カタルニア・サーキットで開催されたF1スペインGP。決勝レースではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がランド・ノリス(マクラーレン)の猛追を振り切って今季7勝目を挙げた。
その一方、フェルスタッペンのチームメイトであるセルジオ・ペレスは8位入賞。3戦ぶりの完走でポイントこそ獲得したが、上位争いに絡むことはできず「悪夢のようなレースだった」と振り返った。
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ペレスは予選Q3で8番手タイムをマークしたものの、前戦カナダGPで科された3グリッド降格ペナルティにより、11番手からスペインGPの決勝スタートを迎えた。
ただペレスはオープニングラップでニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)に先行を許し、その後は蓋をされる格好に。12周目にはターン1への飛び込みでオーバーテイクできたものの、この時点で上位勢との差は大きく、変則的な3ストップ戦略を敢行するも8位フィニッシュが関の山だった。
「スタート時点で僕らはペナルティもあり、最初のスティントではオーバーテイクするのはとても難しかった。そこで僕のレースはおしまいだった」とペレスは言う。
「ニコの後ろで詰まってしまって、(マシンが)スライドしまくっていた。悪夢のようなレースだった」
「最終的には3ストップ戦略に切り替えて、ガスリー(ピエール・ガスリー/アルピーヌ)に追いつき8位を獲得することができたけど、とても大変だった。最初のスティントから全て妥協を強いられた」
そしてペレスは次のように続けた。
「FP1からFP2まで、テスト以上にマシンを探求していて、僕らの週末は散々だった。セットアップであれほど多くのことを変更したことはなかった。バランスを見つけるのに必死だったから、全てを見直す必要がある。でもトンネルの先に光が見えた」
ペレスは今シーズン序盤、コンスタントに表彰台を重ねていたものの、エミリア・ロマーニャGPで予選Q3進出を逃してレースでも8位に終わると調子を崩した。モナコGP、続くカナダGPでは予選Q1落ちを喫し、レースではクラッシュ。完走すらできない状況で本格的なヨーロッパラウンド開幕を告げるスペインGPを迎えていた。
スペインGPでペレスはエミリア・ロマーニャGP以来、3レースぶりの完走となった。しかしグランプリ初日からペースを掴み、予選でも上位グリッドを確保し、クリーンなレースを展開するという課題は果たせていない。
予選ではマシンバランスが足かせになっていると明かしたペレス。今回のスペインGPに向けて「いくつかアグレッシブな変更を行なったが、上手くいかなかった」と語り、その解決策はチームも暗中模索という状況のようだ。
しかし、レッドブルのお膝元レッドブルリンクで開催される次戦オーストリアGPに向けて、スペインGPでは収穫も多かったとペレスは語った。
「レース中、この週末で起こったことの多くを理解できたと思う。ソフトタイヤではバランスがかなり悪かったけど、これは予選の問題とリンクしていた。だから、強くなってカムバックできるよ」とペレスは言う。
そして、オーストリアGPで簡単に調子を立て直すことはできるかと尋ねられたペレスは次のように答えた。
「ベストな経験になった。この経験を学びとして受け止め、次へと走り出すんだからね」
「他にも課題はあるだろうし、これからのシーズンは長い。冷静になれることが重要だ」
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