今回の新型『GSX-S1000』で注目したいのは、いかに152馬力のパワーを扱わせるか、だと個人的には考えています。そのための進化はエンジンだけに留まりません。
新型『GSX-S1000』は152馬力をもっと身近にしてくれる?
※4/26 21時40分に加筆・追記しています
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エンジンは細部のブラッシュアップにより出力向上の他、フラットトルク化に成功。加えて電子制御スロットルやパワーモードセレクターSDMS(スズキドライブモードセレクター)の採用により、従来型よりも扱いやすい特性へと進化していると予想される新型GSX-S1000。
とはいえ最高出力は152馬力もあるんですから、それを受け止める車体側も併せて進化するのは必然です。
【エンジン編】からの続きです
ちなみにフレームとスイングアームは従来型を踏襲しており、主要な車体のディメンションも引き継いでいます。
高剛性なアルミツインスパーフレームとスーパースポーツGSX-R1000譲りのスイングアームに変更はありません。
しかし、スズキらしい堅実な進化がいくつかあります。
新型『GSX-S1000』は双方向クイックシフターを装備
わかりやすく恩恵を感じられるのは、おそらく双方向のクイックシフターの採用です。
シフトアップ・シフトダウン共にクラッチ操作が必要ありません。
こういうハイパワーのバイクは、あっという間に次のコーナーが迫ってきて慌てがちになりやすいので、シフトチェンジのシビアな作業から解放される恩恵は大きいでしょう。
そして、トラクションコントロール(STCS)が3段階の調整幅から5段階に拡大されました。
従来型の3段階でも特に問題はありませんでしたが、ライダーのスキルに合わせて『もうちょっと』幅を広くした感じでしょう。
私(北岡)のように『150馬力級なんて基本むり!』というライダーにとっては、命綱みたいなシステムですから、そこの対応範囲がより柔軟になってくれるのは大歓迎。
5段階くらいまでなら違いもわかりやすいだろうし、シンプルの範囲だと思います。
また、クラッチが変更されています。従来型ではスリッパ―機構のみだったのが、アシスト機能も追加されることで操作感が軽くなります。
細かい部分ですが、ライダーの負担を軽くしてくれることは間違いありません。
地味に効きそうな『ハンドル位置』の変更
そして、地味に聞こえますが『ハンドルのグリップ部が23mm延長されたこと』がけっこう効きそうな予感がしています。
これにより車幅も従来型の795mmから新型810mmへと変化しました。
また、グリップ位置自体も従来型より20mmライダーに近くなっています。
ハンドル位置っていうのは『わずか10mm、されど10mm』の世界で、予想以上に操作感が変わるもの。より自然な操作ができる形状になっていることを期待したいところです。
シートが新作に!
そして、シートは滑りにくい表皮の採用のほか、形状そのものも見直されました。
着座位置の自由度も同時に向上しているとのことなので、スポーティな走りでの車体のホールド性が良くなっているはず!
ちょっとマニアックですが、ハンドルやシートっていうのは『ライダーとバイクをつなぐ数少ない接点』なので、非常に気になる変更です。
その他にも変更は多数!
これまで主に『走りに関係しそうな変更点』を紹介してきましたが、その他にも進化は多くあります。
目立つところでは、ポジションランプも含めると『縦3灯』というLEDヘッドライトが抜群の存在感です。
今後のGSX-S1000は、このフェイスマスクによって今まで以上に認知度が向上すること間違いなしでしょう。
その他にも燃料タンク容量が2L増加し19Lとなったことや、ウイングレットの装着、ダクトウイング形状のシュラウドなども注目したいポイントです。
スズキの伏兵。新型『GSX-S1000』はトータルバランスで勝負か?
超アグレッシブなキャラクターだった従来型ですが、新型GSX-S1000では、その強烈な走りの個性を薄めることが無いように周辺の機能・性能を底上げしてきたような印象があります。
ストリートスポーツとしてのエキサイティングさはそのままに、トータルとしてのバランスを引き上げていく。
(下に続きます)
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まだ欧州での発表があっただけで発売は6月以降に各国で順次、となっています。
また、追加情報としてスズキUKのホームページにあった新型GSX-S1000の価格は10,999ポンドとなっていました。今日4/26日の為替レートで日本円に換算するとざっくり165万円弱っていう感じです。
ただ、従来型のGSX-S1000Fが現状でも10,799ポンドで売ってますので、そこまで大幅な値上げ感は感じません。ちなみにスズキUKでの新型『隼』の価格は16,499ポンドで日本円にして約248万円弱。日本国内の新型『隼』は215万6000円~なので30万円以上の価格差があります。あくまで参考までに、っていうところですね。
もちろん日本国内での発売日や価格はまだぜんぜん未定。だけど、とにかく新しい情報が待ち遠しい限りです!
新型『隼』に続くスズキの伏兵。
GSX-S1000、これも期待していいバイクになりそうです!
よろしければ【スタイリング編】や【エンジン編】もどうぞ!
【スタイリング編】
【エンジン編】
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カトキハジメデザインと言われても通じそう。