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スピンドルグリルも真っ青!? 国内絶版トヨタ「アバロン」が海外でド迫力に超進化!!

掲載 更新 113
スピンドルグリルも真っ青!? 国内絶版トヨタ「アバロン」が海外でド迫力に超進化!!

 トヨタのラージクラスのFF車用新世代プラットホームとなるTNGA-Kプラットホームを使うモデルは、カムリやRAV4を代表に、世界的に高い評価やいい評判を集めているモデルが多いが、なかには海外専売も少なくない。

 その1台が日本でも販売されていた時期がある4ドアセダンの「アバロン」。本稿では日本人にはすっかり馴染みが薄くなってしまったものの、実は海外で5代目モデルとなり、スピンドルグリルも真っ青な顔つきとなっているアバロンを紹介していきたい。

セダンの良心がまたひとつ消える プレミオ&アリオン生産終了 コロナとカリーナの光と影

文/永田恵一 写真/TOYOTA

【画像ギャラリー】本文未掲載の内装写真も!! 海外専売セダン アバロンを見る

■かつて日本でも売られていたアバロンはどんなクルマだった?

日本でも販売されていた時期がある4ドアセダンの「アバロン」。実は海外で5代目モデルとなって継続販売されている

 初代アバロンは北米で販売されるカムリをベースとした上級モデルとして1994年に登場し、日本にも北米生産車が1995年から導入された。

 なお、北米で販売されるカムリは、日本の元号が平成になった頃から日本で販売される5ナンバーサイズのものとは異なる、レクサスES(当時の日本名:ウィンダム)のトヨタ版的存在となるものとなっている。

 北米向けの初代モデルは、日本でもセプターの車名で日本生産のセダン、アメリカ生産の7人乗り3列シートのステーションワゴンと2ドアクーペが、2代目モデルもカムリグラシアの車名でセダンとステーションワゴンが販売されていた。

面構えに目を奪われがちだが、リアもなかなかの迫力だ

 話をアバロンに戻そう。初代アバロンは北米向けカムリのボディサイズをホイールベースも含め拡大するなどした、北米向けカムリをフォーマルな方向の上級モデルにしたオーソドックスなモデルだった。

 しかし、エンジンは初代アバロンが初搭載となった2MZ型という新開発のV6を搭載した点は意欲的だった。

 ボディサイズの大きいFF車のため、とにかくキャビンが広い点や、北米仕様にはかつて“ベンコラ”と呼ばれたコラムシフトを持ち、フロントシートが3人掛けで乗車定員が6人となる仕様があった点は日本人には新鮮といえば新鮮だった。

 2000年登場の2代目モデルは正常進化でフルモデルチェンジされ、日本でも北米生産車がプロナードの車名で販売され、日本仕様にも6人乗りのベンコラが設定された。

初代アバロン。日本にも北米生産車が1995年から導入されていた

 しかし、プロナードは実用性こそ高いものの、いかんせん地味なクルマだったこともあり、日本で300万円以上の4ドアセダンを買うならマークII三兄弟やクラウンを選ぶのが一般的だったこともあり、プロナードの販売は低迷。

 さらにプロナードは扱いディーラーだったビスタ店がネッツ店に統合されたことも追い打ちとなり、2004年に絶版となった。

 日本では歴史が途切れたアバロンだが、その後も2005年の3代目モデル、2012年の4代目モデル、2018年の現行型5代目モデルと進化しており、4代目モデルはアメリカと韓国の間で結ばれた米韓自由貿易協定の一環として北米で販売されるラージミニバンであるシエナとともに韓国でも販売された時期もあった。

■北米で高い存在感!! 最新のアバロンってどんなクルマ?

アバロンハイブリッド(米国仕様)「Limited」の内装。インテリアにもフォーマルさや高級感を備えている

 2018年登場の現行型=5代目アバロンも、カムリの上級モデルというポジションは変わらない。

 しかし、スタイルは4代目モデルからカムリよりスポーティな方向となっており、現行モデルではレクサスのスピンドルグリルを思わせると同時にスピンドルグリルよりも下部に大きな開口部を持つグリルもアバロンの大きな特徴となっている。

 つまり、カムリとアバロンの関係を北米で販売される日産車で例えるなら、カムリに相当する量販車のアルティマとスポーティな上級車となるマキシマと同じようなものである。

 また、アバロンもTNGA-Kプラットホームを使うのはカムリと同じだが、ホイールベースはカムリの2825mmに対しレクサスESと同じ2870mmに延長されており、この点も気にする人は少ないにせよ、アバロンの車格がカムリより上となることを象徴している。

 インテリアはYの字も思わせるダッシュボードの採用などによりカジュアルな印象もあるカムリに対し、アバロンはオーソドックスな形状のダッシュボードやタンカラーのインテリアカラーの設定により、フォーマルさや高級感を備え、この点でもカムリより上級なモデルということを強調している。

■現行アバロンはTRD仕様もラインナップ

現行モデルは中国でも販売されている。北米と同じくカムリの上級モデルといった設定となっている

 アバロンは現行モデルから北米に加え中国でも販売されている。トヨタは中国で合弁先の関係で広州トヨタと一汽トヨタがあることもあり、広州トヨタで販売されるカムリに対応する存在としてアバロンは一汽トヨタで販売されている。

 北米、中国で販売されるアバロンのラインナップをカムリと比べてみたい。

【北米仕様】
カムリ/中心となる2.5L直4エンジン(8速AT)のFF、3.5L V6エンジンのFF(8速AT)、2.5L直4ハイブリッドのFF
(価格は2万4970ドル=日本円で約272万1000円から)

アバロン/2.5L直4エンジンの4WD(8速AT)、中心となる3.5L V6エンジンのFF(8速AT)、2.5L直4ハイブリッドのFF
(価格は3万5975ドル=日本円で約392万円から。また北米仕様はカムリ、アバロンともに3.5L・V6搭載車にスポーツモデルのTRDも設定。

【中国仕様】
カムリ、アバロンともパワートレーンはCVTと組み合わされる2L直4エンジンのFF、8速ATと組み合わされる2.5L直4のFF、2.5L直4ハイブリッドのFFの3つ。

価格はカムリ/17万9800元=日本円で約301万2000円から、アバロン/19万9800元=日本円で334万7000円から

 と、中心となるパワートレーンや北米仕様の4WDの設定、価格からもアバロンがカムリの上級モデルであることが理解できると思う。

*   *   *

 アバロンの日本導入は、カムリの存在や日本でのセダン需要を考えると、難しいだろう。しかし、日本でも始まったCAFE(企業別平均燃費基準)が何とかなるのであれば、マークXが絶版となったこともあり、カムリにスポーツモデルとして3.5L V6エンジン搭載車を追加するというのは面白いかもしれない。

【画像ギャラリー】本文未掲載の内装写真も!! 海外専売セダン アバロンを見る

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