シーマ現象とまでいわれたあのブームも平成初期に起こった
平成もいよいよおしまい。未来に期待しつつも、30年間を振り返って見るとクルマ業界もいろいろなことがあった。ブームというのもそのなかのひとつで、さまざまなものが流行ったものである。今回はクルマそのもののブームについて振り返ってみよう。
さらば平成! 31年前の「元年」に華々しく誕生した世界に誇れる国産車5選
1)ハイソカーブーム
まず昭和の時代から引きずっていたのが、ハイソカーブームだ。ソアラが火をつけて、白いクラウンやマークII3兄弟などに広がっていったが、バブルを追い風にして平成にも継続。日産ではレパードが迎え撃ったが、しばらくして、シーマなどの高級車ブームへとつながっていった。
2)シーマブーム
平成初期。バブルでもあったが、セドグロ、ローレルこの時代の日産セダンは勢いがあった。そのなかのひとつがシーマの大ヒット。シーマ現象とまで言われたほどブームになった。
3)パイクカーブーム
Be-1に始まる、パオ、フィガロという3部作。さらに商用車のエスカルゴも加わり、シャレの効いたクルマたちが登場した。限定だったこともあり、あっという間に完売。中古車も高値で取引されていたし、いまでもまだ高額なのは驚くばかり。
4)軽自動車64馬力ブーム
ブームというか、各社の威信をかけたパワー戦争と言ったほうがいいかもしれない。スズキ・アルトワークス、スバル・ヴィヴィオRX-R、ダイハツからはミラアヴァンツァート。三菱も5バルブのミニカダンガンが登場するなど、過激な走りで若者達にアピールした。ちなみに64馬力とされていたが、実際はもっと出ていた。またヴィヴィオは軽自動車初となるニュルで煮詰められたクルマだ。
いまや当たり前となったジャンルも平成に確立!
5)ワゴンブーム
それまでは見栄の象徴だったり、走りでブームになっていたが、ライフスタイルと関連してブームになったというのは平成らしい点だ。きっかけはワゴン専用で初めて開発されたレガシィツーリングワゴンで、瞬く間に大ヒット。
本格的な対抗馬はなく、ひとり勝ちではあったが、トヨタ・カルディナや日産アベニールが加わり、一大ブームとなった。三菱リベロやマツダ・カペラワゴン、トヨタ・カローラワゴンなど、小さめのサイズのワゴンもヒットした。これとともにアウトドアブームが発生したのにも注目だし、ドレスアップブームも発生した。
6)ミニバンブーム
ワゴンもいいけど、もっと人も乗れるし、荷物も積めるミニバンがいいということで、ブームが到来。5ナンバーの箱形はホンダ・ステップワゴン、トヨタ・ノア/ヴォクシーなどが人気に。
また走りも重視したホンダ・オデッセイや豪華な日産エルグランド、トヨタ・グランドハイエース(のちのアルファード)など、ミニバンのなかでも多様化したのも注目である。また先取りしすぎてブームに乗れなかった、マツダの初代MPVもあった。
7)SUVブーム
ミニバンと入れ替われる形で発生したのがSUVブームだ。ミニバンブーム世代が子育てを卒業したけど、便利なのがいいなど、理由はさまざまだが、現在も進行中だ。
8)コンパクトカーブーム
昭和の時代もリッターカーブームがあったが、どうしても遜色があったのも事実。トヨタのヴィッツをきっかけにしてそのイメージは一転。欧州車的な、コンパクトでもデザインも走りもいい、というクルマが続々と登場した。大ブームとまではいかなくても、ひとつのカテゴリーとなったのは地道なブームと言っていいだろう。
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