■5m超えの巨大アルファードの正体とは
様々なコンセプトカーや新型車が発表されるモーターショー。日本で行われる東京モーターショーは2023年、JAPAN MOBILITY SHOW 2023と名前を変え、2023年10月26日から11月5日まで開催される予定です。
【画像】まさかの”オープンカー”アルファード! 超豪華な「アルファード エルキュール」を画像で見る(118枚)
そんな名前の変わってしまう東京モーターショーですが、2015年の第44回東京モーターショーには、ちょっと風体の変わったアルファードの“オープン仕様”車が展示され、話題を呼びました。
アルファードは、エントリーモデルでも350万円を超える高級車ながら、常に販売台数ランキングで上位に位置する人気の高級ミニバン。現在では中国など国内外問わず展開され、その人気は世界にも波及しています。
現行型は、2015年1月に登場した3代目。2017年にはマイナーチェンジを受けて後期モデルとなっており、エクステリア・インテリアが大きく変更され、現在の姿になっています。
そんな現行アルファードも、2023年でデビュー8年目を迎えるため、そろそろ新型が登場するのではないかとSNSや一部メディアで話題になっています。
そんなアルファードですが、3代目デビューから半年余りが過ぎた2015年秋に開催された第44回東京モーターショーで、トヨタの子会社でアルファードの生産・開発なども行うトヨタ車体から、“オープン仕様”の「アルファード エルキュール コンセプト」というモデルが提案されていました。
トヨタ車体は3代目アルファードをベースにしたこのモデルについて「南欧のヨットハーバーへ向かう途中、心地よい潮風を感じながら仲間とシャンパングラスを傾ける。そんな休日の過ごし方が似合う、開放感に満ちた上質な室内空間を備えたオープンクルーザー」と説明しています。
エクステリアでは、巨大な“鉄仮面”のようなグリルが特徴的なほか、ホンモノの豪華なヨットのように車体中央のルーフにウィングのようなパーツが配されています。また、車体後部のルーフはすべてソフトトップになっており、後席の乗客が、爽快なオープンエアの世界を楽しめるようになっています。
トヨタ車体は、このエクステリアについて「クルーザーのような流麗なエクステリア」としています。
内装も、外装同様優雅なデザイン。フロアはすべてクルーザーのような木目調となり、シート表皮などのあらゆるパーツは、すべてホワイトに。助手席シートは後部座席までスライドできるようになっているほか、3列目は凹凸のないフラットなデザインのラウンジソファです。
ボディサイズは、装飾や室内の拡大に伴って、全長と全高が拡大。全長5265mm×全幅1850×全高1960mmとなり、全長5mを超える車体へと変化しました。
※ ※ ※
“エルキュール”という名前は、モナコ公国にあるヨットハーバーの名前とローマ神話ヘラクレスの怪力無双の意味からアルファードのイメージと掛け合わせ命名されたといいます。
結局同モデル自体が市販化されることはありませんでしたが、ディテールを改めて観察してみると、2017年のマイナーチェンジ後のグリル形状と共通するモチーフなどが感じられ、一見するとやや奇抜に見えるコンセプトモデルの中にも、改良に向けたデザイン試作の要素も含まれていたことがうかがえます。
今秋のJAPAN MOBILITY SHOW 2023で登場するであろう先進的なコンセプトカーでも同様に、この先現れるはずの市販モデルの面影を、先行して見つけることができるかもしれません。
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