運営元:外車王SOKEN
著者 :高岡 ケン
自動車大国で知られるドイツでは、自動車に関するイベントが毎週のようにいたるところで行われている。
実際に、イベント会社の告知サイトにて確認したところ、今月(2023年7月)だけで12件ほどの自動車関連イベントが予定されているということだ。
クラシックカーや、レーシングカー、スポーツカーなどなど、興味深いイベントばかりだ。
クルマ好きにとっては夢のような話だが、開催されているイベントは何も「クルマ」だけではない。
中には、農業用トラクター専門のイベントが開催されていた。
ドイツは農業が盛んな国だけあって、トラクター愛好家も非常に多いのだ。
今回は、ドイツで見かけた珍しいクルマについて現地調査を行ってみた。
■ランボルギーニの起源はトラクターにあった
ランボルギーニといえば、スーパーカーの代名詞として知られているが、実はその起源はトラクターにあった。
ランボルギーニは、1948年に設立されたリタイア初のトラクターブランドだ。
創設者であるフェルッチョ・ランボルギーニは、第二次世界大戦中イタリア陸軍の自動車部門で整備士として働いていた。
戦後、彼は余った軍用車を購入し、農業用車両に改造した。
1949年、ランボルギーニ初の自社設計トラクターを製造し、わずか1年後には量産型トラクターのランボルギーニL33が生産された。
1972年に、経営難によりSDFグループに買収されたが、2023年現在でもランボルギーニ製トラクターは発売されている。
1972年までに製造されたランボルギーニの自社設計トラクターは、いわゆるクラシックカーとしてマニアの間で現在も取引されているそうだ。
実際にクラシックカーのイベントで見かけたランボルギーニ製トラクターがこちらだ。
アンティークな作りと、ランボルギーニらしいド派手な色合い。
トラクターというよりも、コレクションとしてガレージに飾りたくなるデザインだ。
取引相場は30,000~40,000ユーロ前後(2023年7月現在のレートで500万~600万円)となっている。
ちなみに、世界一高価なトラクターは1960年に製造されたランボルギーニDLA-35と言われている。
2リッター3気筒ディーゼルエンジンを搭載しており、出力は38馬力、最高速度は40km/hにも満たない。
しかし、生産台数はわずか5台のみで、現在も市場に残っているは1台のみ。
その驚きの市場価格は、482,000ユーロ(現在のレートで7500万円)にもなるそうだ。
■かつてはメルセデスやポルシェも手掛けていたトラクター事業
トラクターと聞いて、メルセデス・ベンツやポルシェを思い浮かべる人はほとんどいないだろう。
それもそのはず。現在では2社ともにトラクターの製造は行なっておらず、販売もされていないからだ。
しかし、かつては世界中の農家から信頼性と仕上がりの良さで高い評価を得ていたという。
メルセデス・ベンツを手掛けるダイムラー社は世界最古の自動車メーカーであり、トラクター業界を牽引してきた存在だった。
ダイムラー社が生産を行っていたMB-Tracシリーズは1991年に生産が中止されたが、現在でも高い人気を誇っている。
ポルシェは1937年にアドルフ・ヒトラーの提案により、農業用トラクターの開発を始めた。
1955年には生産が始まり、1963年までの8年間で約12万台のポルシェ製トラクターが生産された。
売れ行きは好調だったが、激しい市場争いの末、1963年にルノーに売却され幕を閉じた。
ポルシェ製のディーゼルトラクターは現在でも、愛好家の間で高い人気を誇っている。
■まとめ
2022年には、ドイツ国内だけで30,344台のトラクターが登録されている。
ヨーロッパ全体の登録台数では、165,228台にも上るそうだ。
現在の世界市場シェアでは、アメリカのディア・アンド・カンパニーがシェア16.1%で1位、ランボルギーニも傘下にあるCNHインダストリアルが9.4%で2位、そして日本が世界に誇るクボタが8.2%で3位となっている。
日本のクボタは販売台数を順調に伸ばしており、世界市場シェアでCNHインダストリアルを抜いて、2位に浮上する日もそう遠くはないだろう。
農業の世界には、我々の知らない自動車の歴史があったのだ。
[撮影・ライター/高岡ケン]
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みんなのコメント
外車王SOKEN高岡ケン
ホラばっかり マスゴミたる所以だなwww
CNHインダストリアルはフィアット系だし
https://www.sdfgroup.com/en/brands
ランボㇳラクターは今でもSDFグループだろ
嘘嘘嘘嘘だらけ、それでおマンマ食ってる悲しい商売