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いまも必要? 遠隔で暖気運転できる「エンジンスターター」 スマホ時代で用途も変化へ

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いまも必要? 遠隔で暖気運転できる「エンジンスターター」 スマホ時代で用途も変化へ

■時代によって変化? エンジンスターターの必要性

 クルマにまつわる装備にはさまざまなものがありますが、クルマと離れた場所からエンジンを始動する「エンジンスターター」という装備があります。

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 近年新たに登場したというわけではなく、現在もカー用品店でさまざまな商品が発売されていますが、現代のクルマにおいても必要性のある装備といえるのでしょうか。

 エンジンスターターはカー用品店で購入する場合も多いものの、純正オプションとして設定されていることもあり、一部のクルマではスマートキーに標準装備されている場合もあります。

 エンジンスターターの目的のひとつに、エンジンの暖機をおこなうことができることが挙げられます。従って、エンジンの暖機をおこなう必然性があるかがエンジンスターターの有用性を示すともいえますが、エンジンの暖機は必要なのでしょうか。

 ホンダは、「暖機運転をする必要は、基本的にはありません。エンジンが暖まりにくいといわれている冬季であっても、極寒冷地などの一部の特殊条件下を除けば、必要が無くなっているのが現状です」と説明します。

 以前はエンジンの暖機が必要とされる時期もありましたが、技術の発達に伴い近年のクルマは暖機に時間を割かなくても問題なくなっています。

※ ※ ※

 一方、エンジンスターターのもうひとつの目的として、カーエアコンをあらかじめつけた状態にできるというものがあります。

 2019年8月におこなわれた実験では、外気温38度の屋外で日中に2時間クルマを放置していただけで、車内の温度は大きく上昇しました。車内にあったペットボトルの水は32度から44度へ温まり、ダッシュボードの表面温度は実験終了時に70度を記録しました。

 実験スタッフは「密閉空間ということもあり、かなり温度が上昇しています。ダッシュボードの上に置いた温度計は暑さで表示がエラーになるほどで、サウナのような環境です」とコメントするなど、過酷な環境だったことがうかがえます。

 このような暑さや、冬の寒さが厳しい状況では、エンジンスターターは有用性があるといえるでしょう。エンジンスターターの商品のなかには、リモコンで車内の温度を確認できる商品もあります。

 ただし、発進前の暖機は「アイドリング」という行為にあたり、騒音や排ガスなどの観点から、禁止される場所も多くなっています。エンジンスターターを使用する際は、周囲の迷惑にならないよう気を付けるなど、ルールを守ることが必要だといえるでしょう。

■今後広がるか? スマートフォンからのエアコン始動

 エンジンスターターのメリットである事前のエアコン動作ですが、近年ではスマートフォンから設定できるクルマもあります。

 電気自動車の日産「リーフ」では、「Nissan EV アプリ」を通じて「乗る前エアコン」という機能が提供されています。

 スマートフォンからエアコンのオン/オフや温度設定をおこなうことができて、タイマー予約も可能となっているので車内を快適な環境にすることができます。

 このような機能は他社にも存在し、三菱は「アウトランダーPHEV」、トヨタは「プリウスPHV」向けにそれぞれ独自のアプリケーションを通じて提供しています。現状、電動車ならではの機能といえるでしょう。

 こうしたなか、国土交通省が2019年10月中にクルマの「鍵」の定義を変えて、スマートフォンからクルマのエンジンを始動できるようにする方針を固めたと、同年9月に報じられました。

 この変更は、主にレンタカーやカーシェアリングのサービス向上を狙ったものだといわれていますが、個人が所有するクルマにおいても利便性が上がる可能性は十分にあります。

 乗車前の快適性という視点でも、技術の進歩はクルマに大きな影響を与えているのです。

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