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早くも「欧州の上級ブランド」へ肉薄 路面を問わず快適 BYDシール AWDへ試乗 しかもお手頃

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早くも「欧州の上級ブランド」へ肉薄 路面を問わず快適 BYDシール AWDへ試乗 しかもお手頃

低くない訴求力を備えるBYDの3車種

BYDシールが優れた電動サルーンであることを、AUTOCAR英国編集部では概ね理解している。スペインのサーキットやドイツの一般道で、その能力は確かめてきた。

【画像】早くも「欧州の上級ブランド」へ肉薄 BYDシール 競合サイズの電動サルーンはコレ 全122枚

それでも、深いワダチやツギハギの多いアスファルトでの印象を抜きにして、クルマの真の動的能力を確かめたとはいえない。多くのシャシー技術者が認めるように、英国の一般道で機能するサスペンションは、どの国の道でも充分に機能するものといえる。

読者もご存知の通り、中国のBYDは世界最大のバッテリーメーカーの1社に数えられる。英国では、1000台以上の同社の電動バスが、市民を乗せて市街地を駆け巡っている。それでも、まだBYDの知名度が高いとはいえない。

だが、2023年に同社は3種類のバッテリーEVを英国で発売した。そのいずれもが、低くない訴求力を備えている。多くの人に知られるブランドへ成長するのは、時間の問題だろう。

このシールは、BMW i4テスラモデル3ヒョンデ・アイオニック6などと同じクラスへ属する。いずれのモデルも、高い完成度と洗練度を実現しており、最も重要な車種の1つになっている。英国の手強い一般道での評価も高い。

同等装備のBMW i4より大幅にお手頃

といいつつ、英国のBYDが試乗のスタート地点へ指定したのは、グレートブリテン島北部のコッカーマスにあるサーキット。平滑に舗装されたコースが整備され、望めばボーリングもできそうなほど。

それでも、一般道へ足を伸ばすことも許され、ロンドン近郊のようにかなり傷んだ区間も試すことができた。果たして、シールは見事に舗装の不整を処理してみせた。

さて、英国で販売されるシールのパワートレインには2種類がある。安価な方がシングルモーターで、グレードはデザイン。リアに312psの駆動用モーターが搭載され、容量82.5kWhの駆動用バッテリーと組み合わされる。

高価な方がツインモーターのエクセレンス。システム総合530psの最高出力を誇り、駆動用バッテリーの容量は同じ。車重はデザイン・グレードより130kg重くなる。

構成としてはBMW i4に似ているものの、価格設定は大幅にお手頃。ほぼフル装備のデザインで4万5695ポンド(約845万円)から、エクセレンスで4万8695ポンド(約901万円)からに設定されている。シングルモーターとツインモーターの価格差は小さい。

同等装備のBMWは、シングルモーターで5万ポンド(約925万円)台。ツインモーターでは、6万ポンド(約1110)台へ上昇する。

しかも、前述の通りシールは英国の傷んだ一般道へ見事に対応する。乗り心地は全般的に穏やか。ヒョンデ・アイオニック6などで感取される、平均的な速度域での細かな上下動も、僅かに現れるものの充分抑制されていた。

路面を問わず落ち着き、優れた乗り心地

表面がザラついたアスファルトでも、驚くほどフラットで静か。ここまで、路面を問わず優れた落ち着きを叶えた電動サルーンは、非常に限られる。このクラスでいうと、BMW i4へ匹敵するといっていい。車重の軽いシングルモーター版は、特にしなやかだ。

さらにステアリングの反応は正確で、タイヤとのコミュニケーションも取りやすい。本降りの雨のサーキットで、その能力をしっかり確かめることができた。

シングルモーターでもツインモーターでも、ドライブモードが備わり、ステアリングやブレーキの感触を調整できる。とはいえ、ノーマル・モードが最も好印象なようだが。

ブレーキは、スポーツ・モードにすると立ち上がりが尖すぎる。ステアリングホイールは、フリクションが不自然に強まるようだった。

以前の試乗で過剰に思えた、運転支援システムの警告音は大幅に制限された。指定速度を超えた際に発せられていた、人工音声での注意もなくなった。必要なければ、車線維持支援システムなどはオフにもできる。毎回、タッチモニターでの操作が必要だが。

インフォテインメント・システムは、これまでの中国車的。15.6インチのタッチモニターに実装されるソフトウェアは独特で、使い慣れるまでしばらくの時間を要する。モニターを、横向きと縦向きで任意に回転させられるのは面白い。

欧州のプレミアム・ブランドと遜色ない

かくして、欧州仕様としてチューニングを受けたシールは、欧州ブランドの電動サルーンと遜色なく乗ることができる。ブレーキもステアリングも好印象で、乗り心地も優れている。操縦性のバランスもいい。それでいて、価格はより身近でもある。

中国の自動車ブランドの走りが、欧州のプレミアム・ブランドに並ぶ日が遠からず来ると、われわれは予想していた。その日は、想像より短時間で到来したようだ。

BYDシール AWD エクセレンス(英国仕様)のスペック

英国価格:4万8695ポンド(約901万円)
全長:4800mm
全幅:1875mm
全高:1460mm
最高速度:180km/h
0-100km/h加速:3.8秒
航続距離:519km
電費:5.4km/kWh
CO2排出量:−
車両重量:2235kg
パワートレイン:非同期モーター(フロント)+永久磁石同期モーター(リア)
バッテリー:82.5kWh(実容量)
急速充電能力:−kW
最高出力:530ps(システム総合)
最大トルク:73.4kg-m(システム総合)
ギアボックス:1速リダクション(四輪駆動)

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みんなのコメント

61件
  • ryo********
    タダでも、死んでも、腐ってでも買わない。
  • xwa********
    今はディーラーがあって、面倒を見てくれるとしても、最初のヒュンダイみたいにディーラーがなくなっても困るよね。
    夏の炎天下で発火するんじないかと心配するのもね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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