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母国ラウンドを迎えるタナク「アドバンテージがあることを期待している」/2020WRC第4戦エストニア 事前コメント

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母国ラウンドを迎えるタナク「アドバンテージがあることを期待している」/2020WRC第4戦エストニア 事前コメント

 9月4~6日に開催される2020年シーズンのWRC世界ラリー選手権第4戦エストニアに向けて、最高峰クラスに参戦するドライバーたちからコメントが発表された。
 
 新型コロナウイルス(COVID-19)“パンデミック”の影響を受け、第3戦メキシコ以後、約半年に渡ってシーズンの中断を余儀なくされていたWRC。いよいよ今週末、長いブレイクタイムから覚めることになるが、その舞台はWRC初開催の地、エストニアが選ばれている。
 
 バルト三国のひとつであるエストニアでは近年WRCを招致する活動が継続的に行われ、2010年から国名を冠したラリー・エストニアが開催されてきた。
 
 グラベル(未舗装路)が大部分を占めるステージのキャラクターは、地理的にも近いフィンランドと似ているとされているが、路面はよりルーズで場所によっては高速ステージで知られるフィンランド以上の速度域になるとも言われ各選手の腕が試される。
 
 また、過去のラリー・エストニアではWRCフィンランドの“前哨戦”として複数のWRCチームやドライバーがトレーニングやテストの意味で出場しているものの、前述のとおりWRCイベントとしては初開催となることから他のイベントと比べると絶対的なデータが少ない。そのため、多くの選手はペースノートを白紙の状態から作らなければならず、その正確性も求められることになる。

 競技は4日(金)のシェイクダウンを皮切りに、サービスパークが置かれる南部の都市タルトゥでの短いSS1(1.28km)でスタート。翌5日(土)からタルトゥ南部に舞台を移し本格的なグラベルラリーが実施されていく。
 
 土曜日は全17SS中の半分以上を占める10本のSSで争われ、5つのステージを午前と午後に1回ずつ走るかたちとなる。
 
 最終日の6日(日)は、3本のSSをサービスを挟まずに各2回走行する。最終ステージとなるSS17(20.05km)は上位フィニッシュドライバーにボーナスポイントが与えられるパワーステージだ。

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 17本のSSの合計距離は232.64Kmで、これは300kmを超えるラリーが多数のWRCでは短めであり、選手によっては“スプリント”とも形容される。

■Mスポーツ・フォードWRT
●テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)

「ラリー・アクションから随分遠ざかっているから、ステアリングを握ることを本当に楽しみにしているよ。昨年、僕はエストニアのWRCプローモーションイベントに参加したけど、ステージはとても良かったね」

「いくつかの点でフィンランドととても似ているし、またあるところではさらに高速だ。ペースはかなりの部分で全開になるだろうね!」

「自分たちが他のチームと同じポジションにいないことは理解している。僕たちには同じレベルのテストをする機会もなかったんだ。でも僕はロウナ・エースティ・ラリー(南エストニア・ラリー)でドライブすることができた」

「とても楽しかったよ。走行時間をとることが重要だった。僕たちの一番の目標はステージに戻り、すぐにスピードを取り戻してラリーをまた楽しむことだ」

●エサペッカ・ラッピ(フォード・フィエスタWRC)
「ロックダウンの間はシミュレーターレースをしていた。でも今ではラリーカーのステアリングを握る準備がしっかりできているよ! 久しぶりだけれど、ラリー・エストニアを本当に楽しみにしている。僕にとっては母国ラリーに近いものだからね!」

「実際にマシンに乗る時間を多く取ることはできなかった。だが、フィエスタR5でロウナ・エースティ・ラリーを走ることができた。あれは僕にとってとても特別なラリーだったんだ。自分ですべてを取りしきったからね」

「だからWRCのイベントで、チームがいかに多くのことを僕たちのためにやってくれているかということを理解した。考えなければならないことが本当にたくさんあるんだ。だから本当に感謝している」

「僕たちはグレイストークで1日、フィエスタWRCのテストをした。エストニアのステージは高速だから、あのテストをしたことは重要だった。スピード勘を取り戻すためにね。その後はカンブリアにも数日滞在した。ラリーに向かう前に、リッチや湖水地方を探索したり、何人かの仲間たちに会いに行ったりしたよ」

●ガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC)
「フィエスタWRCのステアリングを握るのが本当に待ちきれない! 先週、僕たちはグレイストークでテストを行ったけど、僕は自分がこのクルマのアクセルペダルを限界まで踏み込むのがどれだけ好きかを忘れていたよ!」

「他のチームと比べると、同程度の時間の走行ができていないことは分かっている。でもまだ僕にとっては学びの年でもあるし、一番重要なのは現地へ行って楽しむことだ」

「今回僕は初めてエストニアに行くけれど、ステージは素晴らしいと聞いている。自分自身でそうしたステージを経験するのを楽しみにしているんだ。そして自分の走行に集中して、週末に向けてタイムを改善していくことが目標だ」

■ヒュンダイ・シェル・モビスWRT
●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)
「シーズンの再開にともない、僕たちは全員が好結果を期待していると思う。長い休暇明けに戻ってきて、すぐにでも強力なパフォーマンスを発揮したいものだね」

「ラリー・エストニアは新しいイベントだ。このラリーには2012年に出場したことがあるが、明らかに道が大きく変わっている」

「手ごわいラリーになるだろうが、オット(・タナク)とマルティン(・ヤルヴェオヤ/コドライバー)をチームメイトに迎えたのだから、他のチームに比べて多少のアドバンテージがあることを期待しているよ」

●オット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)
「もちろん、チャンピオンシップに戻ってこられてうれしく思う。エストニアでの最初のWRCイベントは僕たちにとって特別な意味を持つ。エストニアにとって、WRCイベントを開催するのはとても大きなことなんだ」

「僕たちには母国ということでアドバンテージがあることを期待しているし、それを活かすことが一番重要だと思っている」

「目標はとても簡単だ。シーズンがどれだけ長いものになるか分からないけれど、これからのすべてのイベントで最大の力を引き出さなければならないのは確かだ」

「“ショートスプリント”になるから、我慢することなく目一杯行くつもりだよ」

●クレイグ・ブリーン(ヒュンダイi20クーペWRC)
「ラリー・エストニアをとても楽しみにしている。他のクルーに比べて、僕はここでのイベントでの経験がかなりあるんだ」

「ここに来るのは今年で5回目になる。この何もできない奇妙で長い期間を過ごした後だから、WRCマシンにふたたび乗り込むのが本当に楽しみだよ」

「ロックダウンが解除されてすぐにラリーに戻ることができたのは幸運だった。6月にはテストをしていたからね。この再始動の期間はとても忙しかった。だけど、競技など多くことが普通の状態に戻ることは素晴らしいものだね」

「エストニアでは良いパフォーマンスを発揮できると思う。高速ラリーはたいてい僕たちと相性が良い。好結果を目指していくよ」

■TOYOTA GAZOO Racing WRT
●セバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)
「久々にラリーに参戦できることをうれしく思う。ラリー・エストニアは自分たちを含む多くの選手にとって初めての経験になるが、新たな挑戦はいつだって心躍るものだ」

「ステージは非常にハイスピードで、きっと厳しいラリーになるだろう。だが、ヤリスWRCはそのような速いステージでも自信をもって走れるし、フィンランドとエストニアでのテストを経て、クルマに良いフィーリングを感じている」

「また、先週のラリー出場も準備の助けになった。というのも、このような長い休みの後では、すぐに限界を見極めるのは簡単ではないからだ。今回はステージの出走順が1番となるが、9月の天候がその不利な条件を和らげてくれることを期待している。目標はベストを尽くして戦うことだよ」

●エルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)
「競技に出場するのは久しぶりだ。テストで運転の感覚を取り戻すことはできたが、やはり実戦に勝るものはない。ラリー・エストニアはWRC初開催となるけれど、昨年このイベントに参加していたのはラッキーだった」

「僕にとってはあまり良い結果にはならなかったけど、それでも楽しめたし、少しだけど予想ができるようにもなった。ステージはとても速く、フィンランドに似ているところもある。しかしジャンプは少なく、場所によってはさらにハイスピードなんだ」

「そして、僕たちのクルマが、そのような高速グラベルロードで力強いことはテストで確認できている。我々が高い戦闘力を備えていることを期待し、ラリーで力を最大限発揮できることを願っている」

●カッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)
「エストニアの道はとても速く、流れるようなコーナーが多いが、狭くてテクニカルな区間もあり、非常にトリッキーなラリーになるだろう。アクセル全開で走るようなステージが大部分ですが、正確な走りが求められる場所もあるんだ」

「長い休みがあったので、序盤からスピードを上げるのは簡単ではないけれど、良いテストができたので準備はできている。いろいろな気象条件でドライブすることができたのは、いい経験になったよ」

「僕はこのクルマでまだ3回しかWRCに出場していないので、残りのシーズンもまだまだ学びを続ける必要があるけど、今回のエストニアは自分に合ったラリーだと思うので、良い結果を期待している」

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