国産ではスポーツモデルの一部やホンダのハイブリッドが採用
現時点で、自動車(市販乗用車)に使われる2ペダルトランスミッションは4種類に分けることができる。AT大国といえる日本では無段変速機のCVTと、昔ながらのステップATが大半を占める。いずれもエンジンの動力をつなぐ部分にはトルクコンバーターを用いるのが主流だ。
【2ペダルMT】シングルクラッチとツインクラッチの違いとは?
そのほか、高効率で軽量という特徴を持つMTをベースに、クラッチ操作だけを自動化したAMT(RMTとも呼ぶ)は意外に長い歴史を持つシステムで、日本ではいすゞNAVI-5によって知られるようになった。現在はスズキの「オートギヤシフト(AGS)」が代表格だ。
そして、MTやAMTと同様に変速比ごとにギヤセットを持つのがDCT(デュアルクラッチトランスミッション)。ギヤセットを奇数段と偶数段に分けているため軸を3本以上持つことになる構造は独自のもので、MTのクラッチ部分をデュアルにしただけではない。内部で変速を済ませておいてクラッチを動作させてシフトアップするため、駆動トルク切れがほとんどないのもDCTのメリットだ(トルコンを使うATも、もちろんトルク切れはないのだが)。こちらの代表格はフォルクスワーゲンのDSG。そのほか国産ではホンダがハイブリッド(i-DCD)に使っている。
伝達効率が高く、変速スピードが速く、トルク切れもほとんどない、ということでフォルクスワーゲンがDSGを市販車に搭載した2003年以降、理想のトランスミッションとして主流になると言われ続けていた。しかし、日本車に限っていえばDCTを採用したモデルは前述したホンダのハイブリッド以外には三菱のランサーエボリューションXや日産GT-R、ホンダNSXくらいしか採用例はない。その理由としてDCTはトルクコンバーターを使ったトランスミッションに対して、発進時のギクシャク感や低速でのスムースネスに欠けるというネガがあるからだ。
つまり坂道発進と渋滞が苦手なメカニズムであり、日本で使うことを考えるとデメリットがメリットを上まわる。また、同じことは北米でもいえる。フォルクスワーゲンは北米仕様のゴルフにはDSGではなくステップATを搭載しているのも、そうしたDCTの現状を示しているといえるだろう。
一方で、フォードが大衆モデルにDCTを採用していたりもするが、最初から市場に受け入れられたとは言い難い。メーカーとしてはコストメリットなどからグローバルに共通したパワートレインを採用したいだろうが、現実的にはDCTが向いている地域もあれば、トルコンを使うATが求められる地域もある。トルクコンバーターにしても伝達効率に優れるロックアップ領域を広げるなど改善しているのも、こうした状況を生み出している。
また燃費や静粛性からギヤの多段化ニーズが高まるなかで、変速段ごとにギヤセットを持たなければならないDCTは、いくつかの遊星歯車を組み合わせて変速比を作り出すステップATに対して、重量やサイズの面で不利になっていくという予測もある。
そのためBMWなどは「ステップATに注力する」と宣言したほどだ。しかし、ご存知の通り最新のX1やX2など横置きレイアウトのパワートレイン車についてはDCTを採用してきた。つまり、なにか1つ理想のトランスミッションがあるのではなく、それぞれにメリット・デメリットがある。その上で切磋琢磨しているからこそ、製品企画のタイミングによって最適解が変わる状況といえるのだ。
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