2023年10月、上海汽車とアリババの合弁企業である高級EVブランド「智己汽車」(IMモーターズ)から発売されたクーペSUV、LS6に中国現地で試乗したので、その試乗インプレをお届けしよう。
文、写真/ベストカーWeb編集部・渡邊龍生
暴力的なまでの凄まじい加速感に圧倒されるが……テスラモデル3ライバルの智己汽車クーペSUV「LS6」は現地中国の主婦層に人気!?
■中国現地では智己汽車始まって以来の人気モデルに
広州汽車とアリババによる合弁企業、智己汽車のクーペSUV、LS6。外観は丸みを帯びたデザインが特徴的だ
智己汽車のクーペSUVタイプのEV、LS6だが、中国国内ではすでに3万台超の受注を抱えているという人気モデルだ。同車は2020年に創業された智己汽車で初めて月販1万台を超えるモデルになる
その外観は、どことなく競合車となるテスラのモデル3を想起させるエクステリアデザインが特徴。流線形基調のボディ各所は全体的に丸いラインで統一されている。
ボディサイズは全長4904×全幅1988×全高1669mm、ホイールベース2950mm。テスラモデル3が全長4720×全幅2089×全高1440mm、ホイールベース2875mmなので、LS6はモデル3よりもやや全長が長く、全高も高いクーペSUVとなる。
LS6のパフォーマンスタイプが搭載するバッテリーは538ps、航続可能距離は760km。最高速は252km/hで、制御を外すと305km/hにも達する。ポルシェタイカンやロータスエレトレにも引けを取らないスピードで、0~100km/h加速は3.48秒という見かけからはまったく思いもよらない実力を秘めている。
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■インテリアではU字形状のステアリングがユニーク
LS6のインテリア。独特な形状のステアリングが目を引くが、ステア・バイ・ワイヤー機能はない。運転席から助手席までカバーするディスプレイパネルは超ワイドだ
中国国内では特に都市部で人気を集めているモデルで、中国国内では発売からわずか1カ月で2万8000台を突破しているという。価格は22万9900~29万1900中国元(約460万~600万円)。
競合するテスラモデル3が中国で523万~595万円であることを考えると最低価格で少し安いが、上級グレードではほぼ同等の価格帯となっている。
インテリアは最新中国車の例に漏れず、運転席から助手席までをカバーする超ワイドな26.3インチディスプレイが鎮座し、ハンドルはステアリング上部がカットされたユニークなU字型ステアリング形状を採用しており、レクサスRZのステア・バイ・ワイヤー装着モデルのステアリングを彷彿とさせる。
■外観イメージに似つかわしくない圧倒的加速!
LS6のリアビュー。可愛らしさすら感じるほどの曲線基調フォルムなのだが……
さて、実際に試乗してみたのだが、アクセルをひと踏みした瞬間、猛烈な加速感が味わえるのはまさにジェットコースター感覚。だが、それに比べてストッピングパワーが少々プアに感じられた。
智己汽車の同車Webサイトを見ると、イメージショットにはエレガントで美しい女性がLS6の運転席に収まっているシーンが出てくる。こうしたイメージを受けてなのか、中国国内では比較的若い年代主婦が運転することも多いというが、「このままでホントに大丈夫なのだろうか?」と思ってしまった。
それはLS6の加速感があまりにも強烈だったからだ。ファミリーカーとしても扱われるモデルのそれと考えると明らかに過剰なように思える。
また、LS6のステアリング形状はレクサスRZステア・バイ・ワイヤーモデルの異形ステアリングにも似た形状だが、直進時はまだしもバック時やステアリングを切って曲がる際にはただひたすら運転しづらいという印象しかなかった。
現地メディア関係者に聞いたところ、どうもLS6はテスラモデル3の売れっぷりを見てメーカーが開発期間を当初よりも短めにして市場に投入してきたのだとか。
煮詰めが甘い部分があったのはメーカーサイドも認識しているらしく、今後改良されていくというのだが、この加速感はR35GT-Rの初期モデル以上。どこまで改善されていくのか、注目しておきたい。
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