が経過していたノートにとって追い風になりました。

 日本自動車販売協会連合会が発表する登録車販売ランキングにおいて、2016年のノートの年間販売台数は10万2402台でランキング5位という結果でしたが、翌2017年は13万8905台を記録しランキング2位、アクアやフィットなど他社の人気コンパクトカーを抑え、日本でもっとも売れているコンパクトカーの座を獲得します。

 その後、2018年には13万6324台を販売し、ついにランキング首位を獲得しました。日産が登録販売ランキング(暦年)で1位を獲得したのは、これが統計史上初となります。

 ノートの販売状況について、販売店スタッフに話を聞くと「燃費の良さについて、とくにお客さまから好評いただいています。なかでも、『e-POWER』についての問い合わせをお客さまからいただくことも多いです」とコメントするなど、e-POWERの効果がいかに高かったのかが窺えます。

 登場から3年で、ノート e-POWERは国産コンパクトカーの勢力図を塗り替えました。

■突如販売台数が下落? 2019年10月に起きた異変とは

 2018年まで好調だったノート e-POWERの販売状況は、2019年に入っても衰えることはなく、2019年上半期(1月から6月)も6万8543台を販売し、登録車で首位となります。

 しかし、2019年10月に状況が変わりました。前月となる2019年9月に1万3183台を販売して、ランキングでもコンパクトカーで首位(総合2位)につけていたものが、翌10月には販売台数が5263台となりコンパクトカーの3位(総合6位)にまで転落したのです。

 2019年10月は消費税増税もおこなわれたため、他のクルマにおいても販売台数が減少した事例が多く見られたのですが、ノートは前月からの販売台数の落ち込みが比較的大きいです。

 ノートの販売台数減少について、日産の販売店スタッフは「2019年10月に消費税10%となった後に、ライバルとなるトヨタ『ヤリス』やホンダ『フィット』の新型モデルがお披露目されたことで、お客さまの関心が移っている印象はあります。

 実際の発売は両車ともに2020年2月とのことですが、車両詳細が出てから検討するというお客さまも出ています。

 e-POWER搭載車の走行感覚はかなりおすすめできるものですが、ノート自体が2012年の当時から8年目となるため、設計が古いことは否めません」と分析します。

 e-POWERがノートの販売を復活させた面はあるものの、全面刷新されたノートが待たれているのも事実です。

 今後、日産がコンパクトカーのラインナップにおいてどのような商品を投入するのか、注目されます。

こんな記事も読まれています

新車価格は衝撃の63万円!!! 気分は[日本一速い男] 日産チェリーの正体とは?
新車価格は衝撃の63万円!!! 気分は[日本一速い男] 日産チェリーの正体とは?
ベストカーWeb
イタリアのSAはコーヒーが美味しい! ただしガソリンは日本以上に高いのでセルフサービスを活用しましょう【みどり独乙通信】
イタリアのSAはコーヒーが美味しい! ただしガソリンは日本以上に高いのでセルフサービスを活用しましょう【みどり独乙通信】
Auto Messe Web
新型トラックや多彩な架装など約150台が集結!ジャパントラックショー2024
新型トラックや多彩な架装など約150台が集結!ジャパントラックショー2024
グーネット
MotoGP:2027年に1000ccから850ccへマシン規則変更。空力パーツは50mm削減、車高調整デバイスは禁止
MotoGP:2027年に1000ccから850ccへマシン規則変更。空力パーツは50mm削減、車高調整デバイスは禁止
AUTOSPORT web
世界に1台!フェラーリ「812GTS」ベースのフルカーボン仕様車を披露 ノビテック
世界に1台!フェラーリ「812GTS」ベースのフルカーボン仕様車を披露 ノビテック
グーネット
時速6キロのお台場めぐり!トヨタの3輪BEV使った観光サービス「おさんぽ」スタート
時速6キロのお台場めぐり!トヨタの3輪BEV使った観光サービス「おさんぽ」スタート
グーネット
アウディの美点を「ギュッと凝縮」 更新版S3へ試乗 333馬力にトルクスプリッター 少し真面目すぎ?
アウディの美点を「ギュッと凝縮」 更新版S3へ試乗 333馬力にトルクスプリッター 少し真面目すぎ?
AUTOCAR JAPAN
日産「マーチ」ベースの「フェアレディ」!? 大人が驚く学生ならではの感性で仕上げたカスタムポイントとは
日産「マーチ」ベースの「フェアレディ」!? 大人が驚く学生ならではの感性で仕上げたカスタムポイントとは
Auto Messe Web
ルノーの名物イベント、今年は10月27日に決定! 「ルノー カングー ジャンボリー2024」開催概要を発表
ルノーの名物イベント、今年は10月27日に決定! 「ルノー カングー ジャンボリー2024」開催概要を発表
月刊自家用車WEB
宮田莉朋、無念のトラブルで勝利逃すも「全然ネガティブには思っていません」。原因はギヤボックス/ELMS第2戦
宮田莉朋、無念のトラブルで勝利逃すも「全然ネガティブには思っていません」。原因はギヤボックス/ELMS第2戦
AUTOSPORT web
ルクレール3位「マクラーレンの強さは予想以上。僕たちにはアップグレードが必要」フェラーリ/F1第6戦
ルクレール3位「マクラーレンの強さは予想以上。僕たちにはアップグレードが必要」フェラーリ/F1第6戦
AUTOSPORT web
800馬力のランボルギーニ「ウルスSE」は10種のドライビングモードで楽しめる! EVだけでも60km以上走れるクラス最速SUVです
800馬力のランボルギーニ「ウルスSE」は10種のドライビングモードで楽しめる! EVだけでも60km以上走れるクラス最速SUVです
Auto Messe Web
レッドブル&HRC密着:敗因はフロアのダメージとハードタイヤでの苦戦。勝つことの難しさを痛感したフェルスタッペン
レッドブル&HRC密着:敗因はフロアのダメージとハードタイヤでの苦戦。勝つことの難しさを痛感したフェルスタッペン
AUTOSPORT web
高速道路を走りながら「EV充電」現実に! 本線で「走行中給電」実証やります NEXCO東日本
高速道路を走りながら「EV充電」現実に! 本線で「走行中給電」実証やります NEXCO東日本
乗りものニュース
合法カスタムでも「デコトラ」では仕事ができない現代! デコトラ野郎たちは「マイトラック」で楽しんでいる
合法カスタムでも「デコトラ」では仕事ができない現代! デコトラ野郎たちは「マイトラック」で楽しんでいる
WEB CARTOP
盗難車犯罪の温床「違法ヤード」 解体された自動車が海外輸出される残酷現実、規制強化で本当に防げるのか
盗難車犯罪の温床「違法ヤード」 解体された自動車が海外輸出される残酷現実、規制強化で本当に防げるのか
Merkmal
知的なアスリート──新型マセラティ グラントゥーリズモ試乗記
知的なアスリート──新型マセラティ グラントゥーリズモ試乗記
GQ JAPAN
2年目は女子クラスも新設! 大学自動車部が大手メーカーのサポートで闘う「フォーミュラジムカーナ2024」が開幕!!
2年目は女子クラスも新設! 大学自動車部が大手メーカーのサポートで闘う「フォーミュラジムカーナ2024」が開幕!!
WEB CARTOP

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

144.8268.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

4.8309.0万円

中古車を検索
ノートの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

144.8268.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

4.8309.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村