ユニークすぎるアイディアこそがホンダの証
ホンダといえば、独自の技術が自慢のメーカーだ。どのメーカーも、独自技術を他社に先駆けて採用し、販売に結びつけるだけでなく、世界のスタンダード化をもくろんでいたりする。一気に広まれば、特許料が入ったりするなど、競争はとにかく激しい。
これぞホンダの真骨頂! 誰にもマネできないユニークさをもったホンダ車7選
そのなかで、VTECやCVCC(トヨタも特許を購入)など、ホンダならではの技術はたくさんあるが、アイディア倒れというか、ファンにはたまらないけど、結局は広まらなかった技術というものもある。これまたたくさんあるが、代表例を5つ挙げてみよう。
1)セルダイナモ
セルとはスターターモーターで、ダイナモとは発電機のこと。どちらも仕組みは似ているのだが、それなら一緒にしてしまえということで登場したのがセルダイナモ。ひとつでエンジンを掛けられるし、走行中は発電する。ただ、一緒にするメリットはあまりなく、結局、別々になった。今また、マイルドハイブリッドなどに採用されるようになり、日の目を見た気はする。
2)MTオイルはエンジンオイル
1990年代までだっただろうか、ホンダ車のMTにはミッションオイルではなく、エンジンオイルを使用していた。バイクからの流れだと思うのだが、当時のクルマ好きでもホンダ車をいじっていない人だと間違えて入れたものだ。ホンダ純正なら指定のミッションオイルを入れてもよかった。
細かい所に心血を注ぐのがホンダ流!
3)エンジンが逆回転
エンジンの回転は1番気筒側から見ると、通常は時計回りだ。その昔のホンダのエンジンだけ、回転が逆だった。正確にはエンジンの搭載位置が、ボンネットを開けると向かって右にあった。これは本田宗一郎が運転手の反対側にエンジンを置くことで、バランスにこだわったからという説もあるが、いずれにしても、そうなると回転を逆にしないとダメ。N360から始まり、S2000で逆になるまで、かなり長い間、ホンダは逆回転だった。ちなみに三菱も逆だった。逆をやめたのは部品供給の問題が大きかったからだろう。
4)タコメーターとスピードメーターが一緒
初代プレリュードの前期型に採用されたのが、タコメーターとスピードメーターがひとつになっているメーター。同じ丸形だし、針の作動軸は同じだから、重ねてしまえという発想。合理的というか、効率的だが、もちろん結局は広まらなかった。現在、グラフィックメーターだと切り替えて同じところに出るので、先見の明はあったのかも!?
5)オイルフィルターの位置
最後は技術ではないけど、メカニズム的なならではのものを。シビックのタイプRなどに積まれたK型エンジンなどのオイルフィルターは、なんと奥側の下にあった。通常は整備性を考えて手前にあって、せいぜい手が届きにくいぐらいの感じだが、まず場所を見つけるのに苦労。なんとか外しても、ドライブシャフトの上にあるので、漏れたオイルがあちこちに付いてしまうことなり、あと始末が大変だった。こういうところが、可愛かったりしたものだ。
以上、5つだけだが上げてみた。グローバル化が進む現在ではアイディア一発モノは難しいのだが、それでもステップワゴンのワクワクゲートが出てきたりするのはさすがホンダといったところ。障子風のルーフやフローリング風の床などもあったし、やっぱりホンダはユニークなメーカーです!
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