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ランボルギーニ 第4のモデルは2+2シーターGT 電気自動車になる可能性も

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ランボルギーニ 第4のモデルは2+2シーターGT 電気自動車になる可能性も

ランボルギーニ初の電気自動車に

ランボルギーニの第4のモデルラインは、2008年に発表されたコンセプトカーのエストーケから着想を得た2+2シーターのグランドツアラーとして、2025年あたりに登場する見込みだ。そしてそれは驚くことに、同社初の純粋な電気自動車になる可能性もあるという。

【画像】ランボルギーニ コンセプトカーと限定モデル 全103枚

ミドエンジンのスーパーカーではなく、4シーターのGTとなるこの新型モデルは、エントリー・レベルのウラカン、上位モデルのアヴェンタドール、SUVのウルスというランボルギーニのラインアップに加わることになる。

2+2モデルの噂が聞こえ始めた時から、エンジンはフロントに積まれるのか、それともミドシップになるのかという疑問をめぐり、ファンの間で議論が交わされてきた。しかし、ランボルギーニの研究開発部門を率いるマウリツィオ・レッジャーニによると、もっと急進的なアプローチが真剣に検討されているらしい。

「第4のモデルを投入する時期について考えれば、純粋な電気自動車として投入するのに最適なタイミングになる可能性があります」と、レッジャーニは語る。そしてこのクルマには、ランボルギーニが属するフォルクスワーゲン・グループの広範なプラットフォームから、その1つを利用できると付け加えた。その候補としてもっとも可能性が高いのが、ポルシェ・タイカンや近々市販化予定のアウディeトロンGTに使われている高性能電気自動車用プラットフォームだ。

これを利用すれば、ランボルギーニはその名前に期待される電気自動車を開発するにあたり、スケールメリットによる大幅なコスト削減が可能になる。

ハイブリッドのシアンから電動技術を流用

電気自動車といえば必ず持ち上がる、パフォーマンスと航続距離をどのように両立させるかという問題について、レッジャーニは次のように述べた。「パフォーマンスは重要です。(この2+2モデルも)速いクルマでなければなりません。しかし、われわれのスーパーカーと同じようにする必要はありません。第4のモデルは、少々違ったクルマになるでしょう」

グランドツアラーであるなら、少なくとも500km以上の航続距離が求められるだろう。2025年までにEV市場の成熟が進むことも考えられる。また、ランボルギーニの購入者が3.0秒を超える0-100km/h加速を受け入れるとは思えない。

ランボルギーニはこれまで、自然吸気のV10とV12エンジンにこだわってきた。しかし、年々厳しさを増す排ガス規制を受け、最近発表した限定生産のシアン(ランボルギーニ史上最も速くて最もパワフルなモデルだ)には、初めてハイブリッドを採用した。

シアンはアヴェンタドールの6.5L V12エンジンと、ギアボックスに組み込まれた48Vの電気モーターを組み合わせ、合計で最高出力819psを発生する。

このモーターを駆動する電気は、一般的なリチウムイオン電池ではなく、スーパーキャパシタと呼ばれる装置に蓄えられる。このスーパーキャパシタは、同重量のバッテリーセルより3倍パワフルで、同出力を発生するバッテリーと比べると3倍軽い。

減速時には回生ブレーキ・システムがエネルギーを電気に変換してスーパーキャパシタに蓄え、加速時にはその電気でモーターを駆動してエンジンを後押しするパワーを発揮させる。

シアンはハイブリッドだが、そのシステムに使われている多くの技術的要素は、電気自動車にも応用できるはずだ。

発表は2025年以降か

第4のモデルの発表時期に関しては、レッジャーニは次のように語っている。「わたしたちはまず、ウルスのラインを確立・整理しなければなりません。2003年にガヤルドを発表してからウラカンに至るまで、V10モデルの確立には10年を要しました。同じことをウルスでもきちんと成し遂げる必要があります」

そして次のように付け加えた。「1つのモデルを開発して発表するまで、少なくとも4年は必要です」。つまり、新たなモデルの開発を2021年から始めるとしても、発表は2025年以降になるということだ。

このグランドツアラーのスタイリングは、ランボルギーニのラインアップに通常見られるアグレッシブなラインを受け継ぐだろう。しかし、クルージングに適したモデルという性格に合わせて、アヴェンタドールやウラカンよりもウルスに近い、比較的控えめのデザインになるはずだ。エストーケが発表されたのは既に11年も前のことだが、このコンセプトカーから強く影響を受けたものになると推測される。

第4のモデルが実現するかどうかは、ランボルギーニの販売がどれだけ伸びるかにかかっている。特にウルスの売り行き次第と言っていいだろう。今や稼ぎ頭となったウルスのお陰で、ランボルギーニは贅沢なスーパーカーの生産を続けていける経済基盤を固めることができるのだ。ウルスによる収益は、第4のモデルの開発費用にもなる。

SUVの投入は既に劇的な効果を発揮している。2019年上半期におけるランボルギーニの販売台数は4554台だった。これは昨年同期と比べると実に96%増、つまり2倍近くも増加したことになる。ウルスは総販売台数の約60%を占めている。

ランボルギーニの先駆的な存在となった3台のモデル(1)

ミウラ

リア・ミドエンジンのドライブトレインを初めて採用した2シーター・スーパーカー。ベルトーネがデザインしたミウラは、史上最も崇敬されるイタリア車であり、現代的スーパーカー開発の起源と見做されている。

ランボルギーニの先駆的な存在となった3台のモデル(2)

セスト・エレメント

ガヤルドをベースに製作されたセスト・エレメントは、カーボンファイバーを多用することで軽量化を追求したサーキット走行専用の限定モデル。最高出力570psのV10エンジンと四輪駆動システムを搭載しながら、乾燥重量は1トンを切る。わずか20台が生産され、200万ユーロ(現在の為替換算で約2.4億円)という価格で販売されたが、一般公開前に全車完売している。

ランボルギーニの先駆的な存在となった3台のモデル(3)

テルツォ・ミッレニオ

高出力のモーターを1基ずつ各輪に搭載するという、ランボルギーニの将来的なパワートレインを予見するコンセプト。カーボンナノチューブを使ったボディパネルは、それ自体が蓄電機能を持ち、亀裂や損傷を検出することもできる。

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