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新型アルファ ロメオ・トナーレ登場! ブランド初のコンパクトSUVとは?

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新型アルファ ロメオ・トナーレ登場! ブランド初のコンパクトSUVとは?

2月8日、アルファ ロメオは、新型コンパクトSUV「トナーレ」を発表した。

全長4.5m弱

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イタリアの名門アルファ ロメオがみずから新時代の始まりを宣言する初のコンパクトSUV、「トナーレ」の量産モデルがついに正式発表になった。

全⻑4.53m、全幅1.84m、全高1.6mというボディ・サイズは、ヨーロッパ車でいうとフォルクスワーゲン「ティグアン」とほぼ同じ。アルファのグループ筋でいえば、ジープ「チェロキー」よりほんのちょっと小さいぐらいだから、日本でも使い勝手が良さそうだ。

ステルヴィオを小型化したようなシルエットのエクステリアは、アルファの歴史的モデルのデザイン要素、「ジュリアGT」の直線的なサイドライン、「8Cコンペティツィオーネ」のボリューム感などで構成されている。角形3連のフルLEDヘッドランプもそのひとつで、1989年に登場した「SZ」、あるいは91年のコンセプトカー「プロテオ」から着想を得ているという。

この「3+3」ヘッドランプはマレリとの共同開発で、車速と走行環境に合わせてロービームの光量を調整する「アダプティブ・ドライビング・ビーム」や、先行車や対向車を自動的に検知して配光を変え、眩しくないようにする「グレアフリー(glare-free:眩しくない)・ハイビーム・セグメンテッド・テクノロジー」を搭載するほか、デイタイム・ラニング・ライト、ダイナミック・ターン・シグナルの機能も備えている。

新型トナーレは、アルファ ロメオの電動化の始まりを告げる第1弾でもある。新しいプラグイン・ハイブリッドとハイブリッドがラインアップに設定されているのだ。

旗艦の「プラグイン・ハイブリッドQ4」は、1.3リッター「マルチエア」ターボ・エンジンとモーターを組み合わせ、前輪をエンジンで、後輪をモーターで駆動する。いわゆる電気式4WDで、システム出力は275psに達する。0~100km/hの加速タイムはわずか6.2秒で、ポルシェ・マカンより0.2秒も速い。満充電時のEV走行の航続距離は60km以上を謳う。

ハイブリッドは、新設計の1.5リッター直列4気筒可変ジオメトリーターボ・エンジン(160psないしは130ps)に、15kW/55Nmのモーターを組み合わせた、いわゆるパラレル式を採用している。48Vシステムのこのモーターは「P2」と呼ばれる。戦前の傑作GPカーの名前を使っているのだ。

パラレル式なので、エンジンを始動せずに、電気のみで発進する「サイレントスタート」や電気モーターのトルクを一時的に高める「e-ブースティング」などもできる。組みわされるトランスミッションは専用のデュアル・クラッチ・タイプの7ATとなる。

トナーレはドライビング・ダイナミクスにおいて、このセグメントのベンチマークとなるべく開発されている。前後重量配分とは“ベスト”(ただし、現時点では数値は明かされていない)。ステアリングのギア比はスポーツカー並みの13.6とクイックで、ステアリング・ホイールにはアルミニウム製のパドルシフトも備わる。

ブレーキは、ステルヴィオ譲りの「インテグレーテッドブレーキシステム(IBS)」を採用。ブレーキ・ペダルが直接油圧マスターシリンダーを動かす従来の方式に対し、ペダル踏力が油圧の変化として電子制御ユニットに送られる、ブレーキ・バイ・ワイアである。これにより、ブレーキ・ペダルのフィーリングは最適化され、ブレーキ温度が上昇しても、油圧でキャリパーを動かしていないから無関係、ABS作動時の微振動も当然ないことになる。

サスペンション形式は前後マクファーソン・ストラットで、一部のモデルはマレリと共同開発した電子制御の可変ショックアブソーバーを装備する。

快適&先進装備は豊富

インテリアは、アルファ ロメオの伝統に則り、レザーや人工皮革「アルカンターラ」、アルミニウムなどの高級素材を使っている。

メーターは12.3インチのフルデジタルをアルファ ロメオ初採用。表示パターンは3種類用意され、そのうちのひとつである「ヘリテージ」は、過去のモデルからインスピレーションを受けたデザインとなっている。

インパネ上部には10.25インチのタッチスクリーンを設置。画面を指でタッチする以外にも、センターコンソールのロータリースイッチや“声”でも操作可能だ。Amazon Alexaの音声アシスタント機能も搭載する。

インフォテインメント・システムは、スマートフォンとの連携機能によって、Apple CarPlayやAndroid Autoも使える。

日本仕様に搭載されるかは不明ながら、「アルファ・コネクト・サービス」と呼ぶ通信機能も搭載された。交通情報や天気予報、さらには自動速取締機に関する設置箇所などをリアルタイムで受信し、タッチスクリーンに表示する。

従来型の快適装備も豊富で、フロントシートのヒーター&ベンチレーションやアンビエントライト、ハーマン・カードンの14スピーカー・サウンドシステム、電動テールゲートなどを用意する。

自動運転支援システムは、インテリジェント・アダプティブ・クルーズ・コントロールやレーン・センタリング・システム、ドライバー眠気検知、360°カメラなど、このクラスとしては充実している。

販売開始は、イタリア本国で6月4日から。日本への導入時期は未発表だ。

文・稲垣邦康(GQ)

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