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積極的に「運転席」へ座りたい! トヨタ・プリウスへ英国市場 一気にスタイリッシュに

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積極的に「運転席」へ座りたい! トヨタ・プリウスへ英国市場 一気にスタイリッシュに

プリウスのプラグインHVが英国へ

5代目トヨタ・プリウスが発売されたのは2023年。だが当初は、英国での販売予定はないと告げられていた。4代目からの乗り換えを考えていたユーザーは、モデルチェンジしたC-HRへシフト。トヨタ・カローラのステーションワゴン、ツーリングにも流れた。

【画像】積極的に「運転席」へ座りたい! トヨタ・プリウス 欧州で競合するモデルは? 全148枚

ちなみに、現行の欧州仕様のカローラはグレートブリテン島で生産されている。英国トヨタにとっては、悪くない状況といえたようではある。

ところが、乗用車の電動化をリードし、バッテリーEVに対する抵抗を薄めてきた立役者が帰ってきた。少なくない英国人が、新しいプリウスの提供を望んでいたらしい。

ただし、英国仕様はプラグイン・ハイブリッドのみ。一部の市場とは異なり、トヨタ独自のシリーズパラレル式ハイブリッドは、販売されない。

1997年の登場からしばらくの間は、環境への優しさを重視していると表現したい人が乗るクルマの象徴が、プリウスだった。それから4世代を経て、低く滑らかなサイドプロポーションを持つ、クーペとトヨタが呼ぶモデルへ進化を遂げている。

一気にスタイリッシュに 荷室は狭め

果たして、一気にスタイリッシュになったプリウス。運転を好むドライバーが、本当に選びたいと思えるクルマになったのだろうか。25年前、こんな疑問を筆者が抱くことになるとは、想像もしていなかった・・。

新型プリウスの寸法は、全長が4599mm、全幅は1782mm、全高が1430mm。全長は先代より46mm短くなり、ホイールベースは50mm伸びている。ルーフラインの頂点は後方へずらされ、空力特性を最適化するのと同時に、後席側の空間も確保されている。

インテリアには、ボディほどの驚きはない。とはいえ、このクラスの身近なサルーンとして、疑問を感じる事実ではないだろう。

ダッシュボード上には、エアコン用に実際に押せるハードボタンが多数残され、大きなインフォテインメント用タッチモニターは位置が高めで見やすい。グラフィックも綺麗だと思う。

メーター用モニターはフロントガラスの付け根付近へ設置され、運転中でも確認しやすい。ヘッドアップ・ディスプレイへ近いような、機能を果たせている。それにより、コストも抑えられるはず。

後席側の空間は、上下方向にやや限定的ながら、膝前にはたっぷりの余裕がある。荷室は284Lと狭め。普段から荷物を運ぶことが多いなら、カローラ・ツーリングを考えた方が良さそうだ。

223psへ大幅に増強 洗練度は高い

プラグイン・ハイブリッドの動力源になるのは、152psの2.0Lガソリンエンジンと、163psの駆動用モーター。英国仕様の最高出力は、223psとなる。4代目は123psだったから、大幅なパワーアップを果たしたといえ、0-100km/h加速は6.8秒でこなす。

トランスミッションに当たるのは、無段変速機のe-CVT。プラネタリーギアを介し、駆動用モーターと内燃エンジンを必要な回転数で制御でき、高効率なことが特徴。信頼性も高い。

プラグイン・ハイブリッドの駆動用バッテリーはリアシートの下に載り、容量は13.6kWh。電気だけで、最長85km走れると主張される。

ドライブモードにはEVモードも備わるが、基本的には、できるだけ違和感なくエンジンとモーターが協調するように設計されている。ドライブトレインはスムーズで、洗練度は高い。

日常的な条件なら殆ど電気だけでまかなえるが、バッテリーEVのような距離までは走れない。4気筒エンジンが始動すると、高負荷時には若干唸るようなノイズが聞こえてくる。鋭い加速を求めると、洗練度は僅かに低下してしまう。

もっとも、これらは多くのプラグイン・ハイブリッドでも同様だが。

運転が楽しいと感じられる5代目

5代目プリウス最大の特長が、多くのドライバーにとって運転しやすく、楽しいと感じられること。筆者のような、スポーツカー好きでも。

車重は1545kgで、ハイブリッドのハッチバックとして考えれば妥当な重さ。全高が低いため、重心位置も低い。

軽く回せるステアリングホイールは、滑らかに反応し正確。フォード・フォーカスのようなシャープさや一体感までは備わらないとはいえ、多くのモデルより好感触。リラックスした運転を妨げることもない。

今回の試乗は短時間で、有効な平均燃費を得られるほどではなかったが、歴代のプリウスは燃費に長けていた。くさび型のフォルムを考えれば、車重が増えがちな同クラスのSUVやクロスオーバーより高効率と考えて良いだろう。

トヨタ渾身のハイブリッド技術を搭載し、ずんぐりしたフォルムをまとったプリウスの登場から約30年。進化を重ね、現在市販されている中で最高のハイブリッド・パワートレインの1つを搭載しつつ、これまでにはなかった動的能力と洗練性も獲得している。

スタイリングは好印象だし、乗り心地も良い。運転は充分楽しく、従来的なファミリーハッチバックとしての魅力も宿している。後席ではなく運転席へ積極的に座りたいと思える、トヨタだと思う。

◯:洗練されたスタイリング 優れたエネルギー効率
△:ハイグレードのモデルは高価 インテリアの素材が凡庸

トヨタ・プリウス・プラグイン・デザイン(英国仕様)のスペック

英国価格:3万7315ポンド(約716万円)
全長:4599mm
全幅:1782mm
全高:1430mm
最高速度:177km/h
0-100km/h加速:6.8秒
燃費:142.7-200.0km/L
CO2排出量:12g/km
車両重量:1545kg
パワートレイン:直列4気筒1987cc 自然吸気+電気モーター
使用燃料:ガソリン
駆動用バッテリー:13.6kWh
最高出力:223ps(システム総合)
最大トルク:21.1kg-m(システム総合)
ギアボックス:e-CVT(前輪駆動)

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みんなのコメント

16件
  • cab********
    トヨタってだけでアンチがワラワラと群がってくるの微笑ましいよね。来世はもっといい人生が送れるといいね。
  • ra2********
    日本より50%ほど高いが、イギリスって全般的に物価高そうだ。
    日本が安すぎるのか。
    日本国内では軽タハムが1000万弱で高いと思ったが、イギリスからの輸入車だから
    そんなもんかもしれない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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